日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

麻生太郎殿

2006年02月14日 21時23分14秒 | 残日録
ニューヨークタイムズ紙は、社説で麻生外務大臣の一連の発言を取り上げ、ボロクソに批判した。それは、ヒステリックな一面ももっているので、反論は返し波がきそうで、怖い面もある。
論争を挑むと、アメリカの世論がいびつな方向に形成されそうで、余計心配です。
「日本の攻撃的な外相」は、「扇動的な発言からは誠実さも賢明さもうかがえない」「天皇陛下の靖国神社参拝が一番だ」(これは、国内にも不遜だ。陛下を政治利用するものだ、と批判噴出)「中国の軍備拡大は脅威だ」や、日本の占領政策や南京虐殺には、「占領政策が教育水準を上げた」と、アジアの人々の反感を買ったとも批判している。悪化する日中関係にわざわざ火を付けた。まあ言いたい放題です。外務大臣としてはお粗末ですよ。

アメリカは、小泉首相をポチ扱いする恐ろしい戦略を持つ国ですから、中国との国交回復にしても、日本の頭越しに、ニクソンがキッシンジャーを派遣して決行し、日本はのけ者で唖然としました。また、「日本より中国が大事」となりかねません。アジア・太平洋会議にも、日本に声をかける国はすくなく、中国(13億人)やインド(10億人)には多くの国が集まる状態なんですから。

麻生太郎外務大臣殿 外務大臣の職責は日本を外国に認められる、交渉できる立派な国にすることですから、他国に喧嘩を吹っかけるのは与太者のすることです。ニューヨークタイムズの批判は素直に受け入れましょう。論争を挑めば、相手は莫大な読者を持つ紙面で世論をも形成しかねません。

去年、ニューヨークタイムズ紙のスポーツ記者は、松井秀喜選手の特集を組み、メジャーリーガーには稀有な、チームプレーに徹する「スポーツマン」だと絶賛した。まあ、誉められることもあるでしょう。がんばって下さい。麻生外務大臣。