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Word of the Day ボキャブラリー・ビルディング

2005-04-12 05:45:56 | Weblog
翻訳は、通訳のようにクイック・リスポンスをやって一日に数十単語をつめこむ、なんてことはまったくする必要はありません。辞書で確認はできますし、また、そうする必要があるんです。なんといっても証拠物件がしっかり残ってしまうのですから。

だから、さぼっていてもなんとかなるとはいえ、ボキャブラリーを増やす努力は必要だなあと思います。

どういうわけか、仕事そのものではなかなか覚えないのです。日本語頭で考えているせいかもしれません。たしかに少しずつ増えはしますが、効率はとても悪いです。おまけに、その仕事が終わってしまうと、半永久的に忘却という地層の中に埋もれてしまいまいます。同じ分野の仕事がきてはじめてなんとか盛り返しているかんじです。

そこで、ちょっとばかり補う努力はしてます。ラジオの英語会話とか、BBCのLearning EnglishのWords in the News、それからメルマガのWord of the Dayあたりが定番教材です。

Words in the Newsは気が向いたらまた書きます。今日はWord of the Dayの話題を。

これは英語のメルマガでして、ほぼ日刊です。時々、ぽかっと数日あくことがあります。

英語学習者だけでなく、英語を母語とする人たちに語彙を増やしてもらうのも目的としているらしく、季節にあわせた単語、古典語、方言、変り種の単語がくるのが特徴です。

毎日一単語が選ばれて送られてきます。それに発音、使用法(定義)、使用例、語源が書かれています。

先日、送付されてきたのは、これまで見かけた覚えのない単語でした。Akimbo。形容詞です。

発音記号は、日本の辞書に掲載されているものとちがってまして、[ê-'kim-bo]と書かれていました。テキスト形式のメールであるため、発音記号が使えないのでしょうか。でも、この点は改良してほしいような気がします。だいたい読めるんですが、念のためにいつも辞書をひいてしまってます。

このときのUsage(使用法)では、「この形容詞は二つ変わった点があります。通常は名詞の前に形容詞はきますが、この単語は名詞の後ろにきています。さらに、with arms akimbo(手を腰にあてて)という言い方にしかまず使いません」とありました。

となると、使用例なんてムリのような気がするのですが、ここではひねってありました。「"arms akimbo"の動作は、好戦的だとか、 反抗的であることの暗示です」と断った上で、マーロン・ブランドの演技を評して、"with nipples akimbo"という言葉を紹介してありました。さらに、足を広げて男性が座るのも同じことを暗示するので "with legs akimbo."なんて表現もできるでしょう」とありました。なるほど、でしょう?しかし、訳せといわれたら困る表現です。もう一つの例は "With eyes akimbo, Paula confronted her erring husband." 目を吊り上げて、ポーラは浮気した夫に立ち向かっていった、とでもすればいいかしら???

語源は15世紀 "in kenebowe"(おそらく、「曲線を描いて、曲がって」を意味するノルド語が語源の言葉)だそうです。


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2 コメント

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Unknown (applecheese)
2005-04-20 17:59:37
私も翻訳の仕事をしています。英語のボキャブラリーを増やすのって、大変というか、キリがないですよね。私はブログを使って、そのときは理解しても、放っておけばいずれ忘れてしまうであろう英語の言葉を、なるべく忘れないために書き留めておくことにしています。
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エディタを使ってます (lyca)
2005-04-20 20:30:08
ブログを使われているのですね。私はふだんはエディタを使ってます。用語の統一に役立つし、意味もしつこくかけるのでメモ代わりにもなってます。検索にはたいていgrepを使います。それを転じて翻訳会社にチェック依頼/言い訳リストを作成したり、出向先の会社では用語集を作成しています。その原稿が終わってしまえばほとんどは忘れてしまいますけど、似たような原稿がきたときにすぐにさがせて便利です。
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