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私の方が教えてホシイ

2005-09-27 00:37:00 | アート・文化

Sany0009 日記ブログたるもの、たまには毒を吐いてもいいだろう。

時々「ニューヨークについて教えて下さい」というメールが来る。
私の知るニューヨークのアートシーンは、レポートや新聞エッセイでほぼ書き切っているので特段付け足すこともない。また、ビザを取って本格的に拠点を移しているわけではないので、参考になるほどの活動をしているとは言えない。

米国で展示会をしたいと目論んでおられる若い作家からの質問が多く、男性が多いようだ。
教えて下さいと言われても・・。一体何が知りたいのか漠然としていて、かなりのやりとりをしないと質問の意図すら判らない。なかには、メール(手紙)の書き方すらわかってないと思われる文面もある。
こうなると、もはやアート・コンサルタントかクリエイティブ・コーチの仕事の領域だ。時間と神経をかなり費やす作業である。
長々と返事を書いても、なんとお礼のメッセージすら来ない場合もかなりある。

まず申し上げたいのは、日本語をきちんと学び、英語を仕事で使える程度に勉強し、他人に対して礼節を知ることから始めてみてはどうだろうか。
そうして、メンタリティを国際標準に持っていくことだろう。曖昧な気分や表現、夢みがちな心情、他人頼みの依存心。すべて甘く、弱肉強食の米国では絶対に通用しない。また、自分さえ良ければ、という気持ちの有り様も、特にニューヨークのような人種の入り混じる街ではやっていけない。
どの国の人も、基本的に親切である。その親切を裏切るようなことを、してはいけない。

行きたい街にまず行って、自分の目と頭と体で確かめてみる必要があるのではないだろうか。
若く独身、しかも男性とくれば、怖いものなどないだろう。何も、3人の子を持ち、製作・展示会活動・画廊運営・執筆活動・地域や子供の学校活動その他でドタバタ忙しい私なんぞに教えを求める必要などないのではないかと思うのだ。

以上のような成り行きから、私は“NY教えてメール”に返事を書くのをやめた。申し訳ないと思うけど、やめた。

私の周りには、色々な分野の、尊敬すべき仕事人がたくさんいる。仕事にはもちろん主婦業も入る。
友人しかり、お客様しかり、仕事関係の人々しかりである。歳など関係ない。若くても、素晴らしい活動をしている人がたくさんいる。
そのような人は、たぶん、目標をたて、勉強し、時に喉が焼けるほどの焦燥感に苛まれながらも地道にコツコツ歩んできた人だと、私にはわかる。

自分の道を歩むことは、孤独な旅なのである。しかし、決して孤立することはないだろう。
誠意をもって、真剣に、ごまかしのない生き方をする人には、良い人が集まってくるのだから。類は友を呼ぶのである。

失敗したって良いではないか。みっともなく転んだって良いではないか。
人生は常に喜びや愛を発見でき、人間のハートは柔軟性に満ちている。。皆で大いに楽しもうではないか!

(※写真は、ニューヨーク・チェルシー近辺のアベニュー)