町作り研究会(容子の部屋-別室)

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観光大国、ニッポンへの道・・地方活性化の新機軸

2008-04-16 10:13:48 | 地方新聞

 

日本の観光は今、大きな変革期を迎えております。 訪日外国人旅行者数の推移

 海外旅行を志向する日本人が増える一方で、かつてにぎわいを見せた有名な観光地であっても、廃業したホテルが点在するなど、観光客の減少に歯止めがかからず、頭を抱えるところが多いと聞きます。

 そこへ最近は、外国人観光客が年々増加を辿り・・海外から日本にやって来る旅行者の数は年間730万人(2006年)と近年増加の一途をたどるとか・・そのうち7割が韓国や中国など、近隣諸国からの旅行者だと言われております。

訪日外国人旅行者の割合(平成18年)
   

その中で、人気が高いのは、北海道のニセコや長野県の白馬といったスキー場。また、立山・黒部、十和田・奥入瀬、別府や湯布院など、地方の観光地も好評との事です。

 北海道ニセコにやって来るオーストラリアからの観光客が、パウダースノーの素晴らしさを改めて教えたように、今や、外国人観光客が日本の観光資源の豊かさと多様さに気頭板と言っております・・

 この機を捉えたのが、星野リゾート・との事です。日本の温泉やスキー場の素晴らしさをアピールし、国内旅行者をはじめ、海外からの旅行者を積極的に受け入れようと、リゾートの再生というビジネスに乗り出したました・・

       星野佳路(ほしの・よしはる)社長

 星野リゾートは、1904年に軽井沢でリゾート開発を始めたのが原点と言われます。1914年に開業した星野温泉旅館は、与謝野晶子や内村鑑三ら多くの文化人の常宿としての伝統を誇っていたのですが・・・現在の星野佳路社長は3代目との事です。

 リゾート再生事業は 2001年に運営を開始した山梨県の「リゾナーレ」が皮切りだったそうで、このリゾナーレは再生開始後3年目で黒字化を達成し、この様を見ていた同業者からの依頼が多くなり・・・再生事業は2003年は福島県の「アルツ磐梯」、2004年には北海道の「アルファリゾート・トマム」と続いて、これら2つのスキー場の経営再建にその手腕を振るッた事が、評判を呼び・・今では、2005年から手がけるのが、各地の温泉旅館の再生事業との事です。

兎角、老舗の温泉旅館では伝統にこだわり、国内外の旅行者のニーズに追いつけずに、経営難に陥っているところが多いと聞きます。

これを星野社長は、独自の手法で立て直しております。よく見ると、 経営が苦しくなった旅館でも、魅力を十分備えているのです。

その主な物は、風情のある建物や地方ならではのお食事・・、そして何より温泉だといいます。

星野リゾートは、これらの魅力を最大限に引き出せば、個人客に魅力ある旅館として生まれ変わらせる事が出来るとの考えのようです・・・

また、この様な再生事業に当たっては、外資と手を組んだと言うのです。

2005年、ゴールドマン・サックスグループと提携し、再生に必要な資金をゴールドマン・サックスグループが提供し、星野リゾートは、旅館やホテルの運営部分だけを手がけるのだそうです

現在・・2008年3月までに、全国10カ所の温泉旅館が、この方法で再生を進めている・・と聞くと、赤字で苦しんでいる旅館などは、この星野リゾートに相談しては・・と思わず言ってしまいたくなります。

 その中には、3月にリニューアルオープンしたばかりなのが、伊東温泉の温泉旅館「アンジン」だとこ事です。それらの旅館と旧来の旅館との違いは・・一体なんなのでしょうか???