全国970箇所「道の駅」北海道~沖縄まで!!

自由、気ままにできるかどうか道の駅のゴム印スタンプを収集しています。現在120余スタンプですょ。Live to die

11月1日(月)ギンシャリ

2010-11-01 11:32:07 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)
11月1日(月)ギンシャリ

米穀専門店はもちろんのことスーパーにも様々な銘柄の新米が並んでいる。全国ブランドのほかに聞いたこともないマイナーなものもある。1人住まいや夫婦だけの生活者向けに小袋に入れたものも売っているので、いろいろな米を試してみるのも面白いと思うが、親戚や知人から送られてくるもので間に合っているのでその機会がない。

今年の米は夏の猛暑で品質が落ちたところもあるそうだが食味には大差がないようだ。たゆまぬ努力の賜物で最近の米はたいそうおいしくなった。炊きがけはもちろんのこと、冷めてもうまいもの、パサパサしないものなど銘柄の特徴を知れば賢い使い分けが出来る。

近年は精米しないか玄米で低温保存する方法も普及して、新米でなくてもおいしくいただけるようになったけれども、かつては古くなった米にはコクゾウムシなどが発生して著しく食味が落ち、新米が出回るのが待ち遠しかった。

新米を炊いたときの香りは独得である。甘くフルーティーな香りが湯気とともに立ち上り、食欲を掻き立てた。食べ盛りのころがちょうど食糧難と重なって思う存分食べられなかったのは返す返すも残念であったが、出来秋には何度か新米で炊いたギンシャリにありつけた。ふだんは大根葉などで増量した「かて飯」を食べていたが、新米の時期には母が無理して純粋無垢のご飯を奮発してくれたのだろう。敗戦間際から戦後間もないころの配給時代の思い出である。

ご飯はほとんど副菜がなくてもおいしく食べられる優れものの主食である。そして日本が唯一自給できる貴重な食糧なのに食べる人間が少なくなって米余りとはもったいない話である。おいしい新米のご飯を食べて米食を見直して欲しいものだ。


松任谷由実の選集:■「五七五」