ずっと、長いこと毎日、腹筋運動をしていましたが、毎日100回。でも、硬い筋肉はむしろ、呼吸には不向きなのではないかと、思い、ちょっと中断。すると、指揮者でオーボエの宮本さんも同じようなことをブログで書いておられました。
寧ろ、柔らかい筋肉のほうが、横隔膜に空気を入れるのに良いそうです。
何年か前から年に一回くらいですが、フェルデンクライス・メソッドを受講していますが、いわゆる私たちの頭にある体操っていうものではなく。
仰向けになって「右の手を額にあてて、ひじからゆっくり引くように頭を右と左に傾けます。けっして早くしないこと、痛くならないところまでゆっくり傾けます。」なんて講師の声にあわせて動かします。
やりだすと、「右はどれくらい、左はどれくらい動きますか?そのとき頭のどのあたりが床についてますか?」なんて、質問が投げかけられます。
この問いがフェルデンクライスの特徴です。
手を動かす、腰を動かす。問い「床と背中の密着面はおおくなりましたか?少なくなりましたか?」
自分の身体の感覚が鋭くなり、内部の状態が段々わかってきます。
呼吸のメソッドのときは、ねころがって骨盤を動かしたりしながら、空気の入り具合、腹、肺など、いろんなところに空気を入れたり吐いたりしながら、身体の感覚をさぐります。
座って、呼吸とともに声を出し、下腹に音を響かせたり、もう少し上、胸、のど、口、鼻、額などどんどん、いろんな場所で声を出すうちに身体が内側から響いてくるのがわかります。
音を響かせたいと思ったら、身体を固めてはいけないんだということがわかってきます。共鳴する身体、柔らかい身体を作る必要があるんだなぁって。
それから、メソッドを終えて最後に立ち上がって歩くのですが、大体私は後ろに反って歩いているような気がします。
ところが、一緒にいた人に聞くと、「いつもは前かがみで歩いているけど、今日はまっすぐ歩いているよ。」というのです。
ほとんどの人が、いつものまっすぐとは違う感覚を味わうようです。
普段、ほとんどの人が、身体をゆがませて歩いているそうです。
まっすぐ立つと気道がまっすぐ確保されます。柔らかく共鳴するからだ。これで音が響かないわけがありません。
直後一週間はおもしろいくらい音が伸びました。
でも、続けないと、すぐ戻ります。
昔のゆがんだ癖の方が私の無意識はお好みみたいです。
アレキサンダーもやってみましたが、首の骨がらせん状に伸びるような感じがしましたが、これは、他力本願で触ってもらいながら、やらないとわかりません。わかりやすくて、身体がまっすぐになった感が。
私の好みは自分で能動的にまなべることだから、フェルデンかな?いづれにせよ、続けないといい音は持続しません。レッスン、レッスン
追伸、これは音楽家だけのものではありません。演劇の人もたくさんやっています。バレリーナもいました。身体を使うための基礎の基礎っといったところでしょうか。
決してつらくはありません。終わった後はお風呂に入った後のように気持ちがいいです。皆さんも一度お試しあれ。