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日本が格差社会、なんて論が一時はやっていました。が、以前にくらべてそうだ、というだけであって、アメリカに比べればまだまだかわいいものです。ゴールドマンのCEOら7人がボーナスを辞退したというニュースが流れましたが、CEOが昨年受け取ったボーナス額はなんと6850万ドル、約66億円。年収でなくて、ボーナスですよ。年収ならいくらなんでしょう。2倍ではききますまい。その一方で、たとえばウォルマートのフルタイムの従業員の平均時給は10ドル程度。アルバイト並みでしょ?これだと年収は3万ドルもないにちがいありません。
つまり、同じフルタイムの従業員(経営陣だって、雇われなら、従業員といってよいですよね?)であっても、4000倍以上のちがいがあるわけです。
金融だけではありません。ほかの業界もです。今の奉公先のお客様の某米企業は、この数年、ライバル企業が成績を伸ばしているというのに、ただ一社、この数年、成績不振にあえぎ、赤字を拡大しているところです。当然のように、レイオフも早期退職勧告もやってます。なのに、取締役から職を追われた前CEOと現CEOの所得はそろって業界のトップ10にはいるのです。赤字を拡大した/している功績が高所得にむすびついているのかしら、っておもったくらい。
ゴールデンパラシュートやら、解雇のときにごてられないように、というのか、CEOをはじめとるす経営陣に加わったときに締結される高額の契約やらで、大手の経営陣が手厚い保護を受けるありさまはおどろくばかりです。
創業者っていうならまだわからないでもありません。少なくとも創業時に大きなリスクをおってますもん。でも、雇われで、そこまでもらう理由がわかりません。。そりゃ、ゴールドマンの経営者クラスになれば、さぞかしお勉強はしたことでしょう。熾烈な競争に勝ち残ってきたことでしょう。それでも、ここまでの高額を提示するのって、やっぱり何かがおかしい気がします。
第一、そんなに稼いでどうするんでしょ。ビル・ゲイツのように、後半生をこれまでに培ったお金と名声を生かして慈善活動に精を出すようになるなら、それはそれで立派ですが... 第一、You can't take it with you when you dieっていうじゃないですか。死んだときにいくらお金をもっていたって、なんにもならないんです。あの世にもっていくわけにはいかないんですから。子孫に残す?あまりよい考えとは思えません。遺産相続争いだってあるでしょうし、税金でごっそりもっていかれちゃうかもしれないし、ヒルトン家令嬢あたりのように、笑いものになったりするかもしれないでないですか。創業者一族が経営失敗をくりかえしたあげく、つい先日、買収が発表された某企業の例もあることだし。
と、いうことで、原題がYou Can't Take it with You という「我が家の楽園」を最後にご紹介。1938年の映画ですから、とっても古いです。
この映画、二つの家族がでてきます。かたや拝金主義の軍需会社の経営者カービー氏の一家、かたやお金儲けしてもしかたないと引退してしまった老人ヴァンダホフ氏とまじめな息子トニーの一家。ヴァンダーホフ家は。絵描きから作家に転職しようとしている娘に、変なバレエに熱中する孫娘、その夫は楽器演奏に熱をあげ...と超マイペース。まともなのはトニーの秘書をやっているアリスだけ。そしてアリスとトニーは恋仲、という設定です。カービー氏がヴァンダーホフ家の土地を買いとろろうと、トニーを使いにやります。ところがトニーはこの一家にすっかり魅せられてしまい...
かなりのどたばたがまじって、ヴァンダーホフ氏の"You can't take it with you."という言葉にカービー氏が丸め込まれ、土地買収は中止となり、めでたし、めでたしとなります。
こんなにハッピーエンドでいいのか、というような、とっても安直といってしえばそれまでのコメディです。が、笑えるのみならず、妙に説得力があるのもポイント。芸達者もそろっています。大恐慌が終わった頃に作られたこの映画、今、また見直す価値があるのかも。
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