京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 爽やかな日に

2012年10月05日 | 日々の暮らしの中で

7月下旬には目立たない小さな花をつけていたが、それもいつの間にか終わってしまって、少しづつ実を結んできたムラサキシキブ。赤い実が多い中で、しかもこれだけ鮮やかな紫色の実は皆無だとか。南天の実がほんのり色づきだしているし、熊野ウォーク記念の石蕗の、花芽をつけた茎が地面近くに顔を出しているのに気付いた。これから花茎がじわじわと上がってくるのを見守る楽しみができたようだ。

干しものがオンパレードの秋晴れの一日。先日来の衣替えを進めるが、中途半端で先送りの部分も多い。ただ、夜はかなり寒くて、上も下も足元も、厚手のものは揃えておきたい。季節の移り変わりを一番楽しく感じていられるときだろう。

もう何年前になるのか。点訳を通して出会ったボランティアの会の活動の一つに「ひまある会」と言うのがあって、この時は外部からの参加を募り、大勢で大原を歩いたことがあった。その時だった。傍らに咲く彼岸花を見て、友人が私に口にされた。


 「曼殊沙華抱くほどとれど母恋し、中村汀女よ」、と。

体が弱かったという“姉さま”は、母親との密着度が強かったのだろうか。恋しく懐かしく、「母」と過ごした幼かった時分につながる一句なのかもしれない。
賀茂川の土手に曼殊沙華の花が咲いていた。たちまちこの一句が思い浮かぶと同時に、姉さまを思った。“姉さま”の姉さまが腰の骨に大けがを負われてしまい、今は自宅でお世話をされる日々にある。私としては初めて、この花にカメラを向けた。

お姉さんあっての“姉さま”、立場が変わって、食事の支度など頑張ってるかな??とお節介ながらちょっと心配にも…。
コメント (4)
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