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ギリシャへ そして ギリシャから From Greece & To Greece

ギリシャの時事ニュース、文学、映画、音楽がよくわかる
ギリシャの森林再生を支援する『百年の木の下で』の公式ブログです。

森林保護のためのコンサート

2008-09-26 | ギリシャから

    Photo by Kathimerini/PANAYIOTIS TZAMAROS/ICON PRESS

9月23日夜 アテネの古代オリンピック会場パナシナイコ競技場
なんと7万人もの観衆でいっぱいになりました。

ΣκαίGoulandris Natural History Museum主催によるコンサートは
ギリシャの森林保護のための資金集めを目的に開かれ、
ギリシャのミュージシャンや歌手が多数 協力して参加しました。
22日に開催する予定でしたが、悪天候のため翌日に延期されました。

これほど大きな規模ではありませんが
「百年の木の下で」は同じ目的でチャリティーミュージックパーティ-を
開いています。2回目は10月19日(日)場所は東京六本木のSpyro's

まだ少し空席がありますので是非ご参加下さい。

ギリシャ音楽の生演奏 
民族衣装を着たダンスグループによるギリシャ・ダンス
古代ギリシャ語でオリジナル(に近い?)のリズムにのせた
「オデッセイア」の朗読
ギリシャグッズの抽選など

たくさんの楽しい催しを
ギリシャ料理を食べながら楽しんで下さい!!
参加費は寄付金500円を含む2500円です

お申し込みはhyakunen-noki@hotmail.co.jpへお急ぎ下さい!
詳細はこちらからも見られます


人生にふたつの扉がある

2008-09-23 | ギリシャ音楽
Stelios Kazantzidis - Dio Portes Exei I Zoi


ギリシャ人の死生観をみごとに歌い上げた名曲です。
「神と死だけが永遠に確実なもの・・
私たちはほんのわずかな時間この世にとどまるだけ」
と、彼らはよくいうのです。

だからこそ 彼らは生きている 今この瞬間の
喜びをいつくしみ大切にするのでしょう。


唄っている映像に挟み込まれるモノクロの映像は
かなり古いものらしく、こんなに若いカザンジディスを
見たのは初めてです。

場所はテサロニキだと思いますが 
海辺でなにか作業をするところのように見えます。
機関車が走り 昔のギリシャの暮らしを彷彿とさせ
とても興味深いです。なぜかヘブライ語の
サブタイトルがついてるし・・・

この曲は今も人気があって ライブでよく演奏され
若い歌手もよく唄っています。

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(歌詞はstixoisに移動しました)

パパにさよならできるまで

2008-09-18 | ギリシャ映画
              劇場用パンフレット

昨年の2月に日本で公開された
ギリシャ映画「パパにさよならできるまで」がDVDになりました。
詳しくはこちら

公開時には劇場用のパンフレットに
ギリシャの家族についての短いエッセイを書かせてもらいました。
当時の公式サイト

主演のヨルゴス君はスイスのロカルノ国際映画祭で
史上最年少で主演男優賞をとりました。

劇場で見逃した方は 是非ご覧下さい。
ヨルゴス君もかわいいくて すばらしいですが

これが最後の映画出演となり 2004年に亡くなった
Despo Diamantidou/デスポ・ディアマンティドゥ演じる
おばあちゃんが最高に光っています。

口煩くって あったかくって 涙もろくって
自分の息子が一番!というギリシャのおばあちゃん。 
絶対的な存在感があります。

マッチョな絶対父権が たてまえのギリシャの家庭で
実は、こういうおばあちゃんこそ影の家長なのです。

若い頃のディアマンティドゥはギリシャ悲劇の女優として有名でした。
友人のメリナ・メリクーリに なかば強引に誘われ 
「日曜はダメよ」でピレウスの娼婦役でスクリーンに現れたとき

「気品のある悲劇女優のディアマンティドゥが
よりによって、なんで安っぽいピレウスの娼婦なんか演じるの」と
アテネ中の人がショックを受けたと メルクーリが自伝
「ギリシャわが愛」合同出版1975年刊 に書いています。 

その後 ディアマンティドゥはジュールス・ダッシン監督の
「女の叫び」「トプカピ」などに出演し、映画女優として
国際的な評価をうけるようになるのですから、
人生何が転機となるか わからないものですね。



燃えつきた巨木

2008-09-17 | ギリシャから


とてもモダンな外観の新しいBenaki/ベナキ美術館の建物の前で
その木に出会った時、息が止まるかと思いました。

当たりに焼け焦げた臭いが鼻をつきます。
火事の現場の臭いです。

触って下さい 臭いを嗅いで下さいと 書いたサインがありました。



近寄ってみると木が声をあげて泣き始めました。
まるで おじいさんが泣いているような声でした。

この木は去年の森林大火災で生きたまま燃えつきた巨木です。
根元にはこんな詩が書いてありました。
木は震える声で この詩を唄っているのです。

暗い暗い森の中に 暗い暗い小道があった
暗い暗い小道の先には 暗い暗い家があった
暗い暗い家の中には 暗い暗い階段があった
暗い暗い階段の上には 暗い暗い部屋があった
暗い暗い部屋の中には 暗い暗い食器棚があった
暗い暗い食器棚の中には 暗い暗い箱があった
暗い暗い箱の中には 
「精霊」がいた!

暗い暗い森がどこにも なくなってしまったら 
精霊の居場所は?
 

それはROOTLESSROOTというグループによるインスタレーションでした。
声は木の下に隠された再生装置から聞こえてくるのでしょうが、
本当に焼け焦げた木が泣いているようでした。

そういう展示があるとは知らずに美術館へいったのですが
偶然その日は 燃えつきた木の展示の最終日でした。
なんだか木が私のことを待っていてくれたような気がして

美術館の方に連絡先を伺い グループにすぐに電話をしてみました。
彼らも私たちのように昨年の火事に大きなショックを受けて
この木をアテネに「招待した」のだそうです。

「都市に住む人たちに実際に見て、どういうことが
起こったのか感じてもらいたかった」

とメンバーのひとりLindaはいいました。
彼らもまた私たちの活動に共感してくれて、
今後 できる限り
お互いに協力していこうと話し合いました。

ROOTLESSROOTはLinda KapetaneaとJozef Frucekという二人の
モダンダンスのパフォーマンス・ユニットで
ヨーロッパを中心に活躍しています。ギリシャ、スロバキア、チェコ共和国、
フランス、スペイン、イタリア、イギリス、スエーデンでの公演経験があり
アテネ・フェスティバルやAerowaves 2008などで高い評価を受けています。



ベナキ美術館別館 住所 139 Pireos Street

日曜日はダメ・・じゃないヨ

2008-09-14 | ギリシャから
アテネの日曜の楽しみは
なんといってもフリーマーケット!

MONASTIRAKI/モナスティラキから
THISSION/ティシオン、GAZI/ガジのあたりまで
たくさんの店が並びます。
行ったつもりで 変なお店たちの品揃えをお楽しみ下さい。
掘り出し物が見つかるかも?



大きな船の舵(?)を売ってたので 写真を撮ろうとしたら
後ろのテントでハンバーガーを食べていた人が
「コラ!待て 待て」と出てきて 
「船長は俺だ」とポーズをとりました。
こういうものって 売れるのかしら?

今 気づきましたが 「船長」のスニーカー
ピカピカのターコイズ色だったのだ スゴイ!



ガラスのお皿がアテネの青空を映して輝いていました



私の友人はここで50年代のビーズのバッグをお買い上げ



私は この店の右はしに積み上げた古本の中から 
ビザンチンの楽譜集を発掘!なんとたったの1ユーロでした



古いレコードや中古CDの店は人気です。



空気の抜けたおもちゃのサッカーボールの値段交渉が進行中! 
買って何に使うの?

強盗?正義の味方?

2008-09-07 | ギリシャから
ロイター発信の「世界のこぼれ話」に
こんなニュースが出ていました。

不満があったら「我慢しない」「黙っていない」
というのがギリシャ人の特徴!

白昼の強盗団、その犯人のほとんどが女性だったというのが愉快です。


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[アテネ 4日 ロイター] ギリシャの無政府主義者たちが4日、消費者物価の高騰に抗議するためスーパーに押し入り、食料品を無料で配布するという事件が起きた。

 警察によると、同国北部のThesaalonikiの店舗に白昼堂々と押し入った約20人の多くは黒いフードをかぶっており、武装はしていなかった。

 犯人たちはパスタや米、牛乳などを奪った上で、それらをほかの人たちが持って帰ることができるよう、通りの真ん中に置いていった。また、目撃者の情報によると、犯人たちのほとんどが女性だったという。

REUTERの原文はこちら

ギリシャ人アーティストの作品展@銀座

2008-09-02 | 絵を描く

  
     作者は世界の都市をまわり 情報化社会で起きている事実を
        彼の眼差しと心で切り取り キャンバスに収める
     彼はソクラテス/プラトンで知られるギリシャを国籍とする

       いつの間にか秘められ 閉ざされ 封印された内面を
           哲学するごとく語られた彼の作品から
          それらの出来事を 我々は改めて認知する

                        (作品展カタログより)

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ギリシャ人アーティスト、ディオニシス・クリストフィロヤニスさんの
作品展が銀座で開かれています。

ディオニシスさんは、絵画のみならずショート・フィルムなどで
多彩な才能を発揮するヴィジュアル・アーティストです。
彼のモノトーンの作品群は 押さえた色合いでありながら鮮やかに
内面の彩りを描き出しています。

DIONISIS CHRRISTOFILOGIANNIS 作品展 
9月2日(火)~10月30日(木)
日曜・月曜休み
時間 12時~18時 

2008.9.2 TUE - 10.30 THU
CLOSED ON SUNDAY AND MONDAY
OPEN HOUR 12:00 - 18:00

東京都中央区銀座6-7-15 7F
中川画廊 tel 03-3751-0113
(銀座 並木通り シャネルとヴィトンの間にあります)

今年5月日本で開かれたディオニシスさんの作品展の評論:英語