例会・イベントのご案内とご報告

特定非営利活動法人 京町家・風の会

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常のくらしの一場面 ~第11回例会ご報告(2008.11.9)~

2008-12-21 10:43:06 | 例会・イベントのご報告
先の水曜日は町家ショップらりぃ最終日でしたが、ちょうど折り返しだった11月9日は第11回例会でした

会場は洛外の小さな商店街のはずれにある会員Kさん宅。
タクシーの運転手さんに『昔はほんまに人が多うてよぅ通られへんかったんですよ!』とよく言われるという場所やそうですが、今ではご近所の方のお遣いの場です。

お家は前の住人の方にも住居専用として使われていたその名の通りの仕舞屋でした。
当日はお子たちやお客さんの出入りもあったりと会場は間借り状態。
ちょっと落ち着かない空間となりましたが、足音の響き具合や、部屋の使い分け方などは理解していただきやすかったかもしれません。

今回は建築士さんやいずれ町家に住みたいとお考えの方がご参加くださいました。
なのでお訊ねになることも具体的。

対する町家住人Kさんはとくに「町家がいい!」というこだわりも知識もなく住んでしまった。という方で、暮らす過程でその魅力にを実感、町家については必要に駆られながら生活の中で知り始めているそうです。
町家に詳しい参加者や事務局長の話に「へぇ~。そうですか」と感心する場面もあり、町家住人もレクチャーを受けるという一風変わった交流会となりました。

Kさん宅はその時点の「今風に」改修を重ねてきたお宅で、通り庭は玄関土間のみ。そこから奥は床を上げてあり、いわゆる「東京すいじ」に。火袋部分は天井を張り2階の座敷から使う押入れになっていました。

2階を見学された方は「うわ~明るい!」
4軒長屋の中のおうちで採光部は東西しかないのですが、前の道幅があるのと総二階だけあって確かに明るいです。しかし一階は・・・「火袋をふさいで天井を張ってあるのでよけいと暗いんです。その分、2階の一辺が全て収納になるので便利といえば便利なんですが。でも半分でも火袋は残っていた方がよかったし、土間でなくても台所と玄関は抜けているほうがいいと思います」(Kさん)

間取りは一列三室型のオーソドックスなもの。ただ、2階は中の間を抜いて2室にしてあります。
事務局長によれば中の間は階段直結の板の間になっている場合が多く「大抵は通り間か物置になってますね」とのこと。
こちらのお宅では抜いた中の間部分にも畳が敷いてあるため敷居があるもののワンフロア全部が畳敷きになっていました。
「お客さんの多いときは襖をはずして広く使えて便利です」とKさん。

玄関間ではおもに探し方や暮らし始めに気になる話に花が咲きました。

Q:どうやって町家を探したんですか?
A:最初から「町家」を探してたわけではなくて。前に住んでいたところと同程度の家賃で同じ広さというとマンションは無理だったので、貸家を探していたんです。ネットでいろいろ当たっているうちに知った不動産屋さんで紹介してもらいました。それと京都に週1回通っていた家族にだいたいのエリアのあたりをつけてもらいました。

Q:改修はしたんですか?
A:なにしろ(転勤のため)ゆっくり探す時間もないくらいでしたから。改修に時間を取ることもできず、最低限の修理(壁の塗りなおし)だけで後は暮らしながら直していこうと・・・でも結局慣れてしまってほかはほとんどそのままなんですけどね(笑。
あと、家主さんが「よぅなる分にはかまへんけど悪くするんはやめて」と言わはるので判断が付きかねる部分もあります。自分は良くなった!と思ても家主さんがそう思うかは謎なんで。

Q:トラブルは?
A:雨漏りが1回。これは家主さん持ちで直してもらえました。ポタポタならいいんですけど、壁と天井の継ぎ目から滝のように流れてきてお手上げ状態。
夜やし、管理の不動産会社と連絡がつかずに困りました。
天井のシミがあったら注意しといたほうがいいです。
も出ましたが住み分けさえできれば何も問題はないので徹底的に入り口を捜索して塞ぎました。

最後にこの家に決めたポイントはと聞かれてKさん。
「商店街があるからです(前も商店街の近くに住んでいたそう)。お店をやってはるから地域に常にひとがいて、家のものがいなくても誰かが子どもや家を見てくれている。家自体がどうこうというよりは近所の雰囲気が決めてかな」

それを受けて事務局長。
「家の造作はいくらでも後で作れます。でもご近所はどうにもならへんからねぇ。京都と言うてもほんまに地域によっていろんな貌がありますから。ご自分に合うた地域が必ずありますよ。ゆっくり探してみてください」

そしてKさん「自分で改修するのも憧れますが、一旦こういう現在一歩手前くらいの改修のところに住んでみて、どういう改修が不要か、何を復元するのがいいか自分たちに合ったポイントを探るのもいいと思います」

お開きになった頃にはもう陽も傾きはじめていましたが、続いてらりぃにお出かけになった方もありました。

今年は連続して仕舞屋例会を開きましたが、それぞれお家やエリアのタイプが違って興味ぶかかったです。また、参加者の方によってお話しの内容が変化するのもこの例会の面白いところだと実感いたしました。
来年も何回か企画したいと思いますので、今回お日にちが合わなかった方もぜひご参加くださいね



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