水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

田峰観音 <愛知県北設楽郡設楽町田峯字鍛治沢>

2021-08-11 | ├ 愛知(ひとり旅)

 

2ヶ月振りの更新ということで、
ずいぶん間があいてしまいましたが、
続いては、三河三観音のひとつ田峰観音へ。

(※2018と2021年の写真が混在しています。
(2019・2020は写真なし)

 

 

 

 

道善畑からのんびり歩くこと10分弱。

 

 

 

 

谷髙山 高勝寺 田峰観音

 

 

1470年、菅沼定信により田峯城が築城され、
その城鎮護のため、高勝禅寺が建立されました。

現在は「田峰観音」と呼ばれています。 

 

 

参道脇の木々は鳥居杉と言って、
樹齢500年弱だそうです。

 

 

 

右手に手水舎

 

 

 

そのお隣には、『田峯観音祭祓水』という名水の、
水取り場がありました。

国の重要無形文化財『田峯田楽』(※後述)の奉納の際に、
役者が身を清めるご神水でもあります。

 

 

人気の名水ということで、結構な人だかりが。

(2021年再訪時は、コロナにより正月期間の水汲み不可でした。)

 

 

木々の鳥居。わーーーい♪すてきーーー(☆ω☆)

 

 

時折書いてますが、
“坂の先に青空” という光景がとにかく好きなので、
もうニヤニヤしながら上ってます。(不審者)

 

 

狛さんおじゃましまーす。

 

 

 

階段を上がりきると、境内には何やら柱がいっぱい。

 

 

田峰観音の例大祭・奉納歌舞伎で使用する、
芝居小屋の基礎となる柱を立てているところでした。

 

 

1月下旬には、地域のみなさんが総出で
屋根部分を作る「小屋掛け」を行います。

釘を1本も使わず、竹やヒノキを縄で組み上げて、
ドーム状の屋根を設けるという、独特な技法で作るのだそう。

江戸時代より続くこの技法は、設楽町指定文化財に指定されています。

(※2021年再訪時は、コロナにより例大祭一般公開が中止となったため、
柱は立っていませんでした。)

 

 

歌舞伎を行う舞台(県指定有形民俗文化財)

1863年築。

 

 

 

梵鐘(1481年)

 

 

 

 

 

 

拝殿本堂

 

 

 

 

美しくて立派な拝殿。
やっぱ素木造りはいいわあ・・。

 

 

 

高勝寺は、明治期の廃仏毀釈で廃寺となったため、
日光寺の境外仏堂(大悲閣高山観音堂)として管理されました。

昭和初期には、段嶺村の村営となり、現在に至ります。

 

 

 

あちらは社務所。

授与品や御朱印などいただけます。

 

 

 

 

おもむろに、どーん。

 

 

先の写真が2018年。

こちらは2021年バーション。

 

 

 

年に一度のおみくじ。

せっかくなので引いてみました。(2018年)

 

 

大吉☆

以前記事にした、大吉まつりの3つ目です。

 

 

 

毎度おなじみ、
神さん目線ならぬ、観音さん目線。

 

 

お寺でとくに惹かれるのがこれ。常香炉

たぶん「四方吹き放しの柱+屋根」という、
舞殿形態が好きな私に、めっちゃ刺さるんだとおもうw。

 

 

あと、こちらでも書きましたが、
ここで膝痛改善のお願いをしたところ、
ウソのように完治してしまったよw。

いや、ほんとに。

 

 

 

額堂

 

 

奉納された絵馬でいっぱい。

 

 

社寺で奉納されたものを見ると、
氏子や檀家でもないのに、一瞬この土地の仲間に入れてもらえた気持ちになります。

奉納物に込められた人々の思いと、
長く崇敬され続けてきた神仏とのつながりを垣間見た気がして、
瞬間的に、その土地がとても身近なものに感じるから。

 

 

多くの人たちが大切にしてきた空間に、
身を置かせていただく幸せ。

それが先祖の地ならば尚のこと。

ただそこに居るだけで、土地とつながれた気がする。

 

 

社寺と縁を結ぶというのは、
そこに込められている思いや、時の積み重ねを、
尊重し感じ取ることじゃないかなと思います。

 

 

 

田峰観音は、
例大祭で行われる奉納歌舞伎と、田峯田楽で有名なお寺です。

 

 

田峯田楽は、五穀豊穣を祈願する伝統芸能で、
国の重要無形民俗文化財。
毎年2月の第2土曜日に開催されます。

菅沼定忠が1559年の例大祭に取り入れたことから始まったとされ、
「昼田楽」「夜田楽」「朝田楽」の三部構成で、
一日がかりで行われます。

 

 

田楽の主要な役は、現在も世襲制を維持しており、
役柄によって数日前から精進潔斎に入ります。

 

 

何百年ものあいだ、大切に受け継がれてきた田楽。

2021年はコロナで神事のみとなったようですが、
いつかこの目で見たいと思っています。

 

 

何世代にもわたり舞ってきたご先祖さんを偲びつつ、
しばし境内に佇んでおりました。

 

 

 

 

 

さて、そろそろ帰らなくては。

 

 

 

 

最後に、お腹がすいたのでちょっと立ち寄り。

 

 

2021年再訪時、五平餅をいただきました。

これがねー、もうすごく美味しくて、
もう1本頼みたい気持ちをぐっと抑えてましたよ。

五平餅は各所で味わってきたけど、
個人的に、ここの五平餅がいちばん好きです♪

 

 

こちらは売店に隣接している休憩所。

一枚板のテーブルがすごい。

 

 

1月の寒い時期だったので、
風が凌げてとても有り難かったです。

 

 

 

 

田楽の歴史には、こんな言い伝えが残っています。

 

 

田峯菅沼氏の菩提寺として再建された日光寺が、
1644年の火災により焼失。

再建にあたり、誤って幕府領有の御林の木をしてしまった村人達は、
「田峯を救って下さるなら、たとえ村が3軒になっても歌舞伎を奉納します」
と田峯観音堂に三日三晩籠って祈願しました。

 

 

おかげで、真夏にも関わらず大雪が降り代官一行は現地に入れず、
村から罪人を出さずに済んだのだとか。

 

 

以来、戦時中でも休むことなく奉納歌舞伎を続けてきたそうですが、
さすがのコロナ禍では、それも叶わず・・。

観音さまも、許してくれるでしょう。

 

 

ワクチンに治療薬の承認と、少しずつ前進はしているはず。

予防と治療法が確立して、
早くただの風邪の一種になりますように・・。

 

 

 


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