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「オバマ大統領とアメリカ」

2010-12-07 19:12:11 | Weblog
「オバマ大統領とアメリカ」

『オバマを狙う「白いアメリカ」』 (ステファン丹沢著、祥伝社)

この本は私にとって、最初から最後までショッキングな本でした。

オバマ大統領が誕生してから、「白人優越主義」が復活し、今やオバマ暗殺を虎視眈々と狙っているのだそうである。

Ⅰ)過激な黒人差別で有名なKKK(クー・クラックス・クラン)は、1960年代に人種差別を禁止する「公民権法」が成立して、大打撃を受けた。

そこで登場したのが「ネオナチ」である。

「ネオナチ」とは、「新ナチス」である。名前の通りナチス・ドイツ(第3帝国)に次ぐ、アーリア民族(白人)による世界帝国(第4帝国)の構築を目指す人々の事である。

「彼らのもつ1つの特徴は、「クリスチャン・アイデンティティ」というキリスト教の影響を受けている」と書いてある。

「この新興キリスト教は、人類の先祖といわれるアダムは白人だけの先祖で、ヨーロッパの白人は神によって選ばれた「イスラエルの失われた12種族」の子孫だと教える。

「クリスチャン・アイデンティティ」によると、黒人などの非白人は、アダム以前に作られた神の生命の息を吹き込まれていない泥人形であり、白人よりも劣る準人間「原野の野獣」であるとする。

さらに、サタンに誘惑されたイブが産んだ「カイン」の子孫であるユダヤ人は、悪魔の民族であり、彼らは世界を陰から支配するユダヤ世界政府を構築して、アーリア民族を滅ぼそうとしている。

そして神の子である白人は、このユダヤとの最終戦争ハルマゲドンに勝利し、彼らを根絶しなければならない、と教える」とあります。


私は、「エーッ !!」と、びっくりしてしまいました。

アダムより先に作られた「人間」も「準人間」もいないのではないですか?

1、「アダムは白人だけの先祖」
2、「アダムは全ての人々の先祖」

Ⅰ、か2、か、決着をつけていただきたいですね。でないと、争いはいつまでも止まない、と思います。


Ⅱ)オバマ大統領が狙われる理由の1つに、政策が性急だ、というのもあるらしい。

ア、「グリーンニューディール政策」を打ち出す。
     
→環境関連を初めとして、ブッシュ政権の政策路線を次々変更した。

→石油財閥を敵にまわす事になった。


イ、何兆円もの政府支援を受けたばかりのウォール街の幹部たちが前年184億ドル(計だと思うーー筆者)ものボーナスを手にした事を知ると、オバマ大統領は「無責任の極み」と怒りを露わにした。

→金融資本家を敵にまわした。


ウ、アフガニスタンへの米軍増派に踏み切った。

→アルカイダにとっては、ブッシュ前大統領以上のターゲットになった。


イ、なんかは、外から見ると、(高額受給者は、何を考えているんだ?!)と思って(怒って)いた。米国民からも非難轟々でしたよね。

大統領は「無責任の極み」と怒ってはいけない、という事なのですね。



そして、Ⅲ) 「共和党はオバマへの反撃を開始した」そうである。

・スティール氏は、「アメリカは外交方針で時に奢りを示してきた」と自国を非難したオバマのコメントが、「知恵に欠けているのを示した」と揶揄した。/

「オバマはイランとの対話に窓口を開いたと言っているが、暴君や冷血なテロリストと一緒に座って話すだけで平和を築けると信じているようだ」と非難した。/

オバマの景気刺激策は「浪費三昧だ」

・テェイニー氏は、キューバのテロ容疑者収容施設グエンタナモ収容所の閉鎖など、「9、11」以後、ブッシュ前大統領が作り上げたテロ防衛策の多くを葬り去った。アメリカを無防備にした、と非難。
一部に民主党議員まで巻き込んで閉鎖反対の声が沸きあがった。2009、5月に閉鎖のための歳出を禁止する法案を可決。

・ハッカビー氏は、オバマの景気刺激策を「まるでゴミのようだ」と批判しながら全米各地を廻る。

・右派であるディビッド・リンボー氏は、オバマを「ゲシュタボ政府」のトップと批判。

・右派による非難。かつての「社会主義者」呼ばわり→「ファシスト」

オバマは反キリストだ。「Yes, We Can]は、「Thank You,Satan」に聞こえる。」など。

私は、アメリカって攻撃合戦の国だな、と思った。

このことが(攻撃合戦の国だ、ということが)、例えば「アフリカでのエイズ禍」という事と、私の中で結びついたのです。(→次回。回を改めます)