声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

明日の記憶

2016-05-13 20:09:42 | 映画・ドラマ
渡辺謙さんが主演だけでなくエグゼクティブプロデューサーも務めたという話題作。

実は、封切りされた直後に流れた映画の予告編を観て、

これは絶対に観に行こうと思いつつ見逃した作品でした。


映画は、

「もし、貴方がある日突然アルツハイマーになったら、どうしますか?」

と静かに観る者に問いかけます。



広告代理店でプロジェクトの代表を務める敏腕部長が、

ある時…打合せを忘れる…

だんだんと部下の名前が、打合せ場所が思い出せなくなる、

そして…最後は妻のこともわからなくなる…



とても重いテーマですが、


大滝秀治さん演じる認知症老人の

「生きていりゃいいんだ…」

という言葉と、

彼が歌う調子っぱずれの東京ラプソディや

会社を退職した主人公が散歩するシーンで流れる「悲しき鉄道員」など70年代の洋楽が、

重くなりがちな映画の中の空気を軽くしてくれています。


見終わった後、いろいろと考えさせられました。


私の知り合いにも50代でアルツハイマーを発症した元中学教師がいます。

バリバリ仕事をして、何でも出来る女性だっただけに、
病気のことを聞いた時は、信じられない思いでした。

自分が自分でなくなることの怖さは、どのようなものだったか…と

考えずにはいられません。


渡辺謙さんと妻役の樋口可南子さんの演技には
何度も泣かされました。

同世代だからこそ、観ておきたい作品です。


清水由美





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木を切る女

2016-05-13 14:42:04 | Diary
たぶん、ずっと以前に住んでいたオーナーが目隠しに植えた?と思しき家の裏の木ですが


枯れて、あまりにも見苦しいので思い切って切ることにしました。


高さ約15mほどのモミの老木?の太い枝にロープをつけ

夫がノコギリでギコギコと切っている間に、

私がロープを掴み、あとわずかで切断するときを見計らってグイッと手前に引っ張るワケですが、

昔、読んだギャグ漫画で、

切った木が倒れて下で「倒れるぞ~!」と叫んでいた作業員が下敷きになる…というのを思い出し

慎重に自分の立ち位置を決めました。


もし、

仲の悪い夫婦なら、こう言う時がチャンスですわね。

どちらかがボーッとしているタイプなら、

事故に見せかけ完全犯罪を企てる事も可能なワケですから…。

ふと、『夫の切った木の下敷きになり妻死亡』

という新聞記事がアタマをよぎりました。

夫の持つノコギリの音が、まるで
死刑台へのカウントダウンのように聞こえてきて

次の瞬間、老木が少し傾き始めました、


ハッと我に帰った妻が、
思いっきりグイっとロープを引くと


老木はメキメキと音を立て

スローモーションでゆっくりと動きながら

妻のいる方向へ
バサッという音とともに伐採されたのでした。

さて、この後、妻はどうなったか…

もちろん、アタマの良い妻は計算していました。

木が倒れてくる瞬間、

あざやかに、サッと後方へ飛び跳ねて身をかわしたのであります。

( そう容易く、やられるもんか…)


夫は、変わらず淡々とした表情で

切った木を細かく切ってまとめるよう指示を出します。



ノコギリの使い方が、よくわからない妻は、戸惑う事の連続です。



「おしてもダメならひいてみな…とうちゃんのためならエンヤコラ…」

と呪文を唱えると、

さしてチカラを入れなくても簡単に枝は切れるという事を発見した妻は、


ケガもせず無事に枝切りを行い、危機を乗り超えたのでありました。


おわり














コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さいたまゴールドシアター

2016-05-13 08:42:45 | Diary
実は、発足当時から興味がありました。

劇団四季は、最初からムリだけど

シニアの劇団員を募集する「さいたまゴールドシアター」なら、オーディションを受けてみたい…

そう、ひそかに思っていたんです。


本も読みました。

生半可な気持ちではオーディションさえ通らない厳しい選考の様子、

セリフ覚えで苦労される劇団員の方々の奮闘記、

そして、蜷川幸雄さんの熱い想い…


とても感動を覚えました。


劇団員は、全国から集まってきていて、

学校の先生を定年退職した方や、ご主人を家に残し単身で埼玉に来られた方、元アナウンサーなど、

やりたい事を実行するために、何かを犠牲にしても厭わない…と言う覚悟のある方ばかりという印象を受けています。

そして、何より演劇が好き、表現する事が好きという情熱を持った方々です。

80歳を過ぎている方もいらして

「お元気ですね!」

などと言う声掛けをする事自体が失礼ではないかしら?というほど。

正団員の募集がないのは、

「上がなかなか辞めないから…」という記述も、ありました。

厳しい事で有名な「世界のニナガワ」の指導を受けて舞台に立ってみたい…


だから、仕事が一段落したら
ぜひオーディションを受けたい…

「次の募集はいつかな?」

と、いつも気にしていたんです。


なのに…、

蜷川幸雄さんの訃報とともに

ゴールドシアターへの夢も消えてしまいました。

私では、オーディションに通らなかった可能性大ですが…

夢を見させていただきました!

ありがとうございました。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする