古代の史跡を歩く(旧:多摩の史跡を歩く)

川崎麻生区、町田市や、他地域の史跡の記録です。

寺野東遺跡(栃木県小山市)

2019-11-23 20:00:00 | 日記
2019.11.23

◾️寺野東遺跡

栃木県の鬼怒川の支流、田川の西岸の台地に広がる、旧石器時代から平安時代にかけての遺跡。
とりわけ、縄文時代の遺跡が独特。
愛称は「おやま縄文まつりの広場」。



案内板












〈水場遺構〉





縄文後期初頭(約4000年前)の、木の実のアク抜きのための水さらしに使われた施設。

〈環状盛土遺構〉











約3800年前(縄文後期前半)から2800年前(晩期後半)にかけて作られた、大規模な半円形の盛土。作られた理由は今のところ不明とのこと。




〈石敷台状遺構〉
環状盛土遺構の中心部にあるマウンド状の遺構。







〈展望コーナー〉
遺跡の全体模型があり、全景を一望できる。





〈木組遺構〉
約3000年前(縄文後期後半)から2500年前(縄文晩期)に作られた、木の実のアク抜きのための水さらしに使われた施設。小川の川底や岸辺に、クリの木などの板や杭を四角形の枠状に組んである。14基見つかっている。



後述の資料館の脇に、実際に使われていた木材の模型が展示されている。







〈ガイダンス施設〉




遺跡の出土物の展示や、映像解説などを見学できる。

【★★★ 一般向き】

(栃木県小山市大字梁2075-4)

下野薬師寺跡(栃木県下野市)

2019-11-23 12:00:00 | 日記
2019.11.23

◾️下野薬師寺跡

鬼怒川の支流、田川の西側に広がる平野に、7世紀末に創建された寺院の遺跡



8世紀に国の出先機関「造下野薬師寺司」が設置されたり、東大寺(奈良県)・観世音寺(福岡県)と並ぶ日本三戒壇(僧侶の公認施設)とされるなど、当時の我が国の最重要寺院であった。8世紀後半に失脚した道鏡の左遷先にもなった。

案内板







伽藍配置の表示板


















〈外郭施設〉





〈回廊跡〉







〈回廊の基壇〉




奥に見える黒っぽいお堂(六角堂)のあたりに戒壇があったと推定されている。





〈回廊建物(復元)〉







〈講堂跡〉





道を隔てて東側の敷地に、幢竿(どうかん。旗の支柱。)跡。





9世紀に再建された塔の跡





五重塔があったと推定されている。

案内板




◾️下野薬師寺歴史館

遺跡のすぐ近くに資料館があり、出土物や薬師寺に関する文献、復元模型などが分かりやすく展示されている。





資料館の屋上から、遺跡が一望できる。



資料館、遺跡の現地共に説明施設が行き届いている。駐車場あり。

【★★★ 一般向き】

(栃木県下野市薬師寺1636)












下野国分寺跡・国分尼寺跡(栃木県下野市)

2019-11-22 20:22:12 | 日記
2019.11.22

◾️下野国分寺跡

8世紀中頃、栃木県南部を流れる思川の東の平野に、国分寺が創建された。その遺跡が公園として整備されている。





南大門・中門・金堂・講堂・僧房が南北一直線に配置された「東大寺式」

〈南門跡〉


〈寺院地溝〉



〈南大門跡〉


〈中門跡〉


〈金堂跡〉





〈講堂跡〉



〈僧房跡〉


〈経蔵跡〉



〈鐘楼跡〉


〈回廊跡〉


〈塔跡〉



南側から全景

案内板








◾️下野国分尼寺跡

僧寺跡の500mほど東側に、国分尼寺跡







中門・金堂・講堂・尼房が一直線に並ぶ東大寺式配置。

南から北方向の全景


〈中門跡〉



〈回廊跡〉
中門と金堂をつなぐ回廊。


〈金堂跡〉



〈講堂跡〉



〈尼房跡〉

標柱には「僧房」と書いてある。

〈経蔵跡〉


〈鐘楼跡〉


北から南方向の全景

案内板




◾️しもつけ風土記の丘資料館

国分寺跡と尼寺跡の間にある。
両遺跡や周辺の古墳の関連史料が展示されている。





【★★★ 一般向け】

(栃木県下野市国分寺993(資料館の住所))




下野国庁跡(栃木県栃木市)

2019-11-22 18:00:00 | 日記
2019.11.22

◾️下野国庁跡

栃木県南部を流れる思川の西の平野に、奈良時代から平安時代前半に国司が政務をとった国庁が存在した。その遺跡が保存されている。




〈前殿(ぜんでん)〉
国庁の役人が儀式を行った施設。建物が復元されている。







〈西脇殿〉
役人が事務を行っていた施設。建物が藤棚で再現されている。





〈東脇殿〉
役人が事務を行っていた施設。西脇殿と同様、建物が藤棚で再現されている。





遺跡は公園風に保存されているが、足元はかなり深い草むらになっていた。

〈下野国庁跡資料館〉
遺跡のすぐ北側に、出土物が展示された資料館がある。



【★★☆ ややマニア向け】

(栃木県栃木市田村町300)







藤ノ木古墳(奈良県斑鳩町)

2019-11-03 20:22:00 | 日記
2019.11.3

◾️藤ノ木古墳

法隆寺から西へ徒歩数分、住宅が点在するのどかな田園地帯に、6世紀後半の円墳。


高さ9m、直径50mのきれいな形。
横穴式石室の内部を覗くことができる。






ドアのガラスにカメラを当てて内部を撮影。

奥に石室のようなものが見える。

内部は未盗掘で、埋葬された二体の人物の他、金銅製の冠や履(くつ)など、多くの貴重な史料が発掘された。



発掘時の様子などが写真入りの説明板で詳細に表示されている



































よく整備され、解説も行き届いている。
【★★★ 一般向き】

(奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西2丁目)

【参考】斑鳩文化財センター
藤ノ木古墳から南に徒歩数分。
発掘時の解説映像や、出土物のレプリカなどが見学できる。







(斑鳩町法隆寺西1-11-14)