雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

マルカリアンチェーン(おとめ座の系外銀河 銀座通り)

2021年02月28日 | 天体写真(系外銀河)
ほぼ新月だった2月13日夜(正確には14日早朝)に撮った4タイトル目
おとめ座銀河団の一部ですが 明るい銀河が弧状に並んでおり
マリカリアンチェーンと呼ばれる銀河群です。

マルカリアンチェーン  (おとめ座)  
M84(NGC 4374)(右端):距離 6,000万光年 視等級 10.5等級  視直径 3.9’×3.6’ 楕円銀河・レンズ状銀河
M86(NGC 4406)(M84の左隣):距離 6,000万光年 視等級 8.9等級  視直径 6.0’×4.0’ レンズ状銀河・不規則銀河
( 画像クリックで 元画像の30%サイズで表示します )
( ほぼノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA : 2021/ 2/14am 2:52’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出 10分 × 13枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・撮影)ステライメージ9(画像処理)
合計の露出時間は約2時間半になりますが、天の川銀河面の薄い方向になるため
明るい星もなく ちょっと寂しい画像となってしまいます。

もっと露出時間を増やしたら・・
調べてみたら2019年の5月に同じ光学系・カメラで2夜撮影していましたので
それも加えて処理してみたのが次の画像です。 ↓
処理に加えた撮影画像
 2019/ 5/ 4・ 5am 23時51分~ 10分×6枚+5分×4枚+2分×4枚 ISO6400 LPS-D2
 2019/ 5/ 7 21時59分~ 10分×2枚+5分×4枚+2分×4枚 ISO6400 LPS-D2

上の処理画像の総露光時間は5時間近くに増えたのですが、思ったほどの変化はなし。
それでも画像のノイズが減って、星と 淡い銀河の区別がつきやすくなっています。
そこでステラナビゲータを使って画像に写りこんでいる銀河をピックアップしてみたのですが、 ↓
30%縮小画像でも、星像とはあきらかに違う系外銀座の数が多すぎて途中でやめました。

恒例の『只今撮影中』ショットです。
( 画像クリックで星座名を表示染ます )
4時03分ころ  30秒露光×6枚コンポジット 固定撮影 ソフトフィルター使用

カメラの向きを地上に降ると・・
この夜は放射冷却はなかったのですが、春はまだ先です

次回は、上弦前の月がある中で撮影を強行した2月2夜目(19日夜)の予定。

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やっと雪の始末から解放されたので、
昨日は今年はじめてのウォーキングをしてきました。
いつものウォーキングコースには この冬の雪の凄さを物語る木々の被害が

今日は移動性高気圧で昼も夜も快晴なのですが、残念な事に満月期。

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意外によく写っていた しし座NGC2903付近

2021年02月24日 | 天体写真(系外銀河)
2月にやっと晴れてくれた13日夜に撮った3タイトル目になります。

冬の華やかな星雲たちが西に傾くと しばらくの時間メジャーな撮影対象に乏しくなるのですが、
春の系外銀河シーズンのトップランナーとして上ってくるのがしし座の NGC2903銀河です。
メシエNo.は付いていないのですが 明るく写りの良い銀河です。

NGC 2903 付近  (しし座)  
NGC 2903(中央):距離 3,000万光年 視等級 9.7等級  視直径 11.5’×5.3’ 棒渦巻銀河 
NGC 2916(左上):距離 1億7,000万光年 視等級 12.0等級  視直径 2.5’×1.7’ 渦巻銀河 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( ほぼノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA : 2021/ 2/ 13 23:49’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出 10分 × 14枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・撮影)ステライメージ9(画像処理)

元画像の75%サイズで銀河部分を切り出してみました。 ↓
矢印の先の暗く(16.8等級)淡い光芒はPGC27115と名付けられている銀河です
この夜は薄雲が切れない予報だったのですが、ほぼ新月で時間帯が深夜になったため
淡い部分の写りは以前に撮影したものより良くなりました。

■ 2019/ 4/ 4 ■
撮影DATA(抜粋):2019/ 4/ 4 20:39’~ Vixen VC200L(fl=1,800㎜)露出 15分×7枚+3分×7枚 ISO6400 LPS-D2 EOS 6D(HKIR改造)
撮影時のブログ記事は → こちら

■ 2018/ 4/20 ■
撮影DATA(抜粋):2018/ 4/20 20:19’~ Vixen VC200L+ RedHD(合成fl=1,386㎜)露出 20分×5枚+5分×4枚 ISO3200 LPS-D2 Cooled 60D
撮影時のブログ記事は → こちら

今回撮影できた13日夜のNGC2903の南中時刻は深夜帯の23時45分だったのですが、
雪国でも天候に恵まれる4月になると 灯火で明るい夕方20時前に南中してしまいます。
今回露光時間も増やしていますが、
違いが出た大きな要因は撮影時の空の明るさの違いだと思います。

『只今 撮影中』ショットです。 ↓
( 画像クリックで星座名を表示します )
0時56分ころ  30秒露光×6枚コンポジット 固定撮影 ソフトフィルター使用

次回は おとめ座銀河団の中心部 マルカリアンチェーン の予定です。

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今日も雪の予報が出ていたのですが、幸いちらつく程度。
まだ油断できないので、
晴れれば残った雪を側溝に入れて消すようにしています。
ここにきて春めいた日もあるのですが星空はまだ遠く。
今年もひな人形を飾ったのですが、孫たちとはコロナ禍と大雪でしばらく会えません

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今回も、かぶれなかった トールの兜(かぶと)星雲

2021年02月20日 | 天体写真(星雲・星団)
前回は早い時間帯にすでに西に傾いていたプレアデス星団を撮ったのですが、
夜半前は 冬の星雲と春の系外銀河の狭間の時間帯で撮るものが無く、
やむなく やっかいな南天のトールの兜(かぶと)星雲を。

トールの兜(かぶと)星雲  (おおいぬ座)  
NGC 2359:距離 16,000光年 視等級 -  視直径 8’ 散光星雲 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( ノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA : 2021/ 2/ 13 21:57’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・撮影)ステライメージ9(画像処理)

元画像の50%サイズで中心部を切り出してみました。 ↓
彩度もかなり上げたのですが、すっきり色が出てくれません。

この夜は透明度が悪く、おまけに南天低めの対象で、雪明かりもあって、庭撮りではこの辺が限界かも。

ですから『ただいま撮影中』ショットもひどいもんです。 ↓
( 画像クリックで星座名を表示します )
22時50分ころ これでも 30秒露光を8枚もコンポジットしています

周りは雪だらけですが、すっきりしない空では放射冷却もありませんでした。

以前に撮ったものと比べても、少しはましになっているのかどうか?
もうこの星雲、撮ってやらないことにします。

3年前の記事はこちら → かぶれそうで、かぶれなかった「トールの兜」星雲

( 前回記事で今回で2回目の撮影と書きましたが、3度目でした )

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ここにきて また雪が50cmほど降りました。
幸い腰痛の方が回復して、近くの公園まで雪運びを再開できました。
私の方はスノーダンプで数十回往復するだけですが、
1月の大雪で臨時排雪所となった公園には本物のダンプで大きな山ができました。

公園は窪地のため この雪山の数メートル下に滑り台が埋まっています

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コルセットを巻いて プレアデス星団(今月もなんとか一夜は・・)

2021年02月15日 | 天体写真(星雲・星団)
約2週間もブログ更新が滞ってしまいました。

2月も過去20年間のお天気データでは一夜くらいは晴れるはず・・ だったのですが、
先月20日以降 3週間たってもその気配なし。
もっとも先月の記録的な降雪で腰痛をこじらせてしまい
何をするにも まずは腰コルセットを巻いてから、
という生活が続いていたので ここはおとなしくしているしかありませんでした。

そんな中 新月の翌日のSCW予報は、もしかしたら と期待させるものでした。
2月13日夜24時の雲予報 ↓
予報では 常に薄雲はあるのですが 雲量10%程度の時間帯がけっこうありました

これを逃すと2月の晴れはもうないかも、との焦燥感から意を決して設営することに。

一時は2mもあった積雪もずいぶん減って三脚の設置場所マーカーも出ていましたが、
重い赤道儀の運搬・設営はコルセットをしていても怖いものがありました。(ギックリ腰が)
電柱を上っての防犯灯隠しも含めて、安全第一で 明るいうちから時間をかけて準備しました。

当初の撮影プランでは21時過ぎに南天の「トールの兜星雲」を撮る予定でしたが、
いつ雲が出るかわからなかったので20時過ぎに急遽おなじみのプレアデス星団を撮る事にしました。

プレアデス星団 和名 すばる  (おうし座)  
M45:距離 443光年 視等級 1.6等級  視直径 120’ 散開星団 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( ノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA : 2021/ 2/ 13 20:11’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・撮影)ステライメージ9(画像処理)
このいつでも撮れそうなすばるを昨年は撮っていませんでした。
またフルサイズカメラEOS6DVC200L(レデューサー付き)鏡筒で撮ったのも今回が初めてです。

薄明が終ってからまだ早い時間で 空が明るく、画像処理はこの辺で手を打ちました。


ただいま撮影中」のショットになります。 ↓
( 画像クリックで星座名も表示します )
20時半頃  30秒露光×6枚コンポジット カメラ三脚固定撮影  ソフトフィルター使用

次回は3年ぶり2度目の撮影になる おおいぬ座 トールの兜星雲 の予定です。

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腰痛は上越市で記録的な降雪となった先月10日以降なのですが、
こじらせたのは雨の中 傘をさして雪を消そうと頑張ったのが・・。

ずっと寝ていても治らず、朝起きる時が一番つらかったです。
左が最初に買ったものでサイズがきつかったので、右のゆるめのものを追加購入
コルセットをしながらでも体を動かした方が良い
というのが今回の長くつらい腰痛の対処方法の答えでした。
(まちがっているかも?)

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薄雲の中、春の先駆けM81&M82銀河

2021年02月01日 | 天体写真(系外銀河)
1月 唯一晴れた20日夜の最後のタイトルは おおぐま座の系外銀河のコンビ(トリオ?)でした。
日が替わった2時少し前から撮影を始めたのですが、
雲予報が外れて じきに全天に薄雲がかかりました。
( 真冬の1月に一晩中晴れるなんて 越後ではまずないとは思ってましたが・・)

たまたまガイド星が明るめだったため朝までねばって撮影したのですが、
結局10分露光18枚も撮って、なんとか使えたのは半分だけ。 ↓
上段の10枚は2分露光の画像です

雲が薄めだった画像だけで処理した画像です。

M81 & M82 付近  (おおぐま座)  
M81(NGC3031)[右下]:距離 1,200万光年 視等級 6.9等級  視直径 21’×10’ 渦巻銀河(活動銀河核) 
M82(NGC3034)[右上]:距離 1,200万光年 視等級 8.4等級  視直径 5.1’×1.6’ 相互作用銀河 
NGC3077[左下]:距離 1,300万光年 視等級 9.9等級  視直径 5.4’×4.5’ 楕円銀河 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( ほぼノートリミング *時計方向に12度ほど回転した方角 が 北 になります )
撮影DATA : 2021/ 1/ 21am 01:55’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・撮影)ステライメージ9(画像処理)
NGC3077も入れるため、カメラを反時計方向に12度ほど回転させて撮っています

長焦点のVC200L+レデューサーでもフルサイズカメラのため
銀河トリオが収まりましたが、
元画像の40%サイズで おなじみの銀河コンビを切り出してみました。 ↓
いまいち すっきりしないのは薄雲のせいという事で。

撮影中の空はこんなもんでした。 ↓
( 画像クリックで星座名を表示します )
30秒固定撮影を4枚コンポジット 4時50分ころ

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これで今年になってから撮った画像ストックがなくなりました。
(といっても、一夜晴れただけですが・・)
わが上越市の2月の「(推定)夜間晴天日数」は
20年間の平均で2.0夜ですので
月の無い、雲の少ない夜は1夜くらい?
期待しない待つことにします。

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