らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

ハイドン 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.20-2 その2

2009年07月11日 23時55分11秒 | クァルテット
 作品20の6曲は、ハイドン40歳頃の作品で太陽四重奏曲といわれているというところまで前回書いた。この作品においてハイドンは「弦楽四重奏のためのディヴェルティメント」という表紙書きをしているが、ハイドンの弦楽四重奏曲の創作がディヴェルティメントから弦楽四重奏曲というジャンルとして確立された作品と言ってもさしつかえ無いだろう。

 今回演奏する作品20-2 ハ長調は一部では「バグパイプメヌエット」なるニックネ~ムが用いられるが、それは3楽章における曲想がバグパイプを連想させる音楽になっているからである。ハイドンの作品はこの作品に限らずニックネ~ムを持つ作品が多い。しかし、このニックネ~ムはハイドンがつけたもの以外は、各国共通ではないし作品によってはニックネ~ムが無くなってしまう場合もある。

 ベートーヴェンの交響曲第5番を「運命」というのは日本だけなのだが(最近海外でもそれらしきものが付く場合もある)、それと同じようなことがハイドンの作品にも多い。

 このニックネ~ムは作品のイメ~ジだったり、演奏した人の思いつきだったり色々な経緯でつけられるのだが、70曲近くも作曲されている弦楽四重奏曲の中でこのニックネ~ムがあるかないかで演奏される回数だったり、録音される回数が左右されてしまう。全くニックネ~ムが付いていない曲は、マイナ~な曲扱いになってしまう危険性があるのだ。作品の出来はいっさい関係なく・・・。

 この作品20の6曲はほとんどが名前無しだし、作品50の中では50-1、作品76の中では76-1なんて私がその作品集の中では一番良い曲だなぁと思っている曲なのだが、とかく認知されていない。本当にもったいない話だ。

 「ひばり」なんて名前が付いていたら、ハイドンの曲を演奏しようかなと思っている人にはまず目に入るもの・・。

 誰か偉い先生達がこぞってこの良い曲達に良いニックネ~ムをつけてくれないかなぁ・・・。

 この作品20-2にもし私が新しいニックネ~ムと付けられるとしたら何と付けるだろうか?この時代には珍しくチェロのメロディから始まるし、曲の中ではチェロが大活躍するので「チェリスト御用達」とか「チェロ間奏曲」とか付けそうだけど。

 いやいや「ゲネラル ブラッチェ」がかっこいいかも!!

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