若狭神宮寺ラスト。
それでは、本堂の周辺を探検。
本堂の左側には、かつて拝殿や三重塔があり、
この辺りがその跡地になります。
跡地にたつ、赤い鳥居とお稲荷さん。
爽やかな新緑に、赤い社殿が映えますね。
きれい。
ここと本堂(画面奥)の間に、
拝殿なんかがあったわけです。
想像しただけで浄化されてしまうほど、
この境内の清らかさは半端ない。
拝殿、見てみたかったなあ・・
近くに、少し大き目の建物がもうひとつ。
開山堂です。
現在は収納庫となっているそうです。(ご住職談)
さらに、少しのぼった所にもひとつ。
境内の最南端にある社殿です。
倒木を避けながら近づいてみる。
うーん、なにやら初めて見るお姿。
現地では何の社殿か分からなかったんで、
後日お電話で伺ったところ、地主神である長尾神(那伽王神)を祀る、
長尾社と判明しました。
そう言われてみれば確かに、
神体山に一番近くて、
境内では最も上段に位置しています。
はじめて見る社殿の形ですが、
ここ、参拝時にとても惹かれました。
若狭国比古比売神二座が降臨する以前の首長。
那伽族の王。
この社殿周辺は、
深い慈悲と尊さが天高く満ちている。
そんな気がしました。
本堂の裏手。
若狭神宮寺で特筆すべきは、
やはりこの巨樹ではないでしょうか。
何とも言えない姿のスダジイ(須田椎)。
一般的に、「椎の木」と呼ばれるものですね。
神社で巨樹・古木と言うと、クスノキが多いので、
こんな姿形の椎の木に出会う機会はそう多くありません。
なんと言っても、この根元がかなり特徴的!!!
まるでタコの足のよう。
そういえば、
滋賀大津市の大将軍神社のスダジイ(国:天然記念物)も凄かったっけ。
別の角度から。
どうしてこんな足元になるんでしょうね。
スダジイの巨樹(古木)って、どれも異形ぞろい。
幹周りが10mにもなるという
千葉県の安久山のスダジイも、一度お目にかかってみたいなぁ。
実はこれら御神木についてもお尋ねしたんですが、
神宮寺では、境内の重要な場所に植えられているのだとか。
この辺りはかつての神願寺金堂跡地なので、
造営当時からここを護るかのように植えられていたのでしょうね。
・・ということで、こちらは、
さっきの長尾社のそばのスダジイ。(市・天然記念物)
奥の院と呼ばれた区域なので、
ここも同じく重要な場所です。
やはり根元が特徴的ですね。
若狭神宮寺は参道からしてもう素敵すぎて、
初っ端から滞在1時間超えを覚悟したのも束の間、
その後これらの巨樹を見た瞬間、
2時間コース確実ね・・と腹をくくりました。
(当初の予定では、1時間弱あれば十分と思ってた)
普段、神社やお寺そのものだけで1~2時間かかるのに、
そこに巨樹やら桜やら紅葉やらという追加オプション(笑)が加わってしまったら、
どうやったって滞在時間は大幅増ですわー。
社寺と巨樹って、どうしてこう琴線に触れまくるのかしら。
最後に、本堂右手の茶室を拝見し、
2時間強の神宮寺参拝を終えました。
若狭神宮寺は、これまで参拝したお寺の中で、
一番好きなお寺です。
個人的に、ここを超える寺院はもう出てこないかもしれない。
3年近く経った今でも、
自分の心はまだ境内に残っているような気がする、
本当に素晴らしい所でした。
いつかまた、新緑の季節に会いに行きたいです。
では、若狭彦・姫 神社へと向かいます。