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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

軒ににほふ梅が枝

2018年03月03日 | こんなところ訪ねて
「梅は白き、うす紅梅。ひとへなるが疾く咲きたるも、かさなりたる紅梅の匂ひめでたきも、みなをかし」と、匂いを褒めて引き立てているのは兼好さん。(『徒然草』第139段)
そして、「京極入道中納言は、一重梅をなん軒近く植ゑられたりける。京極の屋の南向きに、今も二本侍るめり」とあります。

京極入道中納言と呼ばれた藤原定家。その邸宅は京極、現在の寺町通の西側にあって、軒に植えた梅が有名だったようです。
現在、その梅も屋敷もありません。ただ、このあたりに邸があったことを示す碑が建っているだけです。 


京都市役所の西の通り・寺町通を北へ。二条を上がった西側の店先にその碑はあります。(写真手前が北。碑は東向きに)昨日、ちょっと足を延ばしてみました。

   わすれじな宿は昔に跡ふりて変はらぬ軒ににほふ梅が枝   永福門院内侍


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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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跡地 (ryo)
2018-03-04 06:48:09
藤原定家さんの住まいはこの辺りですか?
今はもう昔を偲ぶ梅も
ないのですね〜
せめて、梅があれば良いのになぁと思いながら..。
風流な方が1本ここに植えてくだされば.なんて
思います。京都のお役所の方とかなされば良いのにね。
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梅が枝と碑 (Rira)
2018-03-04 06:49:50
おはようございます
今日は春季大祭で山にあがります。

いつもながらに読み応えがあり楽しいです
画像がまたいいですね♪
やはり和歌の言い回しは雅です

太宰府天満宮に梅ヶ枝餅っていうのがあるのです(^^)
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梅を一本、ryoさん (kei)
2018-03-04 17:09:13
おっしゃるとおりですね~。
歴史的なことはわかっているのですから、碑と梅とだったらどんなに素敵なことか。
「徒然草」にも記録されて、しかも定家です。
それでもそういう心遣いがなかったのですね。
天神さんでは道真と梅がつながりますのに。
投書したくなりましたわ(笑)
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梅ヶ枝餅、Riraさん (kei)
2018-03-04 17:20:34
お参りが明日でなくてよかったですね。
「梅ヶ枝餅」、よい命名ですね。
北野天神では「長五郎餅」(笑)、名物です。

写真に見える車が直進(北)しますと、御所へ、京都御苑の南に出るんですよ。
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楽しんでいます (けい)
2018-03-05 16:19:36
貴女の京都たより、毎回楽しく読んでいます
そうだ!京都へ行こう。。。思いは京都へ。昨年は
北野天神の梅を楽しみました。そこでお餅を
食べたのですが名前は?です。梅の花のお茶も頂きましたね だいぶ前に九州の天神様に行って大雪に出会った
事も思い出しました。大阪、東京と天神様の梅を
見ているので写真をこれから引っ張り出して比べて
見たいなと。
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♪通りゃんせ~、けいさん (kei)
2018-03-05 17:57:32
こんにちは。
長五郎餅ではなかったでしょうか。
梅花祭では上七軒の芸妓さんによる野点のお手前が奉仕されます。
写真も思い出を振り返るのにとてもいいですよね。

さて、次はどこへご案内を…、と思ってしまいますね。

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