白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

Paint My Heart Red

2007-05-06 | 日常、思うこと
やはり僕は傍観者でも鑑賞者でもいられないようだ。
音を聴くように、音を呼吸している。
演奏をしたい。音楽をしたい。
そう、切に願う。
けれどそれは、ぼくに出来ることなのだろうか?
僕にはそれが許されていないように感じられてならない。





**************************





5月3日13時発のぞみ217号15号車8Eに座り一服。
木曾、長良、揖斐を跨ぎ、霞み空の柔和な光線に浮かぶ
伊吹の山容を眺めつつ、少し眠る。
13時53分新大阪到着、地下鉄御堂筋線、北大阪急行を
乗り継いで千里中央到着、千里阪急ホテルにチェックイン。
自宅から持ち出したジョニ黒をロックにして軽く飲み、休む。





15時37分発大阪空港行き大阪モノレールに乗車。
ゴールデンウィークを万博記念公園で過ごしてきたと思われる
家族、あるいはカップルが列車からホームに溢れ出す。
臨時列車を運行するほどの混雑ぶりであった様子。
一転してがらんどうに近くなった列車にて蛍池に向かい、
阪急宝塚線に乗り換え、石橋に到着。
しばらくあって、パトリシアと合流し、TAROにて
パンとコーヒーの軽食を取った後、
16時47分発梅田行き急行に乗り込む。





17時10分到着、人込みを避けるように地下街を抜け、
大阪駅前第4ビル付近から地上に出、桜橋から堂島へ歩く。
堂島地下街で休憩を取り、
18時過ぎ、取り壊しの決まったフェスティバルホールに到着。
程なく開場となり、開演を待つ。





19時05分、ステージ下手からジャック・ディジョネット、
ゲイリー・ピーコック、キース・ジャレットが現れ、
チューニングの後、開演。



1st set
1) Autumn Leaves
2) I thought about you
3) One for Majed
4) I fall in love too easily
5) 2ARDI's '58 (by Gary Peacock)

2nd set
1) Green Dolphin Street
2) Yesterdays
3) Now’s The Time

Encore
1) You belong to me
2) Poinciana




21時30分終演。
席を立つ気にもなれず、無言のままじっとしていた。
胸の奥底に暖色の光が点り、じりじりとこころを
炙り出してくるような感覚に、身体が溶け出して
いくような時間が過ぎて、
焦がれるような記憶となっていくのを悔やみながら
帰途についた。





22時、阪急梅田駅で同じ時空間に居合わせた後輩たちに遭遇し、
しばし今夜の音楽の立ち話の後、パトリシアと共に石橋に戻る。
パトリシアと別れ、同じ時空間に居合わせた先程とは別の後輩と
「みつを」で食事を共にする。
引き続き今夜の音楽について話し、日を跨いだ1時40分、
タクシーを拾い、後輩を送りがてら、如意谷経由で千里阪急に戻る。
午前2時到着、そのまま就寝。





****************************





5月4日午前9時起床、所用のため待ち合わせることとした後輩に
モーニングコール。
2度寝の最中の女性の声というのはなぜあれほど悩ましく
聴こえるのだろうか。
同じことは、未知のものを薦められて、戸惑い逡巡しながらも
それを受け容れようとして、だいじょうぶ、という言葉を
もらおうと不安げにこちらに問い掛けてくるときの声にも言える。





11時、所用を済ませ、慌しく昼食を取り、11時16分発
門真市行き大阪モノレールに乗車。
万博記念公園、エキスポランドを目指すと思しき大勢の人の群れに
押されながら移動。
万博記念公園を過ぎ、すっかりがらんとした列車の車窓から、
享楽に興ずる人々を載せて疾駆するエキスポランドのコースターが
眺め見えた。
南茨木にて阪急京都線に乗り換え、高槻に到着。
高槻ジャズストリートを遊覧。ビールを飲みながら屋外会場を
巡ったため、赤く日に焼けた。





高槻市芥川町出身寺西一雄43歳の演奏を、日除け涼みがてらに
現代劇場で聴いた後、後輩のバンドを聴きに行く。
演奏後、このバンドのコンサートマスターに、
彼女のアルバイト先である蛍池まで阪急経由で帰るように誘われ、
これに乗り、様々話し込みながら帰る。
蛍池で彼女と別れ、そのままモノレールで千里中央へ戻り、
ホテルで軽く食事をとった後、しばらく眠る。





21時37分発大阪空港行きモノレールに乗り込み、蛍池で
阪急宝塚線に乗り換え、石橋へ向かう。
後輩数名と合流し、保呂酔本店にて飲む。
闘魂注入等の儀式もこなしながら、最後は10名ほどの
大所帯となって、明け方4時までの宴となる。
タクシーを拾い、4時半にホテルに戻り、そのまま就寝。





*************************





5月5日、10時起床、身支度を整えたのちに
11時40分チェックアウト、
12時03分発地下鉄御堂筋線なかもず行きに乗車し、
12時20分過ぎ、梅田に到着。
名古屋ではどうしても見つからない書籍を求めて
梅田を漂流する。
紀伊国屋で大学の後輩が働いているのに気付き会釈し
哲学書ブースに向かう。
目当ての書籍が見当たらないため阪急古書の街へ向かい
いわば「取り舵」側の品揃えが豊かな「梁山泊」あたりを
探すが、ここも見当たらない。





昼過ぎ、ネットカフェに立ち寄りメール等チェックの後、
堂島アバンザに向かい、ジュンク堂の哲学書ブースを見る。
目当てであったアレクサンドル・コジェーヴによる
ヘーゲルの「精神現象学」講義がすぐに見つかったため、
鶴見俊輔の評論集とともに購う。
そのまま堂島地下街のインデアンカレーにて昼食をとり、
久々のインデアンカレーの味にほころんだ後、
喫茶店に入り、しばし読書。
そのまま地下鉄四つ橋線西梅田から本町、
さらに地下鉄中央線に乗り換え堺筋本町へむかい、
15時、シティプラザ大阪にチェックイン、
マッサージチェアに座りながら読書、うとりとする。
TVニュースで、昨日眺め見たコースターの事故を知る。





18時30分過ぎ、ホテルを出て地下鉄に乗り込み、
東梅田を経て、ライブハウス「ロイヤルホース」に向かい、
チック・コリア・エレクトリック・バンドのサックス奏者
エリック・マリエンサルと、在阪のビッグバンドである
グローバル・ジャズ・オーケストラとの共演を観る。
終演後、メンバーのアヤコと少し言葉を交わした後、
タクシーでホテルに戻ろうとして、
大学時代の同級生M君より電話があり、同じく大学時代の
同級生であるF君が結婚することを知る。
2次会への出席を快諾して、タクシーに乗り込む。
ホテルに着き、23時過ぎからひとり飲みながら、
やがて心地よくなって就寝。





**************************





5月6日、午前8時起床、午前9時半チェックアウト、
帰途につき、12時半、自宅に到着、今に至る。




少し眠ろう。
けれどどうも、消えたあとの音が消えない。





***************************





ありがとう。君のおかげで楽しかったよ。
また会おうね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿