「大人の犯罪は、子供の問題行動の延長と思う」
中国よ、さわるな
(『最初に愛があったからーー虐待され、心に傷を負った子供たちを引き取って』 ドナ・シルツ著、花風社)
著者のドナ・シルツは、夫(サム)の妹の子、ジェイコブ(兄、3歳)と、ジャレッド(弟、2歳)を引き取りました。
義妹(ジュリー)には、飲酒癖があり、第一子を妊娠する前から、時間とともに量も増えていきました。
兄弟は胎児の時にアルコールの影響を受けてしまい、脳が少し侵されて生まれてきました。(弟の方がより重症だった)
そういう兄弟を育てるのは、ジュリーにとっては、とても負担になりました。音を恐がる/ 触れられるのを嫌がる/ 視線が合わない/ 親の言うことを聞かない…
ジュリーはどうしたかというと、お風呂場の中に閉じ込めていました、食べ物を与えずに。
兄弟二人は自分のウンチを食べていたという事です。
(ジュリ-は、親権を取り上げられ、兄弟は児童福祉局に引き渡されました。)
ドナはまず、兄ジェイコブだけを引き取りました。
一人増えただけで、ドナの生活は一変しました。
ジェイコブは、悲鳴を上げる、獣が死に物狂いの声を上げるような悲鳴 /柔らかいもの(スクランブルエッグ、ピーナッツバター、白パン)しか食べない/ 寝る時に睡眠薬が必要/ 頭を打ち続ける、30分も…
(ドナは当時、行動療法士として精神病院で働いていました。だから心理学に沿っての実践は、ドナにとって専門分野でもありました。)
ドナは、ジェイコブが、色を塗ったり、ビーズに糸を通したりするのが好きなことを発見しました。
ジェイコブを抱いたり、本を読んでやったり… ジェイコブは 自分から字を書く! と言いました。黙々と長いこと、熱中して字を書いていました。
こういう、努力する子は、ドナの得意とするところです。
しばらくすると、ジェイコブが「(弟の)ジェラッドは?」と言い出しました。
二人とも引き取るのは、ドナにとって荷が重過ぎると思ったけれど、(ジャレッドはジェイコブよりもいっそう華奢な感じで、意欲がなかった、トロンとした目をしていた)、
何度かジャレッドと関わってみると(「これが欲しい」となると、自分のものにしないでは気が済まない、相手が泣こうがニタニタしている。/ジャレッドの口からは臭い、吐き気がするような匂いがしていた。キスをしたりされたりするのが好きだったが、ジャレッドの口はベタベタしていたのだ)
ドナは、いつもいつもジャレッドのことを気にするようになっていた。兄弟なのだもの、二人を離すわけにはいかないよねと、二人を引き取ることになった。
ドナは行動療法士として仕事も続けながら、二人を引き取ったのだ。
子供たちは日中、デイケア・センターで見てもらって、5時がきたらドナは仕事を終えて、迎えに行く(朝はスクールバスが迎えに来てくれる)。そんな日々が始まった。
ドナは仕事を続けながら、子供たちの面倒を見てもらうところを次々に変えてゆく。子供を見ていれば、その学校が本人に合っているかどうか、すぐわかるからだ。
ドナは、子供たちを愛して、愛して、この社会で、一人でも生きていけるように、生活習慣を身につけさせ、人を信頼する事、読み書きや計算などを教えようとした。
ところが、ドナの期待のほうが勝っていて、子供たちにとっては、荷が重過ぎるのだ、しばしば。
そういう時は泣きわめいたり、「ママは僕を苛めたいんだ」と言ったりする。
そう言われると、(自分はやっぱり良い母親にはなれないんだ)と落ち込んだり、(どうしてこの子は)人の気持ちが分からないんだろう)と、子供を恨んだりするのだった。
ドナは何もかも捨てて子供と向き合うのだが、仕事はやめない。午前中だけとか、3ヶ月休職して、ということはあっても、また復帰する。
仕事を休んでいた時、「仕事は?」と聞かれて、「子供を育てているだけです」というと、「あらそう、ただのママなのね」と言われた。
だけどついに、これ以上は出来ない、もう限界だと仕事をやめた。(ドナは、サムと離婚して、ジョンと再婚した。ジョンは最大限の協力をしてくれた)
仕事をやめて、子供たちとより多く関わるようになったのはもちろんだが、月に二日、「何もしない日」を設けた。子供たちは寝たいだけ寝ていいし、自分の好きなことをいつまでもやっても良いのだ。
これが良かった。
中国よ、触るな
さらにドナは、大学に通って、「感覚統合障害」について、本格的に勉強した。
これで今までの疑問が次々に氷解していった。
ジャレッドは、口の動きをうまくコントロールできなかった。感覚統合のための器具を買って、1日15分で、5日で、ジャレドのよだれが止まったのだ。風船を膨らます事もできるようになった。
音に敏感で、
デーブルや机の下に隠れ、
着る物にうるさく、
服のタグを取り、
散髪されたり、顔を洗ったりすると泣き、
ほんのかすり傷を大げさに騒ぎ、
あるいは全く反応を示さず、食べ物が熱過ぎるとか、固まりが入っていると文句を言うのは、
「感覚防衛反応」という状態に陥っていたのだ。
自己調節や感覚調節の機能に障害があることから、起こっていたのだ。
ジャレッドは(ジェイコブも)、大脳辺縁系がダメージを受けていたため、抱きしめようとすると、「痛い」と言ったのは、皮膚が痛んでいたのだ。
机の下に隠れていたのは、刺激が強過ぎて、その刺激をシャットアウトするためだったのだ。
プールは、光がまぶしく、匂いがきつく、音が響き渡って、とても落ち着いていられなかったのだ。
ジェイコブが,スクランブルエッグなど、軟らかい食べ物を好んだのは、刺激が少ないからだったのだ。
二人の場合は、「触覚防衛反応」が原因だった。
皮膚には神経末端が詰まっていて(5センチ四方の中に9000も)、ここが少し異常だった。ドナが世話をしているから、ドナは二人にとっては、’敵’だったのだ。
治すのは、とても簡単。マッサージをした。皮膚の感覚が正常に働くようにすればよい。3分~5分くらい、2時間おきにマッサージをした。
(引用始め)
「ジャレッドの成長、特に、精神的な成長が始まったのは、このことがきっかけだったようだ。 (引用終わり)
二人が13歳と11歳の頃、
「二人とも驚くほどの進歩をした。ジョーと私はこれまでになく、平和な毎日を送っている。」
と書かれてあります。
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何が言いたいかというと
「アメリカ人に、本音を言ってください」という事です。
神様は、アメリカのキリスト教徒を中心に、世界を変えていこうとしておられると思います。(説明は省きます)
疲れた時は、休みたいんでしょう?
自分を認められたいのでしょう?
攻撃合戦は、本当は嫌いではないのですか?
経済の成長より、本当は、こういうものもとても得たい、のではないのですか?
違いますか? 本音を言うことが出来なければ、何も始まりません。
中国よ、さわるな
(『最初に愛があったからーー虐待され、心に傷を負った子供たちを引き取って』 ドナ・シルツ著、花風社)
著者のドナ・シルツは、夫(サム)の妹の子、ジェイコブ(兄、3歳)と、ジャレッド(弟、2歳)を引き取りました。
義妹(ジュリー)には、飲酒癖があり、第一子を妊娠する前から、時間とともに量も増えていきました。
兄弟は胎児の時にアルコールの影響を受けてしまい、脳が少し侵されて生まれてきました。(弟の方がより重症だった)
そういう兄弟を育てるのは、ジュリーにとっては、とても負担になりました。音を恐がる/ 触れられるのを嫌がる/ 視線が合わない/ 親の言うことを聞かない…
ジュリーはどうしたかというと、お風呂場の中に閉じ込めていました、食べ物を与えずに。
兄弟二人は自分のウンチを食べていたという事です。
(ジュリ-は、親権を取り上げられ、兄弟は児童福祉局に引き渡されました。)
ドナはまず、兄ジェイコブだけを引き取りました。
一人増えただけで、ドナの生活は一変しました。
ジェイコブは、悲鳴を上げる、獣が死に物狂いの声を上げるような悲鳴 /柔らかいもの(スクランブルエッグ、ピーナッツバター、白パン)しか食べない/ 寝る時に睡眠薬が必要/ 頭を打ち続ける、30分も…
(ドナは当時、行動療法士として精神病院で働いていました。だから心理学に沿っての実践は、ドナにとって専門分野でもありました。)
ドナは、ジェイコブが、色を塗ったり、ビーズに糸を通したりするのが好きなことを発見しました。
ジェイコブを抱いたり、本を読んでやったり… ジェイコブは 自分から字を書く! と言いました。黙々と長いこと、熱中して字を書いていました。
こういう、努力する子は、ドナの得意とするところです。
しばらくすると、ジェイコブが「(弟の)ジェラッドは?」と言い出しました。
二人とも引き取るのは、ドナにとって荷が重過ぎると思ったけれど、(ジャレッドはジェイコブよりもいっそう華奢な感じで、意欲がなかった、トロンとした目をしていた)、
何度かジャレッドと関わってみると(「これが欲しい」となると、自分のものにしないでは気が済まない、相手が泣こうがニタニタしている。/ジャレッドの口からは臭い、吐き気がするような匂いがしていた。キスをしたりされたりするのが好きだったが、ジャレッドの口はベタベタしていたのだ)
ドナは、いつもいつもジャレッドのことを気にするようになっていた。兄弟なのだもの、二人を離すわけにはいかないよねと、二人を引き取ることになった。
ドナは行動療法士として仕事も続けながら、二人を引き取ったのだ。
子供たちは日中、デイケア・センターで見てもらって、5時がきたらドナは仕事を終えて、迎えに行く(朝はスクールバスが迎えに来てくれる)。そんな日々が始まった。
ドナは仕事を続けながら、子供たちの面倒を見てもらうところを次々に変えてゆく。子供を見ていれば、その学校が本人に合っているかどうか、すぐわかるからだ。
ドナは、子供たちを愛して、愛して、この社会で、一人でも生きていけるように、生活習慣を身につけさせ、人を信頼する事、読み書きや計算などを教えようとした。
ところが、ドナの期待のほうが勝っていて、子供たちにとっては、荷が重過ぎるのだ、しばしば。
そういう時は泣きわめいたり、「ママは僕を苛めたいんだ」と言ったりする。
そう言われると、(自分はやっぱり良い母親にはなれないんだ)と落ち込んだり、(どうしてこの子は)人の気持ちが分からないんだろう)と、子供を恨んだりするのだった。
ドナは何もかも捨てて子供と向き合うのだが、仕事はやめない。午前中だけとか、3ヶ月休職して、ということはあっても、また復帰する。
仕事を休んでいた時、「仕事は?」と聞かれて、「子供を育てているだけです」というと、「あらそう、ただのママなのね」と言われた。
だけどついに、これ以上は出来ない、もう限界だと仕事をやめた。(ドナは、サムと離婚して、ジョンと再婚した。ジョンは最大限の協力をしてくれた)
仕事をやめて、子供たちとより多く関わるようになったのはもちろんだが、月に二日、「何もしない日」を設けた。子供たちは寝たいだけ寝ていいし、自分の好きなことをいつまでもやっても良いのだ。
これが良かった。
中国よ、触るな
さらにドナは、大学に通って、「感覚統合障害」について、本格的に勉強した。
これで今までの疑問が次々に氷解していった。
ジャレッドは、口の動きをうまくコントロールできなかった。感覚統合のための器具を買って、1日15分で、5日で、ジャレドのよだれが止まったのだ。風船を膨らます事もできるようになった。
音に敏感で、
デーブルや机の下に隠れ、
着る物にうるさく、
服のタグを取り、
散髪されたり、顔を洗ったりすると泣き、
ほんのかすり傷を大げさに騒ぎ、
あるいは全く反応を示さず、食べ物が熱過ぎるとか、固まりが入っていると文句を言うのは、
「感覚防衛反応」という状態に陥っていたのだ。
自己調節や感覚調節の機能に障害があることから、起こっていたのだ。
ジャレッドは(ジェイコブも)、大脳辺縁系がダメージを受けていたため、抱きしめようとすると、「痛い」と言ったのは、皮膚が痛んでいたのだ。
机の下に隠れていたのは、刺激が強過ぎて、その刺激をシャットアウトするためだったのだ。
プールは、光がまぶしく、匂いがきつく、音が響き渡って、とても落ち着いていられなかったのだ。
ジェイコブが,スクランブルエッグなど、軟らかい食べ物を好んだのは、刺激が少ないからだったのだ。
二人の場合は、「触覚防衛反応」が原因だった。
皮膚には神経末端が詰まっていて(5センチ四方の中に9000も)、ここが少し異常だった。ドナが世話をしているから、ドナは二人にとっては、’敵’だったのだ。
治すのは、とても簡単。マッサージをした。皮膚の感覚が正常に働くようにすればよい。3分~5分くらい、2時間おきにマッサージをした。
(引用始め)
「ジャレッドの成長、特に、精神的な成長が始まったのは、このことがきっかけだったようだ。 (引用終わり)
二人が13歳と11歳の頃、
「二人とも驚くほどの進歩をした。ジョーと私はこれまでになく、平和な毎日を送っている。」
と書かれてあります。
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何が言いたいかというと
「アメリカ人に、本音を言ってください」という事です。
神様は、アメリカのキリスト教徒を中心に、世界を変えていこうとしておられると思います。(説明は省きます)
疲れた時は、休みたいんでしょう?
自分を認められたいのでしょう?
攻撃合戦は、本当は嫌いではないのですか?
経済の成長より、本当は、こういうものもとても得たい、のではないのですか?
違いますか? 本音を言うことが出来なければ、何も始まりません。