古代の史跡を歩く(旧:多摩の史跡を歩く)

川崎麻生区、町田市や、他地域の史跡の記録です。

上野国分寺跡・国分尼寺跡(群馬県高崎市)

2021-03-27 19:00:00 | 日記
2021.3.27

◾️上野(かみつけ)国分寺跡
7世紀(奈良時代)に全国の国ごとに作られた国分寺。当時、上野(かみつけ)国に築造された国分寺の遺跡が高崎市に残されている。
南北主軸上に主要な伽藍(南大門・中門・金堂・講堂)が南から一直線上に並び、金堂の西側に七重塔がある「東大寺式伽藍配置」である。

〈塔跡〉
高さ60mあったと推定される、七重塔の基壇。心礎を含む15個の礎石が残されていたとのこと。2個追加して、4×4+心礎1に復元されている。






心礎



遠くに榛名山が見える。


〈講堂跡〉
8個の礎石が残されていたとのこと。現在の南北5列・東西8列の礎石の多くは復元のようだ。
復元時は金堂跡とされていたが、その後の調査でこの南に金堂跡が確認されたことから講堂であったことがわかったとのこと。






塔跡、講堂跡以外の伽藍跡は復元されていない。

〈築垣跡〉




当時の「版築工法」で復元されている。

〈ガイダンス施設「上野国分寺館」〉

国分寺跡の発掘物や、七重塔の復元模型が展示されている。遺跡の紹介ビデオ(10分ほど)も見せていただけた。
(群馬県高崎市引間町250-1)

◾️上野国分尼寺跡
僧寺跡の東、500mくらいの畑地の中に、尼寺跡の推定地。石碑が立っている。



中門・金堂・講堂などが発掘されたそうだが、埋め戻されていて遺跡は確認できない。
石碑の足元に石が2個あるが、当時の礎石かどうかは不明。


(群馬県高崎市東国分寺町)

◾️国分寺瓦窯跡
国分寺跡からかなり離れているが、群馬県の藤岡市に、国分寺の瓦を焼いた登り窯の遺跡がある。




場所は分かりくい。
この民家の間の小道を降りていったところの窪地にある。

(群馬県藤岡市金井49-1)