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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春の再会

2021年04月22日 | 今日も生かされて
「春の再会」という佐伯一麦氏にある小文のタイトルを真似てみた。
氏の再会相手は、減りつつある燕の群れだったが、私は今日、コロナ禍で今年に入ってご無沙汰続きだった友人と再会した。


高齢の姉と暮らし、友の年齢も私より少し上を行くだけに、誘い出すことがためらわれ、もっぱらメールか電話での近況報告になっていた。とは言っても、彼女自身は好きな美術館を巡るなどして空いた時間を楽しんでいる。姉がデイサービスに通っている間が唯一の自由時間になるという。その曜日も時間帯も知ってはいたが、私からは誘えなかった。感染経路が追えない状況が広まる中で、万が一…、と思うと用心してしまって。

積もる話と言ってはない。お互い変わらずにいられて、会えたことを喜ぶひとときだった。

   「これ面白かったけど読まない?」と差し出されたのは内館牧子さんの『すぐ死ぬんだから』。まあ、なんてタイトル。読んだらもらっといて、と言う。小説のようだ。まさか、これが目的ではなかっただろうが、思わぬ一冊がやって来た。
作品を読んだことがなかったが、ずっと昔、弟の家に向かう新幹線の中の雑誌で内館さんの記事を読んだことがあり、「出し惜しみしてはいけない」という一節だけが記憶に残っている。ゆっくり読ませてもらおう。


コメント (6)
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