古代の史跡を歩く(旧:多摩の史跡を歩く)

川崎麻生区、町田市や、他地域の史跡の記録です。

田能遺跡(兵庫県尼崎市)

2019-09-22 15:20:54 | 日記
2019.8.11

◼️田能(たの)遺跡

約2400年前から約700年続いた弥生時代の集落跡。猪名川の北側にあり、昭和40年、工業用水の配水場の建設中に発見された。
阪急神戸線の園田駅の駐輪場で借りたレンタサイクルで10分強。




木棺、甕棺が発掘された場所が花壇で示されている















方形竪穴住居



円形平地式住居



高床倉庫。かなり老朽化していた。



石碑



資料館


白銅製の釧(腕輪)、碧玉製管玉(首飾り)、銅剣鋳型などの貴重な出土物、土器・石器、人骨の発見された木棺の復元などが展示されている。お願いすると係の方が館内、敷地内を丁寧に説明してくれて、大変参考になった。

この敷地は100m四方ほどでそれほど広くない。遺跡全体はもっと北側にも広がっているが、配水場の下にあり今となっては発掘不可能とのことだ。

猪名川南側からの遠景


【★★★ 一般向き】

(兵庫県尼崎市田能6-5-1)



多賀城跡(宮城県多賀城市)

2019-09-01 09:00:01 | 日記
2019.9.1

◼︎多賀城跡

仙台駅から東北本線で東へ十数分、「国府多賀城」駅の北側にある、奈良時代の陸奥国の国府の跡。西暦724年創建。

遺跡全体の案内板


【館前遺跡】

駅を出て西側すぐのところにある、国司の館跡。




【多賀城碑】

西暦762年(天平宝字6年)、多賀城の修造を記念して建てられた石碑。江戸時代初期に土中から発掘された。
水戸光圀が、「大日本史」編纂にあたり家臣を派遣して碑を調査させたり、松尾芭蕉の「おくのほそ道」に記述があるなど、有名な碑。
覆屋に覆われていてよく見えないが、複製が駅南側の歴史博物館にある。





【外郭南門跡】

多賀城の正門があったところ。





【政庁跡】

◎政庁南大路跡

南門から政庁への南北の道路。


創建1300年記念の2024年に向け、復元整備中とのこと。


◎政庁南門跡



礎石のいくつかは端が風化して丸くなっており、当時のものだということ。


◎政庁正殿跡



西暦780年の焼き討ちによる火災の熱で割れた、もしくは表面が赤く変色したという礎石。



◎東翼廊跡


【六月坂地区】
・政庁跡から北に歩いて数分のところに、役所跡




【外郭北東部】
◎跡北門


◎竪穴住居跡


◎石敷道路
・平安時代の石敷道路



◎平安時代の外郭東門跡



◎奈良時代の外郭東門跡



◎東門北櫓跡





【大畑地区】

◎掘立柱式の建物跡



【作貫地区】






◎空堀覆屋







【外郭南東部】
◎外郭南東隅

◎外郭南辺築地



〈★ ★ ☆ 一般〜遺跡マニア向き。駅から近く、整備工事が進めば一般の人でも楽しめそう。〉

(所在地:宮城県多賀城市市川)

〈参考〉
国府多賀城駅の南側にある、東北歴史博物館。多賀城跡関連の展示があり、遺跡見学前の予習をお勧めする。