地震と津波で沈んだアトランティス大陸の所在地ともいわれるギリシャは地震が頻繁に起きる場所です。幸いにも原子力発電所はひとつもありません。
これまで多くの島が火力発電に頼ってきました。レスボス島に住んでいた頃、冬から春にかけて強風が続くと重油を運ぶタンカーが来られなくなって、停電が起きたものでした。
問題は大多数の家庭で、電気オーブンとコンロが調理用に備えられていることで、私の住んでいる家もそうでした。昼ご飯にスパゲティーを食べようとミートソースを作り、さてパスタを茹でようと鍋に放り込んだとたんに停電...パスタは湯の中でご臨終、、、しかたなく炭火焼きのスブラキ屋さんへ食事に行くというような経験が何度もありました。
そう、昼ご飯を自宅で食べる習慣のギリシャでは電力消費のピークが12~13時頃に訪れるのです。家ではそれくらいの被害ですが、お肉屋さんや、アイスクリームを売っているスタンドなどでは電力公社を相手に訴訟も起きていました。
このたびの原発の事故を教訓として、日本でもやっと風力発電が注目され始めました。
ギリシャは自然エネルギーに恵まれた国、特に風力発電に関しては先進国でした。伝統的な風車は小麦を挽いていました。そして実際の役目を終えたギリシャの風車ですが、その景観が今や観光のシンボルとなって活躍しています。
さて、今年になってギリシャでは風力発電所の建設が続々と発表されています。今年度の第二四半期にイドラ島のすぐ近くにある無人島に23基の風車を有する発電所を建設し観光地イドラへ210万ワットの電力を供給する計画です。建設を手がけるのはイタリアの会社で費用は1憶5千万ユーロ。
また、これとは別にギリシャの電力公社DEHが中国の会社と共同出資で200−300万キロワットを生産できる発電所を建設する契約に合意したと発表しました。元の記事
日本も早く太陽や風などの自然エネルギーに切り替えられることを願ってやみません。
photo from: alternative-energy-action-now.com