古代の史跡を歩く(旧:多摩の史跡を歩く)

川崎麻生区、町田市や、他地域の史跡の記録です。

綿貫観音山古墳(群馬県高崎市)

2021-03-28 17:00:00 | 日記
2021.3.28

◾️綿貫観音山古墳
高崎市の東部にある6世紀後半の前方後円墳。墳丘は2段築成で、全長97m。後円部の径は61m・高さ9.5m、前方部の幅は63m・高さ9.1m。










石室



格子の隙間から内部を撮影。照明が付いていた。




形が良く、墳全体を歩くことができ、石室内部を見ることもできる素晴らしい古墳。豊富な発掘物は後述の博物館にある。駐車場あり。
(高崎市綿貫町1752)

◾️群馬県立歴史博物館
・観音山古墳の石室で未盗掘で発見された、極めて状態良い大量の副葬品(銅鏡、水瓶、武器、馬具等)の展示が素晴らしく、必見。種類・量とも豊富な埴輪群も圧巻。
(高崎市綿貫町992-1)

◾️不動山古墳
・観音山古墳から南に300m程のところにある5世紀の前方後円墳。全長94m。後円部の頂部の祠の裏に、舟形石棺が残されている。






発掘された円筒埴輪が県立歴史博物館に展示されている。
(高崎市綿貫町)



上野国分寺跡・国分尼寺跡(群馬県高崎市)

2021-03-27 19:00:00 | 日記
2021.3.27

◾️上野(かみつけ)国分寺跡
7世紀(奈良時代)に全国の国ごとに作られた国分寺。当時、上野(かみつけ)国に築造された国分寺の遺跡が高崎市に残されている。
南北主軸上に主要な伽藍(南大門・中門・金堂・講堂)が南から一直線上に並び、金堂の西側に七重塔がある「東大寺式伽藍配置」である。

〈塔跡〉
高さ60mあったと推定される、七重塔の基壇。心礎を含む15個の礎石が残されていたとのこと。2個追加して、4×4+心礎1に復元されている。






心礎



遠くに榛名山が見える。


〈講堂跡〉
8個の礎石が残されていたとのこと。現在の南北5列・東西8列の礎石の多くは復元のようだ。
復元時は金堂跡とされていたが、その後の調査でこの南に金堂跡が確認されたことから講堂であったことがわかったとのこと。






塔跡、講堂跡以外の伽藍跡は復元されていない。

〈築垣跡〉




当時の「版築工法」で復元されている。

〈ガイダンス施設「上野国分寺館」〉

国分寺跡の発掘物や、七重塔の復元模型が展示されている。遺跡の紹介ビデオ(10分ほど)も見せていただけた。
(群馬県高崎市引間町250-1)

◾️上野国分尼寺跡
僧寺跡の東、500mくらいの畑地の中に、尼寺跡の推定地。石碑が立っている。



中門・金堂・講堂などが発掘されたそうだが、埋め戻されていて遺跡は確認できない。
石碑の足元に石が2個あるが、当時の礎石かどうかは不明。


(群馬県高崎市東国分寺町)

◾️国分寺瓦窯跡
国分寺跡からかなり離れているが、群馬県の藤岡市に、国分寺の瓦を焼いた登り窯の遺跡がある。




場所は分かりくい。
この民家の間の小道を降りていったところの窪地にある。

(群馬県藤岡市金井49-1)


八幡塚古墳・二子山古墳(群馬県高崎市)

2021-03-27 10:00:00 | 日記
2021.3.27

高崎駅で新幹線が北に上越、西へ長野・北陸へと分かれるが、二線に挟まれたあたりに、三基の前方後円墳を擁する保渡田(ほどた※)古墳群がある。

◾️八幡塚古墳
5世紀後半築造。三段築成で、墳丘の全長96m。近年の発掘調査の結果に基づき、築造時の姿に復されている。









人物・動物埴輪の群像




儀式の様子を表現したと思われる埴輪群が推定復元されている。

後円部の墳頂から、石棺展示施設に降りる階段
舟形石棺の実物が展示されている。







棺の周囲には人頭大の石がたくさん置かれている。



前方部から後円部を撮影。遠くに榛名山が見える。

葬送儀礼が行われた施設と思われる「中島」。墳丘の周囲に4つある。







◾️二子山古墳
八幡塚よりも少し前、5世紀の第3四半期頃の築造。墳丘全長108m。




墳頂部に埋葬施設(石棺)が写真で表示されている。





立て直された埴輪列の復元




中島



◾️かみつけの里博物館
両墳に隣接して、立派な博物館がある。出土物や古墳の築造の様子がわかりやすく展示されている。
(群馬県高崎市井出町1514)

もう一つの「薬師塚古墳」は時間がなく見学できず。

※参考
「保渡田」の読み方は、各種webサイトでは「ほどた」「ほとだ」の二種あるが、文化庁の「国指定文化財等データベース」では「ほどた」となっている。

白石稲荷山古墳・七輿山古墳(群馬県藤岡市)

2021-03-27 09:00:00 | 日記
2021.3.27

◾️白石稲荷山古墳
5世紀後半に築造された、全長155mの前方後円墳。2019年に行われた地中レーダー調査で、左右対称・三段構成の墳形が明らかになったとのこと。
南東から。



北側から後円部
墳頂の石碑


 
南側から前方部


開放的で雄大な古墳。墳頂の桜が美しかった。

◾️七輿山(ななこしやま)古墳
6世紀後半築造の前方後円墳。墳長は約150mで、6世紀の古墳としては東日本最大級。






〈藤岡歴史館〉
稲荷山古墳と七輿山古墳の間にある。
この古墳や近隣の古墳からの出土物(大型の埴輪等)が豊富に展示されている。


(群馬県藤岡市白石1291-1)