今夏劇場公開された武侠作品「レイン・オブ・アサシン」ですが、皆様御覧になりましたでしょうか?
ジョン・ウーが台湾の監督本人と脚本を気に入って映画化したんだそうですが、ミシェール・ヨー、チョン・ウソンをはじめとする豪華キャストやジョン・ウーがこの映画で愛娘をデビューさせたりするなどなにかと話題になってたのが記憶に新しいところです。
また、「フェイス/オフ」でも見せていた顔を入れ替えるという荒唐無稽さは人生の再生を意味するジョン・ウーの世界観になっていたと思います。
今回記事の作品は72年製作の帝國公司作品『除霸』です(ジャッキーも端役出演)。この『除霸』と「レイン~」の共通点はどちらもジョン・ウーが関わっていることになります。(ジョン・ウーが『除霸』の助監督。実質的には監督だったのではないかと睨んでいますが。)
『除霸』は"Hong Kong Face-off"という別名(というかアメリカでのビデオソフト題名)も付けられていましたが、実はこの『除霸』という映画は過去に邦題が付けられており、東京フィルムサービスから発売されていたSUPER8(8mmフィルム)がそのダイジェスト版(白黒!)でした。
Fists of the Double K
11/9現在、この貴重な8mmをyoutubeで見ることが出来ます。
「痛快!スーパードラゴン ダブルK」
ついでに同社が発売していたのが「死闘!香港のゴッドファーザー」(The Godfathers of Hong Kong)です。
フィルムはこちら
少し解説しておきますと、この「死闘!香港のゴッドファーザー」は原題を『満州人』といい、73年に製作されましたが、検閲に引っかかり香港で上映禁止となった作品です。これもジョン・ウーが助監督をつとめ、ジョン・ウー本人いわくジャッキーも関わった作品になります。
ちなみに芳賀書店刊・ドラゴン大全集によれば他にも「ホンコン・コネクション」(原題:『黒人物』)や「サンダーキック!」(原題『一網打盡』)の8ミリフィルムも発売していた模様でした。
話を戻しますと、『除霸』という映画はユエン・ウーピンが武術指導して父親であるユエン・シャオティエンも出演、当時波に乗っていた呉思遠の流れを汲むスタッフ、出演者で構成されているのに関わらず、国内ではあまりにもB級すぎて完全に無視されている状態が続いていました。
今回の”ジャッキー100作”の詳細が明らかになった今、ジャッキーが無名だった頃の初期作品群ももっと注目を集めてもよいのでは?と思い、今回の記事を書いてみた次第です。
『除霸』では主人公ユー・ヤンが目の見えない少女の明るい将来を奪った悪者と対決し、少女の未来を見事奪い返して再生してみせたなかなかの内容だったと思います。
私事ではありますが、この10月から職場が変わって心機一転、半年前から仕事をしながらの充電期間(!?)を経て徐々に進行して新しいスタート(でもより過酷な戦場に(爆。)を切ったのでした。
これはジョン・ウーのテーマでもあった”再生”を私自身がしてみたことになるんだと思います。
(何にでもチャレンジして行けるうちはまだいいですネ・・)
あなたも人生の再生をしてみませんか?
これがホントのHong Kong Face Offだ!(嘘