7月末に発見されて以来、世界中の注目を集めているアンフィポリの墳墓の中が少しずつ明らかになってきました。
上の写真が全体像でこんもりとした丘である事がわかります。左の端に見えるのが発見された入り口でこんな風になっています。
アーチ門に2頭のスフィンクス像が墳墓を守るように向き合っています。
ここから下へ階段を降りて行くと
中の構造はこんな風になっていて全部で3部屋あることがX線撮影でわかっています。
発見時は最初の部屋も次の部屋も砂と泥が天上まで埋まっていたようですが、二番目の部屋の入り口に
2体のカリアティディス像が見つかりました。
もう一体は残念ながら顔面が失われていますが、こちらは鼻以外ほぼ完全に残っていました。全身を掘り出してみると身長は2.3メートルありました。
彼女は左手を挙げ、もう一体は右手を上げて、墳墓への侵入者を拒むように立っています。彼女たちの腕と指の破片が数多く砂の中で見つかりました。
肩にかかる巻き毛も、流れるような衣服の線も素晴らしいのですが、私のお気に入りはなんといっても、今にも歩き出しそうな彼女のサンダルを履いた足元です。
そして......積もった砂や泥を丁寧に除いてみると、床に4.5mx6mの大変美しいモザイクが出て来たというのが最新の
発表です。
黄金のヘルメス
二頭の白馬、目はトルコ石なのでしょうか水色です。
月桂樹の冠をつけた人、背景はもしかしてラピスラズリ?これを建築させた人が誰であれ、かなりの権力者であった事が伺えます。
モザイクのデザインがここに眠る人のヒントになっているのでしょうか...いよいよ残る最後の部屋の扉が出てきました。蝶番も残っていたそうです。ということは幸運にも盗掘されていないのかもしれませんね。期待に胸が高鳴ります。
ギリシャ中の人が息を潜めてこの扉が開くのを待っています。
*この記事の写真はgoogleからお借りしました。
こちらのサイトでカリアティディス像の全体の写真を見る事ができます。(ギリシャ語)