例会・イベントのご案内とご報告

特定非営利活動法人 京町家・風の会

見とかなあかん!こんなとこあんなこと~第56回例会ご報告~

2014-05-06 14:08:11 | 例会・イベントのご報告
3月23日(日)、第56回例会町家セミナー「町家を買うとき、見とかなあかん!ところとその手当~改修・耐震工事~」がありました。
今回は京都市から後援をいただき、京安心すまいセンターさんにご協力いただきました。



会場は当会事務所2階。13名の方々がご参加下さいました。
 
前半は当会代表理事・井上が、屋根、軒下から壁、床下、水道管にいたるまで町家の傷みをチェックできるポイントを数々の写真をお見せしながらぐる~っとご紹介しました。

「傷んでいるんかなぁ」ということだけならその箇所の状態からだいたいわかりますが、手当が必要なのはそこだけに限りません。
原因はまた別の所だったりするため、手当をするところは傷み+原因となっているところになります。

また、雨の日やその翌日に見てみる、臭いや足の感触を意識するなどただ眺めるだけではなく、「手当に必要な所を探そう」という意識を持つことが大事だということもお話しいたしました。

くわえて、火袋の油汚れや電線への配線の通り方など、傷みではないけれど、掃除の依頼や将来的に工事が必要となるケースや、直しの工事跡のような安心材料ともなる画像もお見せしました。


後半は京安心すまいセンター・生川氏より、改修の助成制度とその活用の仕方についてのお話がありました。
これからの10年のあいだに健やかな住宅にすると、その後の家の持ち方が随分違ってくる、と生川さん。

町家には向かない耐震改修をすると、地震の際どのように力がかかって家が壊れていくのかをわかりやすく動画で解説くださいました。



その後、具体的にさまざまな助成制度についてに移り、
町家に特化した制度から視野を拡げ、町家にも活用できる制度を使ったり、小さな助成でも活用してできるところから少しづつ直して健やかな家に近づけていくことができる、ということをお話ししていただきました


質疑応答では、助成と着工のタイミングなど、実際に制度を使う場合に注意が必要な点についてご質問がたくさんあり、貴重な情報をみなさまと共有することができました。

ご購入にあたってまったく手を入れずに済む町家はほとんどないと思いますが、今回ご紹介したチェックポイントや手当に関する助成の情報を活用していただき、いいところも気になるところもご納得いただいたうえで、みなさまが住んでおられたり、購入を考えておられる町家に向きあっていただければ嬉しいです

最後になりましたが、ご参加下さったみなさま、後援いただきました京都市さま、開催にあたり多大なご協力をいただきました京安心すまいセンターさま、ありがとうございました。