町作り研究会(容子の部屋-別室)

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雪と共生するまち

2008-04-18 07:17:19 | 地方新聞

 

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私が興味を持ったのは、北海道の豪雪地帯だという、空知管内の沼田町で行われた、長年厄介だと思っていた雪を逆手にとって、地域の資源として活用する「雪と共生するまちづくり」を目指して、町民一丸となって雪利用への取り組みを進めているとの事です。

                                三浦剛氏
                           北海道沼田町地域開発課三浦剛氏

                                    


この雪を活用を思いたったのは・・平成8年に建設した「スノークールライスファクトリー」の成功がきっかけとの事です。この施設は、毎年3月にダンプカー約500台分もの雪を施設内の雪室に入れて、雪の冷気を送風機でお米の貯蔵部分の周囲に送り込むのだそうです。すると室内の温度は5度で、湿度70パーセントの環境を保つ事ができ、それはお米を「籾」の状態で貯蔵する世界初の施設との事です。

ここで貯蔵されたお米は「雪中米」として出荷されているそうですが、大変好評との事です・・・

 この施設の成功がきっかけとなって、この厄介者が今では、この雪利用によって、多くの分野に活用できる事を知り、今では町内の施設や農産物の栽培など、幅広い分野で雪冷熱エネルギーが活用されるようになッたそうです。

また学校教育の中でも、沼田町独自に「利雪学習」の授業が設けられて、子供たちは授業の中で雪冷熱エネルギーをはじめとする新エネルギーや地球温暖化問題などを学んでいるそうです・・・

 現在この町内では、4,500トン以上の雪が施設冷房などに活用されているそうです。

今回この研究の結果について・・雪1トンの利用で28.6キログラムのCO2が削減されるとの試算があるそうで・・・現在、沼田町は年間約130トンのCO2削減に貢献している事になるそうです。

日本には、ここ以外にも豪雪地帯といわれるところが沢山あります。今後ここの研究成果を参考にして、雪を活用する事で、もっと大きな貢献が出来るかも知れません・・・第一いま盛んに言われているCO2問題は雪からは排出されません・・・

しかしこの幸の活用は始まったばかりです。今後、この雪の利用した産業が起こるかも知れません・・何しろ雪は優れたエネルギーを持っている日本には多くある資源に変化する可能性を秘めているように思われます・・・

 今年7月には、北海道洞爺湖サミットが開催され、そこでは「環境」が主要なテーマになるそうです。これをきっかけに、沼田町が雪冷熱エネルギーを様々な分野で活用し、地域の活性化と地球温暖化防止に貢献しているということを、多くの方々に知っていただき、今後の更なる雪利用の普及ならびに研究に弾みがつけばいいですね・・

              スノークールライスファクトリー

◎この記事は福田内閣メールマガジンに掲載されていたものです。