声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

FOUJITA

2020-08-06 09:13:00 | 映画・ドラマ
この頃の私は公開時に見逃して

ずっと後になって観る…の繰り返しだ。

(なぜ、あの時に行かなかったんだろう…)

と考えてみると、

実父の認知症が始まり、
施設に入る入らないでゴタゴタしていた時だったか…?

それとも、
県外出張が多い時期でタイミングを逃したか…?

このblogで4、5年前を振り返ると
どうやら、その両方だったようだ。


小栗監督とは、
地元ご出身という事もあって、
私も夫も、公私でお付き合いする機会があった。

私の場合は仕事で、
夫の場合はプライベート…

なので、
監督は、私達が夫婦だとは気づいていないはずだ。

プライベートでしか会ったことのない夫の話しでは、気取ったところがなく気さくな方だったとの事だったが、

私の知る監督は、

シンポジウムなどで聴衆と激論を交わすなど、たまに熱くなる時もあって、MCの私は、どうやってこの場を収めようかとハラハラした事もあった…。



この《FOUJITA》は、

監督にとって前作の『埋もれ木』以来、実に10年ぶりの映画だが、

やはり、映像の美しさが際立つ作品だ。

直前に全くタイプの異なる『コンフィデンスマン』を観たせいか…

冒頭でフジタのアトリエの風景が映された瞬間に、ハッとした。

(これは“絵”かしら?)

それに続く煙突の並ぶ街の俯瞰や、
黒いクラシックカーが通る街角の風景なども、
切りとって、そのまま額に入れて飾りたくなる…

ため息が出てくるような美しさだ。

前半の1時間はパリの生活、
後半の1時間は帰国後の日本…

まさに、明と暗…
対照的な映像だった。

エコール・ド・パリの画家フジタは
帰国後、戦争画家となり《アッツ島玉砕》を描く…。


見終わった後で、余韻に浸りながら、

エコール・ド・パリの詩人アポリネールの
《ミラボー橋》を聴いている。

レオナール・フジタの絵といえば人物画を思い浮かべる人が多いけれど、

私が一番好きなのは、
《ホテル・エドガー・キネ》
パリの下街を描いた風景画だ。



写真は、以前、新国立美術館で開催されていた《貴婦人と一角獣》展で購入した絵葉書。

《FOUJITA》でも出てくるが、

実物はとても大きく、
タピスリーの精密さに圧倒されたことを思い出した。


今日は原爆忌。





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