ハーベストの70年作品は、全部で4本。『鬼怒川』『刀不留人』『侠義雙雄』と『天龍八将』の4本です。
その中の『刀不留人』は、ノラ・ミャオの映画初出演作品です。(後から撮影された『天龍八将』は先に公開。)ノラ・ミャオは“嘉禾公主”と呼ばれ中国語の苗可秀はレイモンド・チョウが命名したので名付け親になりますね。
ノラ・ミャオ 広東語インタビュー
当時のエピソードを広東語で楽しそうに語るノラさんですが、いろいろ貴重な証言をされていました。
ノラさんも今年60歳。ずいぶん年齢はいっちゃいましたけど、まだまだ若いですね。
現在のノラさん
そのノラさん主演の『刀不留人』の脚本を書いたのがローウェイで羅大維というのは彼のペンネームであるとされています。このローウェイの息子、デビッド・ロー(羅大衛)が出演しているのが特筆すべき点でゲスト出演という形ですがパトリック・ツェーの回想シーンで登場し、貴重な映画出演を果たしています。
ロー・ウェイの息子!
そして、ずいぶん前にテレビで放送されたときの「ザ・ブレード・スペアーズ・ナン」はTVサイズで映像もVHS3倍並であまりクリアーな画質とは言えず、あとで顔を確認したかったときにはとても困難でしたけど、私が『刀不留人』を初めて見たのはこの時でしたね。
ジャッキー出演シーンも不鮮明でなかなか特定出来ず、以前、atocさんというハンドルネームの方から情報をいただきました。(atocさん、お世話になりました。お元気でしょうか?)
霧の中のバトルシーンに登場する人物たちがいます。鮮明でない映像からは判別するのは不可能に近いですけど、サモハンが『鬼怒川』ほどの役ではなかっただけにこんなシーンに本当に出てくるものかな?と当時は思っていましたが、いま思えば『鬼怒川』もサモハンやハン・インチェがハーベストのアクション・シーンを任されていたのですからある程度予測出来たはずで、参加したメンツも自ずと分かるというものでしょうか。あとは、ノラ・ミャオやジェームス・ティエンなど将来の出演映画を見ると 監督さんとのつながりなども見えてくると思います。
DVDが発売されて新たな発見もあったのですが、楽しみはとっておきましょうね(笑)。 (ヒント:邵氏劉家班にいた劉姓でない武術家といえば誰?)
そして、これも『天龍八将』と同じくニー・クワン氏の原案だそうなのですが、今まで気にならなかったことを後悔する訳ではありませんが、ここは原作小説を調べてみることにしまそ。
ネットで調べてみると、これはどうやら『龍虎雙劍侠』という短編小説が該当するようですね。(但し、入手困難で詳細は不明。残念。。)
こちらの本ですが・・。読んでみたい。
追伸
現行のノラ・ミャオのウィキペディアには気になる点が二つある。一つは、苗可秀を命名したのがなぜか金庸になっている部分。あともう一つは「ドラゴン危機一発」の彼女のシーンをシナリオにレイモンド・チョウが書き加えさせたとする記述。
この二点を疑問に思うのはノラ・ミャオ本人が芸名についてと、「ドラゴン危機一発」出演がバンコク旅行中にロー・ウェイに呼ばれて一日だけ出演し、彼がシナリオへ書き加えたと語った資料があるからなのでした。