例会・イベントのご案内とご報告

特定非営利活動法人 京町家・風の会

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茶の「間」をたのしむ~第4回例会ご報告~

2008-03-27 12:30:19 | 例会・イベントのご報告
このところの雨で桜もすっかり地に水に。
あの頃は梅が盛りやったなぁ・・・と振り返りながらの第4回例会報告です。

3月9日、楽膳・柿沼にて第4回例会「町家であそぼ!vol.1 お茶いっぱいどうどっしゃろ?」が開かれました。

ご参加いただいたのは非会員含め、13名の方々。
着物の方やご夫婦でのおいでも目立ちました。

まずは、柿沼さんの春尽くしの点心を楽しんでいただいた後…、
お二階へ移動。

日本茶インストラクターのみなさんが淹れてくださったウェルカムティーのほうじ茶(和束産・無農薬)をいただきました。



一息ついたところでお勉強の時間。
日本史研究者・橋本素子さんの「京の日常茶飯事~お茶をのむという歴史について」では、以下のようなお茶についてのあれこれをご講義いただきました。
ここに少しご紹介いたします。

・お茶によって育て方も違います
煎茶は露地茶園、玉露・碾茶は覆下茶園で育てられますが、大きな違いは日光を遮っているかどうか。
日光の作用でお茶の葉に含まれるテアニン(甘み・うまみ)がカテキン(苦味)に変化するそうです。


・お茶の種類は何で決まる?
世界のお茶が分類される指標は酸化発酵度。
茶葉は摘み取った瞬間から発酵がはじまっていて、その度数でお茶の種類が決まるとか。
ちなみに日本茶は摘んで間もなく焙炉(ほいろ)で熱をあて発酵を止められるため不発酵茶にあたります。

・「日常茶飯」はいつから?
平安時代より、中国大陸からそれぞれの時代の飲み方(煮出す→溶かす→浸す)が伝播してきました。
京都で庶民が日常的にお茶を飲めるようになったのは500年前の16世紀前半で、それ以前に東北を除く各地の農村でお茶が栽培されていたそうです。




次いで当会事務局長・井上が「洛中商家におけるお茶」と題しまして家やお店の主人がお茶を淹れるのはどのようなときかをお話しさせていただきました。
正式なお客さま、おもてなしの際には主が目の前でお茶を淹れてさしあげるもので、そうでない場合はそれなりの扱いをされている、ということだとか。
(家人にこの話しを伝えた以後もお茶を淹れる役目が変わらないのは喜ぶべき?)

頭の次は、身体を動かしましょう!
お待ちかね「お茶の淹れ方講座~玉露を味わいつくす」の始まりです。

二人一組で日本茶インストラクターの松石さんのご指導のもと、玉露を味わいつくしました。

まずは可愛らしい茶器が登場。
急須様のものは「宝瓶(ほうひん)」といいます。
持ち手がないのは掌の感覚で温度を確かめるためだそうです。



お茶をいただくのは盃程度の小さな茶器。
「家ではこんな小さい器では飲めへんな~。」との声にうなずいた方も多かったかと思いますがサイズの理由はのちほど明らかに。

傍のお茶の花をかたどったお菓子は和束町・美登里屋さんの御製です。
しかし、口に運ぶのはしばしお預け。今日の主役はお茶です。


お持ちいただいた茶葉は京田辺産の玉露(茶業会議所でもトップクラス!)。
お水ですが、今回は家でも実践できる淹れ方を、ということで敢えて水道水を使用しました。
ポイントは沸騰後3~5分沸かし続けること。これでカルキが随分抜けるそうです。

一煎目、まずは40℃のお湯でじっくりと。
まず、湯冷ましにお湯を注ぎます。






こちらの日本茶業界御用達(?)ポットには予め沸騰後70℃まで下げたお湯が入れてありますが、1回移し変えるごとに約10℃湯温が下がるので、それを目安に温度を調整していきます。

しばらくしてから一旦茶器にお湯を移し(これで50℃)、しばらく置くか、もう一度湯冷ましにお湯を戻します(40℃)。
いよいよ宝瓶にお湯を注ぐのですが、一度に入れず茶葉全体にいきわたるよう、円を描くように注ぐのがコツだそうです。


しかもお湯の量はひたひた。
これがお茶のうまみを十分に引き出す量なのだとか。
当然、注ぎ口から出て来るお茶の量もやや少なめ。
だからあの茶器の大きさなんですね。

さて敢えて蓋をせず、茶葉の様子を眺めることしばし。
その間にも「宝瓶はまわさない!振らないで!」と松石さんの
厳しいチェックが入ります。




茶葉が少し緩んだかな、という程度でふたつの茶器に注ぎわけます。
先ほどの事務局長の話が効いたのか(?)、男性がお茶を煎れる姿が目立ちました。作戦成功です(笑)
水色(すいしょく)は緑~!ではなくやや薄黄色。
いざ!玉露のお味は?

「甘い~」「お出汁ですね~」「アミノ酸の味がする」などの声が聞こえました。
苦味渋みはあとでわずかに感じられる程度。どことなくとろりと滑らかです。
茶葉が違うことを除いても、ポットのお湯をジャバっと大量に注ぎ急須を振って淹れた、マグカップで飲む家のお茶との違いは歴然でした。


ニ煎、三煎は移し変える回数を減らしたり、茶器に注ぐまでの時間を短くしてお湯の温度を上げていきます。
徐々に「あ、お茶やな」という普段飲み慣れた味、香りに変わってきました。
甘み(テアニン)から苦味・渋み(カテキン)の味へと移っていくんだそうです。

>ここらで「もうお菓子いいですよ~」とお許しが。
抹茶餡と栗のおさまった薯蕷饅頭でした

まだいける、まだいけると六、七煎まで楽しむと・・・。
いつの間にか、けっこうな量のお茶がおなかに。
お茶を最後まで楽しもうと思うと、湯のみやマグカップでは確かに厳しい。
ここでも茶器のサイズに納得でした。

最後は開ききった茶葉にポン酢をかけていただきました。
これが!しこしことして磯臭くない若布のよう。
ごはんにまむすと茶飯になるそうです。
茶葉まで楽しめるお茶はグラム1000円~じゃないか、と言っておられましたが、一度はお家の茶葉の味をお試しになってもいいかもしれません。


玉露を堪能したあとは、質問タイム。
和束町から松石さんと一緒においでいただいた北さんと籠嶋さんも、生産農家という立場から丁寧にお答えくださいました。

Q:保存方法は?
A:湿気を嫌いますので、開封したら冷蔵庫などで保管してください。
ただ、茶葉は脱臭に使われるくらい匂いも吸います。
きっちり密閉しておかないと冷蔵庫の中のものの匂いが移ってしまいますので注意して。
また、冷蔵庫から出してすぐ使わないで室温に戻して開けてください(結露防止)。
お茶の袋のまま密閉袋に入れてさらに新聞紙で包むと持ちがいい。
でも早く飲みきるにこしたことはないです。

Q:茶の木の寿命は?
A:30年くらいはお茶が摘めます。
木の力を持たせるように、花を咲かせないようにしています。

Q:チャドクガなどの虫は?
A:出ますね。とくに無農薬や減農薬の畑には子供を連れて行けないほどです。


「コーヒーなどと違い、お茶は淹れるごとに変わっていく味わいを何度も楽しむことができます。
今の家では、『茶の間』というものはなくなってきていますが、丁寧に少しずつお茶を淹れながら、そのお茶の「間」を家族のかたと楽しんでいただきたいと思います」と松石さんは静かに結ばれました。


今回は玉露のみでしたが、お家でも気軽に楽しめるものを!という声もあり、煎茶の淹れ方のワークショップも、と考えております(シリーズ化の予感?)。
みなさまお楽しみに~


最後になりましたが、貴重なお話を賜りました橋本さん、松石三重子さん、北恭子さん、籠嶋渉さん、会場をお世話くださった楽膳・柿沼さん、みなさまありがとうございました。




余談:帰宅後、自宅の煎茶を習ったとおりの淹れ方で(湯温は高め)淹れてみると・・・。
まったく違うお茶になっていました。
今まで何というひどい仕打ちをお茶っ葉にしていたのか・・・!と申し訳ない想いがいたしました。
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第5回例会「京の仕出しでよもやま例会」のご案内(2008.4.27)

2008-03-17 15:57:00 | 例会・イベントのご案内
そろそろ桜便りが心待ちされます。いかがお過ごしでしょうか?
さて、次回例会のご案内です。

会場は西陣京町家・Kさん邸。昨年11月に第2回例会
「改修前西陣京町家を見てもらおう会」でご覧いただいたお家です。

さてみなさん!
「出前」と「仕出し」の違い、ご存知でしょうか?
他家を訪問していて、時分どきになり「お弁当でもどぉですかぁ?」
と言われたら、どぉしはりますか?
京のぶぶづけって、ほんまやと思わはりますか? 〔各解答は例会の折に〕

「江戸の出前文化」「上方の仕出し文化」などと申しますが、
仕出し屋さんとうま~く付き合うたはりますか?


今回はよもやま例会です。西陣の老舗仕出し屋さんからお弁当を運んでもろて、
春の日の昼下がり、町家であれやこれやおしゃべりしましょう!
どうぞ、お楽しみに! ご参加、お待ちしております♪


           ---------記---------

 ■□■第5回例会 町家であそぼ!「京の仕出しでよもやま例会」のご案内■□■

日時:2008年4月27日(日)午後1:30~4:00(受付は午後1:00~)

場所:西陣・Kさん邸…個人のお宅なので、参加者のみにご連絡します。
アクセス:市バス堀川鞍馬口停徒歩約5分・地下鉄鞍馬口駅徒歩15分弱

申込み:風の会参加申し込みページより。
FAX.(075-841-8089)の方は、以下の項目をご記入の上、送信してください。
1)氏名(ふりがな)  2)会員/非会員の別 3)連絡用電話番号(携帯電話が
あれば、その方がありがたいです) 4)住所 5)その他
  ◎いただいた個人情報は、集計および連絡のみに使用いたします!

定員:15名(定員になり次第締め切りますので、お申し込みはお早めに!)

会費:「京町家・風の会」会員3000円 非会員4000円(仕出し弁当・茶菓付)
※ お子たちの参加は大歓迎ですが、お弁当を召し上がられる場合は会員と
同額会費(¥3000-)となります。ご了解ください。

締切:4月24日(木)正午 ◎キャンセルの〆切も同日(4/24正午)です。
それ以降のキャンセルは大変恐縮ですが、会費をご負担くださいませ。。。

★ご参加くださる方へお願い★
●準備の都合上、なるべく早い目にお申し込みいただけると嬉しいです。
●当日のご連絡は、電話090-1131-8074(井上)まで願います。
●駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。
●ごみはなるべくお持ち帰りいただけますとありがたいです。
●仕出し文化についてなど、ご質問等ございましたら、事前にお知らせ
いただけますと、当日、お答えさせていただきます。

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 NPO法人「京町家・風の会」
Tel.075-841-8074 Fax.075-841-8089 
URL ブログ 風の会 E-mail machiya@kyo-kaze.jp
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