例会・イベントのご案内とご報告

特定非営利活動法人 京町家・風の会

放課後は自彊室-じきょうしつ-で~第30回例会ご報告~

2010-11-20 11:42:00 | 例会・イベントのご報告
11月3日、文化の日。京都・和菓子の会さんと共催の第30回例会「まなびや茶会~京都・和菓子の会とともに~」が行なわれました。

そろそろ木の葉も色づき始め、四日市、名古屋・・・と遠方からお越しのかたもいらっしゃって、三席で非会員含め79名の方々がご参加くださいました

ご参加いただいた皆さま、菓子司・先斗町駿河屋さま、茶匠・一保堂さま、作品を展示・解説いただきました、くまざわのりこさま、裏具さま、景山由香子さま、会場を提供くださった「まなびや2010」実行委員会さま、ご共催いただいた京都・和菓子の会さま、お茶席を担当してくださった八坂宗佳先生・社中の皆さまにこの場を借りまして厚く御礼申し上げます。

今回の会場は元立誠小学校。平成4年に閉校され、現在は学区の諸行事のほか統合先である高倉小の第2グラウンドとして使用されています。
当日は「まなびや2010~142年目の放課後~」というイベントの開催期間中で、校舎内の各所でいろんなイベントが行なわれていました。
若い方を中心にたくさんのお人で賑わっている様子はさしづめ文化祭のよう。
教室にも、椅子や机のほかチョーク、授業用のコンパスなども置いてあって明日にでも授業が始まりそうに思えました



本席とお待合は3階の自彊室(じきょうしつ)。
この広~い和室は華道茶道、なぎなたなどのお稽古ほか、礼儀作法を学ぶ場として使われていたそうです。

通常、教室は廊下に面して入り口があり部屋と廊下の境は壁一枚、というケースが大半ですが、この部屋は廊下に面した扉をくぐるとまた板張り廊下。
その廊下に三面をぐるりと囲まれたかたちで自彊室が位置しています。
天井も他の教室とは異なっており、まるで部屋が入れ子になっているよう。


参観のときなどはぐるりを保護者や地域の方が取り囲んでいたのでしょうか…。
卒業生の方にお訊ねしてみたいですね!

例会の方は入れ替わり立ち替わり他のイベントのお客さんが見学に来られる自由な空気のなかで行なわれました。

今回は会場に、くまざわのりこ+裏具の「菓紙原画展」・ナナコプラス景山由香子「イタズラな菓子たち展」の展示も併設。みなさまお席の合間にゆっくり楽しんでおられました。

お菓子は併設の展示をイメージしたもので蒸菓子ときんとんの二種(写真は蒸菓子)。
立誠小でのまなびや茶会ということで、学区内の先斗町駿河屋さん御製。なんとお席の都度、つくりたてのお菓子を運んでくださいました。

京都・和菓子の会主宰・中川氏の楽しいお話はお菓子だけでなく学区・学校についてのエピソードにもおよび、展示をご担当くださった裏具・佐々木まなび氏、くまざわのりこ氏、ナナコプラス・景山由香子氏のお話もあり、盛りだくさんの会でした


学校としての役目を終えた後、一般の方が入ることができる施設になったり、イベント会場等として使われている番組小学校はほかにもいくつかございます。第8回の西陣小もそのうちのひとつ。あちらは長~い廊下が印象的なマンモス校でしたが、立誠小はまた違った構造で面白かったです。
ご興味がおありの方は機会をつくって、一度足を運ばれてはいかがでしょう。各学区の個性も感じられるかと思います!

番組小学校については…↓
参考:「町組改正と小学校」(京都市歴史資料館情報提供システム フィールドミュージアム京都)


★お願い★
今回のお菓子はこの日限りの特別なお菓子です。
先斗町駿河屋さんにお問い合わせされてもお求めいただくことはできません。
あしからずご了承くださいませ。