那智大社ラスト。
拝殿の右手に立派な御神木があります。
天然記念物の、樹齢約850年のクスです。
樹高27メートル、幹周り約8メートル50センチ、枝張は南北に25メートル。
速玉大社と同様に、
熊野三山造営の勅使として訪れた平重盛のお手植えと伝わるもの。
このクスは樟霊社(しょうれいしゃ)とも言い、
空洞化した根幹部に入る「胎内めぐり」をすることができます。
この中に入れるだなんて、古木・巨樹好きにはたまらんお話ですわ~。(☆ω☆)
じゃ、早速。
初穂料300円を台の中へ納め、備え付けてある護摩木に願い事を書いて、
これを持ったまま木の内部に入ります。
正面から見ると、確かに幹に大穴が開いてる。
上部には祠が。
では、中にはいりまーす。ヽ(≧▽≦)ノ
中から一枚。
狭いとこってなんか落ち着くなー。
貧乏性かなー(笑)。
別に迷路のようになってるわけじゃなく、入るとすぐ左手に出口への階段があります。
光が足らなくて手ブレ状態になるからか、
内部で写真を撮ったら、ほとんど全部こんな風になりました。
階段のぼって脱出ー。
んー、いい眺め
思ったより高いところに出口があるんだなあ。
内部を見下ろしたところ。
外部の階段で下へ降り、この護摩舎に護摩木を奉納すると、
毎月18日の権現講祭で焚き上げ祈願をしてくれます。
参拝したのは17日なので、
ちょうど翌日にお焚き上げとなるわけですね。
あたたかさと楽しさを分けてくれる、すてきな樹でした。
那智大社自体が、すごく優しい空気をまとってる気がするので、
この山にいるだけでとても幸せな気持ちになります。
居心地が良すぎて、帰りたくなくなる。
住んでしまいたいと思ったのはこれで何度目かしら・・。
那智大社を後にする前に、
せっかくなので神符(牛王宝印)を頂戴してみました。
熊野三山の牛王宝印は、「烏牛王」「熊野牛王神符」「おからすさん」などと呼ばれ、
カラス文字で書かれた特有の神符です。
(カラス文字の数は、各大社によって異なります。)
悪霊退散など霊験あらたかな神符であり、起請文にも用いられました。
・・・起請文(きしょうもん)・・・
約束する際に虚偽などがないかを神仏に誓い、
違反した場合には神仏の罰を受ける等と書かれた文書のこと。
鎌倉~戦国時代にかけて流行しました。
鎌倉時代後期からは、
各地の社寺で頒布される牛王宝印の裏面に書かれるようになり、
特に熊野三山(本宮・新宮・那智各大社)のものが多く使用されました。
こちらは、那智大滝の注連縄を使って作られたお守りです。
滝の落ち口に掛けられている注連縄に使用されていたサラシで作られています。
(熊野那智大社 御朱印)
門をくぐれば、お隣の青岸渡寺です。
自分的にはかなり急いで廻ったつもりなんだけど、この時点で時刻は15:40。
一の鳥居をくぐって、境内を出るまでに40分を要したことになります。
たぶん、ごく普通に参拝するだけだったら、この半分もかからないでしょうが、
この神社規模なら通常1時間以上かかる私としては、これが限界。
ていうか、那智山全体として90分ぐらいしか滞在時間がないのに、
もうその半分ほど使ってしまったのよねー。(;ω;*)
那智大社、青岸渡寺、飛瀧神社の3ヶ所を、
30分ずつ程度の時間配分で回るつもりだったのに。
ハナから無理だった気がしないでもないが、
とにかく、あと残り40分少々。なんとか帳尻を合わせなければ。
ではではお隣へ・・。