ギリシャへ そして ギリシャから From Greece & To Greece

ギリシャの時事ニュース、文学、映画、音楽がよくわかる
ギリシャの森林再生を支援する『百年の木の下で』の公式ブログです。

500年の木

2011-04-27 | ギリシャから

photo by KATHIMERINI

エギナ島にはピレウスから1時間ほどで行けるので、灼熱のアテネから逃げ出すのにぴったりのところです。私も夏に何度も出かけますが、夏以外には行った事がなくて、KATHIMETINIのこの記事にでているような場所があるとは知りませんでした。

木の生えている場所へ歩いていく文章を読んでいると、フェタチーズと焼きたてのパンと、復活祭で残った赤いゆで卵を持って、早速ピクニックに出かけたくなりました。直径13mの木に会ってみたいです。

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島の南にあるマラトナスのビーチから舗装されていない道に沿って歩いていくと、20分ほどで巨大なオリーブの木々を目にするようになります。春はカモミールの花があたり一面に咲き乱れていて、左手には島で一番高いKoutala山(532m)がそびえています。

そこから、さらに時計回りに道を進んでいくと、古いKatafygio Agrias Zois(羊やヤギのシェルター)があります。その先の水色の窓とドアの古い農家の裏を通っていくと、Aghia Triada教会と古い貯水槽があります。歩いてきた道は乾いた川床に変わっています。この辺りでは人の足音に驚いて薮の中からライチョウが飛び出してくる事があります。

道はこの辺りで消えてしまいますが、そのまま1.5kmほど先へ進むと開けた場所があり、大きなオリーブの古木が立っています。よじれたその幹の直径は実に13mもあり、樹齢はなんと500年。

あまり知られていないこの古木ですが、近くに住む村人が世話をして、今も実を収穫しています。

数年前にこの地に工場を建設する計画が持ち上がりましたが、幸いにも棚上げになり、500 年の古木は生きながらえることになりました。

この木のドキュメンタリー映画を撮ったNikos Alpantakis監督は「根こそぎにされない限り、この木は死ぬ事はない」といっています。

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元の記事

記事に出ていた木に関するドキュメンタリーが観たくて探してみましたが、残念ながら見つかりませんでした。


復活祭

2011-04-24 | ギリシャから

Easter in Athens, Greece

土曜日の真夜中の教会の映像です。この後人々はキャンドルの火を消さないように家に戻りマギリッツァという内臓のスープを食べて長い断食を破ります。

日曜の午後は親戚や友人たちが集まって伝統の羊の丸焼きが始まります。赤い卵をぶつけ合って、乾杯が交わされ、音楽が流れ、踊りの輪が広がっていくでしょう。

東京は晴れ渡る空がギリシャのように美しい日曜日です。「再生」「復活」という言葉をしっかりと胸に刻み、歩みを進めたい気分です。

 

 

 

 

 

 

 


太古のコンピューター

2011-04-15 | ギリシャから

 

2010/4/23のblogで古代ギリシャ製のコンピューター(?)とも呼ばれる「アンティキティラ」を紹介しました。

先日それよりもさらに時代を1400年もさかのぼった遺物から新たな驚きの発見がありました。

クレタ島出身の研究 Minas Tsikritsisミノア文明に人類最初の持ち運び型のアナログコンピューターが存在したと述べています。

元の記事と写真

「イラクリオンの考古学博物館でミノア期の発掘物の中から天文学的な形の物はないかと調査したところΣΗΤΕΙΑ:シティア地方のΠΑΛΑΙΟΚΑΣΤΡΟ:パリョカストロで発見された遺物は春分の日と秋分の日をわりだす為の計算尺の役割を持つと考えられる、またこの道具は太陽時計として使うことで場所の緯度を知ることができたと考えられるそうです。

ミノア文明はクレタ島を中心に紀元前3500頃から紀元前1100頃まで栄えた青銅器文明、ミノア人達は多くの青銅の像や青銅製の高度な精密機械とも呼べる機械を作っていたようなのですが、後の文明期で青銅器が溶かされてリサイクルされ、ほとんど残されていないので調査があまり進んでいません。

 

 

 

 


コーヒータイム

2011-04-09 | 私のギリシャ物語

皆様おげんきでしょうか?咲き誇る桜が、今年は特に胸に沁みるように感じます。

今日は満開の桜を楽しみながら、静かにコーヒータイムを楽しんではいかがでしょうか?

ニューヨークに行ったことのある人なら必ず、このデザインの紙カップでコーヒーを飲んだことがあるでしょう。

20世紀の始め頃、ニューヨークに移住したたくさんのギリシャ人は、母国からコーヒー文化を運んできました。そして、港の荷運びや肉体労働でなんとか資金を貯めたギリシャ人たちは街のそこかしこにダイナー(軽食堂)やピッザリアを開店するのです。

1960年頃には活気あふれるビジネス街のダイナーで、紙コップを使ったコーヒーのテイクアウトサービスが始まります。それにいち早く目を付けたのがSherri Cup Companyという会社でした。

当時営業部長だったLeslie Buckがギリシャ人オーナーたちの気にいられようと、彼らの母国の国旗の色/青と白を使ったこのデザインのカップを1963年に売り出します。

古代ギリシャの土器アンフォラにギリシャ語を連想する字体で”WE ARE HAPPY TO SERVE YOU”という文字も入れられたこの紙コップはニューヨークで爆発的な人気になりました。

今ではニューヨークを舞台にした映画やテレビドラマで「アンフォラ・カップ」は画面に雰囲気を出す為にかかせない小道具でもあります。刑事物などごらんになったら彼らの手元の紙コップを注意して見てみて下さい。

現在ニューヨークでダイナーやデリを経営するのはギリシャ人ではない人の方が多いのですが、ニューヨーカーに長く愛されたこのアンフォラ模様の紙カップは街のひとつのシンボルとなり、世界でもっとも有名な紙コップになったのです。

 


日本のこどもたちへ千羽鶴を

2011-04-04 | ギリシャから

1000 γερανοί για τα παιδιά της Ιαπωνίας

3月28日、日本の子どもたちへのいたわりと愛をこめて、テサロニキのΣυκεών小学校の1年から5年生の子どもたちが一時間をかけて千羽鶴を折りました。また、子どもたちは小さな手を胸において犠牲者に黙祷を捧げました。

折り上がった千羽鶴はギリシャの日本大使館を通して、姉妹校提携している東京の小学校に送られるということです。

 

 


四月になると

2011-04-01 | ギリシャから

Mikis Theodorakis-APRILI MOU

「アプリリ・ムゥ」 作曲:ミキス・テオドラキス

 

4月の声を聞くとこの曲を気かないではいられません。”私の四月よ こがねの髪をした四月よ・・ 近隣に歌が満ちて 人々は挨拶のキスをかわす・・・” ギリシャ語の歌詞付きで聞きたい方はこちらへ:2009年4月1日のブログ

今年はギリシャも日本も、これまでにない困難な4月を迎えています。

人の心は重く晴れませんが、季節はいつものように私たちに微笑みかけてくれています。 

目の前に「希望」の姿が見えないのは、実はあなたのすぐ隣で肩を寄せて歩いてくれているからなのかもしれません。

毎月一日にギリシャの人たちはΚΑΛΟ ΜHΝΑ カロ・ミナ!「いいひと月でありますように!」とあいさつします。

みなさんへ「カロ・ミナ!」