雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

はくちょう座 まゆ星雲、 ユニティーゲインじゃないけど・・

2023年10月06日 | 機材
ASI533MC Pro の十夜目の実戦検証となったのは先月24日夜。
ペリカン星雲での3段階のGainでの撮影を短時間で済ませて、
その結果を受けて
薄明が始まるまでの時間を展示会用作品づくりにあてる計画でした。

前回記事 を見れば、当然ユニティーゲインGain100での撮影だと思われるでしょうが、
それは後日 画像処理をした結果わかった事であって、
当夜の判断では やはりGain100ではあきらかな露光不足と判断して、
Gain200で撮影することにしました。

月が沈む直前からの撮影で 1タイトル目に選んだのは
 IC 5146 まゆ星雲  (はくちょう座
( 元画像の 50%に縮小 ほぼノートリミング )
(  上 が 北 になっています )
撮影DATA : 2023/ 8/ 24 23:54’~ Vixen R200SS(コレクターPH) (合成fl=760㎜)
露出 180秒 × 30枚 (Gain204) ASI533MC Pro(冷却-5℃) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット2(導入・撮影・オートガイド) ステライメージ9(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています

ユニティーゲイン3倍の輝度レベルが得られるGain204での撮影ですが、
星の飽和(白つぶれ)は発生していないでしょうか?
完成画像の星雲付近を切り出してステライメージで輝度レベルを調べてみました。↓
( 画像クリックで 中心部が飽和レベルに達している星を で表示します )
完成画像では明るい星の一部で飽和が始まっていますが、
この程度なら撮影画像での星の飽和は心配なさそうです。

比較のため2020/10に デジ一眼のEOS 6Dで撮った画像を切り出したものを掲載します。↓
こちらはVC200L+レデユーサーHD(合成fl=1,386㎜)での暗めの鏡筒だったためか、飽和している星はありませんでした。
上の画像のブログ記事は こちら ⇒ ”まゆ”というより、酸味ただよう「うめぼし」星雲

パッと見では大きな差はないようですが、
今回の533MCの画像の方が彩度を控えめにしたにも関わらず カラフルで
コントラストも確保されているように見えます。

前回のペリカン星雲よりは暗い対象なので、総露光時間90分で
ユニティーゲインGain100ならどうだったのか、興味深いところです。


久しぶりに恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2023年 9月25日 0時04分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
ご覧のとおりまだ雲はなかったのですが、もやっぽい空でした。


・・・・・ 追加で検証 ・・・・・
前回記事の ペリカン星雲での検証で、Gain102が良好な結果だったのは、
Gain102だけがフラット処理を行わなかったせいではないか?
との疑問について の検証

今回のまゆ星雲はフラット画像が作成済みのGain204での撮影だったため、
3通りのダーク、フラット処理の有無で画像処理を行って検証してみました。
その結果
ダーク処理・フラット処理の両方を行ったものが一番良好と思われる との結論に。

検証では 室内照明で作成したフラット画像での処理で 色調が大きく変化する事が再確認できました。
30枚コンポジット後の画像とヒストグラムです ↓
( 左から ◆ダーク・フラットとも なし ◆ダークのみ実施 ◆ダーク処理・フラット処理とも実施 )

① ダーク処理を実施しても、ヒストグラムの変化は少ない533MCダークノイズが極めて少ないため ?)
② フラット処理を実施すると、カラーバランスだけでなく 輝度レベルも大きく変わる・・・・・・・・・・
)②のフラット処理についてはカメラではなく、ステライメージ の処理によるものです

次回は533MCで撮った 系外銀河 No.2(?) の予定です。


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11月に開催される上越清里 星のふるさと館主催の
第13回 星の文化祭の作品募集が始まっています。
1回目から欠かさず写真を展示させてもらっているのですが、
今年は例年以上に天候に恵まれず 気に入った写真が ・・
開館30周年でもあり、ギリギリまで撮影のチャンスを待ちます。


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