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Grimm's Fairy Tales

2012-07-31 15:59:32 | Art & Culture,Life

Bsleep1グリム童話は不思議だ。洋の東西を問わず誰もが幼少の頃に必ず触れるストーリーの数々。代表的な『赤ずきん』すなわち"Red Hood"しかり。そもそも"頭巾"なんて呼称は現代においてこの題目以外でお目にかかることはまずない。なにゆえに"赤い""頭巾"であるのか、なにゆえにその赤頭巾ちゃんはお婆さんの家に届けものをすることになったのか。母と祖母、狼と狩人は一体何を象徴しているのか。ぶどう酒とパン、狼の腹の石という小道具の役割は何なのか。
『赤ずきん』という少女が誕生このかた200年余。民俗伝承物語研究・精神医学研究と多角的な検証から様々な著述が記されている。
文学を独特の見地から掘り下げる趣旨で2006年ごろまで活発に発信していたweb雑誌FOLIOの中に、素晴らしい特集を見つけた。
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http://folio.daa.jp/03/feature/aka/aka_01.html

ことほど左様に、古来より少女が大人になる過程において直面し打開しなけれならない問題、男女の性差とそれぞれの特質の問題が根底にあって、童話という形で潜在的に警笛を鳴らし続けているといえるのではなかろうか。

Bredcape1さて。私が『楽園シリーズ』の中にご登場頂いたのは3つのグリム童話"赤ずきん(Red Hood)""ヘンゼルとグレーテル(Hansel & Gretel)""眠りの森の美女(Sleeping Beauty)"。いずれの主人公も生と性をありのままに謳歌し、あっけらかんと自由に大地を闊歩しているととらえてもらえると嬉しい。
大きな体は攻撃のためではない。諸々に横たわる問題と次々に降ってくる問題を、おおらかに笑顔で軽々と超越してほしいと願うから
人生は楽しい。創り上げる醍醐味があり、歩む意味のあるものだと、小さな子供に伝えていくのが童話の大きな役目のひとつなのだろうと思う


Super busy month of July!

2012-07-21 14:14:35 | Art & Culture,Life

Sany0294来週50歳を迎えることと関係あるかどうかは知らないが(関係ないでしょうね)、ここ数ヶ月えらく忙しい。画廊には来客が多く(感謝)、アトリエでは製作が佳境に。ずっと怒涛のような日々が続いている。

20120717_145503先週は画廊で作品の写真撮影があった。かれこれ15年間私の大型作品を高精細Reversal Filmに撮ってくれているカメラマンの佐々木さん。骨董品のような4×5カメラはいつ見ても圧巻。これまでに主な作品70-80点は撮影しているだろうか。著作権契約やPrintづくりに重要な役割を果たす財産だ。

599548_445985548756709_1388104752_n大型作品のバーニッシュ(艶がけ)作業とフレーミングが済むと同時に作品をみに顧客が来廊下さったり、海外への発送も多い。今月中にパブリック/個人ともに数点のオリジナル(原画)が旅立って行く予定。。
はたと困るのが今回で12回目となる年末恒例"リウボウ美術サロン個展"。毎年この時期から焦りながら作品を揃えているけれど、今年はさらにおそろしく時間が逼迫している。

Sany0297あまりのアトリエ篭りに辛抱たまらず先日は友人達と"Girl's Brunch&Spa Day!"に出かけて大いに癒された。そこで長いお付き合いになる米国人の顧客から頂いたBarry ManilowとNorah JonesのCDがまたアトリエで最高のBGMとなり、製作がはかどることといったら。。私はなんと幸せな画家なんだろう

皆々様に感謝しながら、頑張るのだ


R.I.P.渡嘉敷唯夫先生

2012-07-11 14:49:03 | Art & Culture,Life

20120711_071146よく知ってる俳優や歌手が亡くなるニュースが増えると、自分の年齢も増えているのだとわかる。
身近な方が亡くなるとき、その人柄をしのびながら自分の人生を立ち止まって考えることがある。

風刺漫画家の渡嘉敷唯夫先生が亡くなった。最近お会いしたこともなく、ご病気も知らず、本当に悲しい。ジャズがお好きでダンディーで、おしゃれな御大だった。15-6年前くらいだろうか、画家になりたての私に「沖縄に漫画協会を作るから京子さん会長になってくれる?」などと門外漢の私に随分肩入れ下さった。当然分不相応につき丁重にお断りしたのがついこの間のことのようだ。

5月に亡くなられた㈱ジミーの創業者で相談役の稲嶺盛保氏も大変目をかけて下さった方のおひとり。お元気な頃には、いつも洒落たパナマ帽と品の良いアロハシャツで決めて画廊へ遊びに来てくださった。米国の知人へのプレゼントに大きな作品をお求めになった時など"Let's make a deal"とゲームのように値引き交渉をなさるけれど憎めない。数年前ご自宅へおじゃました際には大嶺政寛画伯の巨大な油絵を見せて頂いた。芸術家を真に応援して下さる方だった。

一生のうちには、節目節目で老若男女問わず強烈な出会いを頂くことがある。一期一会もあり始終お会いするわけではないけれど、常にその存在はゆるぎなく安定している。生死にかかわらず。そのことが、とても有難いと思う。
どんなに道に迷っても、なすすべを失うほど絶望しても、先人や先輩が各々の道を歩みそれぞれにまっとうしたという事実が、大きな勇気を与えてくれる。

さて。先に挙げさせて頂いたお二方の共通点。
いつまでも少年のようであり、強く、勇敢で、賢く、好奇心旺盛で、遊びがあり、お洒落で、暖かく、懐が深く、愛にあふれ、限りなく優しい。

・・こんなところでいかがですか大好きな先生方?どうぞ安らかに。多くの人にたくさんの愛をありがとうございました