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デフレ日本4

2009年10月01日 01時02分36秒 | 経済

 前期の日本のGDPはプラスとなった。
これはアジアへの輸出が好調だったためだ。
工業国の日本はアジアから輸入し、
先進国へ輸出するというかたちで
成り立ってきた。なのになぜアジアへの
輸出が好調なのだろう。
これはアジア各国が日本に肩を並べるまで
成長して来たためではない。

 デフレのため、この10年間で日本の物価は
ほとんど上がっていない。
一方、アメリカでは40%程上がっている。
このことで貨幣価値を比較すると、実際の
ドル相場より40%の円安になる。
つまり現在の円高でも日本は輸出を続けて
いけるのはデフレのせいなのだ。
 日本のデフレのおかげでドルと円の相場を
考えると1ドル70円程度円高になっても
日本はやっていけることになる。

 そして、アジア各国の物価は10年で
数倍になっている。アジア各国の通貨に対して、
日本の円は実質10年前の何倍もの
円安となっている。このことでアジアからの
観光客が増え、さらに日本はアジアへの
輸出が可能となったのだ。
 アジア各国が日本に肩を並べたのではなく
日本の円がデフレによってアジア各国に
肩を並べてしまったのだ。
 アメリカやヨーロッパがアジアへの
輸出が伸びないなか、日本はアジアへの
輸出を伸ばしている。
これはデフレのおかげと言えるだろう。
 デフレの悪い面ばかりをとらえているが、
いい面もあるのだ。

この項終わり。