雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

ただの四角い箱のつもりが ・・、『 防犯灯隠しばこぉ~ 』

2018年05月06日 | 手作りグッズ
この時期になると そろそろ気になりだす南天の天の川。
もっぱら自宅裏口での撮影につき 高望みはできないのですが、
なんとか見えるので毎年撮っています。
昨年5月28日の夜に自宅裏で撮った南天の天の川付近
低空の空が明かるいのは 高速ICや上越市街地の灯火のせいですが、
近隣が明るく照らされているのは自宅敷地内の防犯灯が主犯。

敷地内の防犯灯の光はそのままでは鏡筒内にも入り込むため、かなり昔から対策を講じていました。
物干し竿の先にダンボールを付けた  防犯灯 隠しざお~ 』 ( ドラエモンののりで ) ↑
電柱にひっかけて使うのですが、片側だけなので反対側はそのまま照らされています。 ↑
長年の使用でかなりガタがきていて、風にあおられるとクルッと回って役に立たないことも。

昨年あたりから防犯灯が 蛍光灯 から LED に替わってずいぶん小さくなっています。
更にLEDなら蛍光灯に比べて発熱も少ないだろうと考えて・・
こんな物を作ってみました。↓
LED防犯灯にかぶせてしまおうという 防犯灯 隠しばこぉ~
( 注 )正確にはではなく、なのですが、ゴロが悪いので ・・
防犯灯より2回りほど大きく作ったのですっぽり隠すことができます。

ここであることに気がつきました
自動点灯はどうなってるんだっけ?

調べたところ 内蔵の明るさセンサー で自動的に点灯・消灯しているようですが、
防犯灯をすっぽり覆うことにより・・
.夜で暗くなったので 点灯
.点灯して箱内が明るくなったので 消灯
.消灯して暗くなったので 点灯
.点灯して箱内が明るくなったので 消灯
.消灯して暗くなったので 点灯
と いうことにもなりかねないのでは。

明かりセンサー はどこにあるのか ?
防犯灯の形状からメーカー・機種をつきとめ、仕様書・取説をダウンロード。(ネットは便利)
センサーの位置がわかりました。
センサーは先端にあり、その後ろが電源部でした。
ということは・・
センサーの誤作動を防ぐために筒を短くカット。
更に筒内の光反射を減らすため、黒のアート紙をLED部付近に貼り付けました。

完成した『 防犯灯 隠し箱 』と 電柱に上るための脚立です。↓
電柱に上って取り付けた様子です。↓

暗くなってからその効果を検証してみました。
( 露光時間は同じ )
防犯灯対策 なし

『 防犯灯 隠し竿 』

防犯灯 隠し箱
筒底から光が漏れてますが対策はとれそうです。

センサーの誤作動も無く、触っても発熱はほとんど感じられませんでした。
『 防犯灯 隠し竿 』 の役割はこれで終わったようです。

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効果は予想通りだったのですが、他の電柱の防犯灯からの明かりも。
それと道路から5mくらいの高さまで電柱を上るので、
三点支持で安全確保を最優先にしなければ。

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防犯灯もLED化(自宅撮りの光害対策)

2017年11月08日 | 手作りグッズ
リフォームが終わって家に戻ってから3ケ月が経ったのですが
自宅撮りの最大の障害である敷地内南側の防犯灯が いつの間にかLEDに変わっていました。
(9月の撮影時には気が付かなかったので10月に取り換えたと思われます)

以前の蛍光灯より小型化したのはいいのですが、位置が高くなっていました。
これでは『防犯灯隠し竿』の取り付けに支障が出ます。
そこで引っかけ用金具の位置をずらしました。↓
紐を縛り直すだけなので修正は簡単でした
修正した『 防犯灯隠し竿 』を取り付けた様子です。↓

順次防犯灯をLEDに替えてゆくことは町内からのお知らせで知っていたのですが、
その結果 団地内の夜空がどうなるのか気になるところです。

リフォーム後、他にも光害対策を含め 少し変わったところがあります。

リフォーム前は赤道儀三脚据え付け場所を白ペンキでマーキングしていたのですが、
1年ぐらいでわからなくなってしまうためリフォーム工事でタイルを埋め込むなどの依頼をしました。
結局、ひび割れの原因になるということで白いモルタルで塗りつぶしただけに。
( 白地になったので黒マジックでマーキングし直しました )
以前から光害対策として使用している『 灯火遮蔽パネルA,B 』を取り付けたところ。↓
右側の円内は公園近くの防犯灯で、この灯りを右側のパネルBで防いでいます
実は左側のパネルAを取り付けている脚立はリフォーム前と変わっています。
以前使っていたボロ脚立は工事中に誤って廃棄された様で、
代わりに工事用の頑丈な脚立をいただきました。(結果としてはラッキー!)
ただこちらも段の間隔が変ったためパネルの取り付け部を修正しました。↑

これで自宅撮りの光害対策は元通り可能になったのですが、
LED照明が増えると 現在使っているカメラの光害カットフィルターの効用にも疑問が出てきます。

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今年はリフォームがあって『ほったらかし野菜』だったのですが、
まだ里芋が残っているのを思い出しました。
秋晴れが続いた7日に掘り起こしてみました。
根っこのヒゲだらけで、どこにお芋があるのか? ↑
洗ってみたけど食べれるところがあるかどうか?(バッタが飛び入り参加してくれました) ↑

雲上くもがみ
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天下無敵の露除けフード(ドラムカンレンズ用 Ver F3.2)

2014年12月07日 | 手作りグッズ
天候に恵まれない雪国の冬のわずかなチャンスを生かすには、より機動性のある撮影機材で。
という事で ヨンニッパレンズ自称ドラムカンレンズ)をテコ入れして活用することになりました。

まずは前回記事 で、
ガイドズレの大きな原因となっていたガイド鏡筒を含めた固定方法を改善しました。

今回は機動性を生かすべくより短時間露光が可能となるよう、
より明るい露除けフード(F4からF3.2へ)の作成を行いました。
手製露除けフードについてはブログ開設してまもない頃の記事
 を参照願います。

以下がおおまかな作成記録です。

1.作成開始
( 右上はこれまで使っていたF4に絞った露除けフードです。)
○ ケラレが発生しないよう、簡単な図面を作成しています。
○ 材料はクラフト用ダンボール(黒)と木工ボンドとアルミテープだけ

2.フード型枠の作成
○ 今回は型枠の芯にEM-200赤道儀のウエイトを使いました。
* 枠がゆがむと光量に偏りが出るため適当な芯になるものが必要です。

3.湿気吸収用の紙片の貼り付け
( 左側はこれまで使っていたF4まで絞った露除けフード )
○ レンズの写野角を考慮して、テーパ状の小さな紙片(長さ45mm長辺6mm短辺2mm)を枠内にタテに貼り付けていく。
* もっとも単調でもっとも時間を要する工程ですが、
貼り付けた紙片の総容積で露除けの効果の成否が決まります。(たぶん)
当初予定の貼り付けは終わったのですが(この時点で紙片400枚くらい?)
絞りをF3.2としたため紙片を大きくできず除湿効果に不安が残ります。
これが今回最大の不安材料です。
○ 更に紙片の隙間に詰められるだけの紙片を追加して貼り付け
○ 不揃いな紙片の表面をヤスリがけ
* 露除け効果には影響ないのですが、不揃いな出っ張りは星の光条に乱れを発生。

4.防湿用アルミテープの貼り付け
○ レンズフード内に装着するので、光軸ずれを起こさないよう型枠のサイズを調整します。
○ フード内側はそのまま紙片に湿気を吸わせますが、外側はアルミテープで湿気から守ります。
レンズフード内に装着。(ほとんどガタはありません。)
今回は前部が重いバランス軽減のため、外付けレンズフードは外して装着。
絞りの内径は125mmF3.2相当で、それでも大口径となっています。

勢揃いしたヨンニッパレンズ 手作りグッズトリオ
右下が今回作成したF3.2用の露除けフードです。
上は以前に作成済のピント合わせ用バーティノフマスク。
製作記録はこちら 

今回も露除けに天下無敵の働きをするかどうかは実際に使用してみないとわからないのですが、
フード装着による光量の偏りについては、灰色の雪雲を撮影して簡単な検証をすることができました。
左が自作フードなしの開放F2.8。右が今回のF3.2自作フード装着。(ステライメージ7の周辺減光より at kissX2)
光量の偏りはフード無しとほとんど変わらないようです。
( 画像の下部が急に暗くなっているのは、未改造でミラーショック緩衝用スポンジを切り取ってないカメラを使用したため。)
下段の光量グラフでは、絞ったことにより開放よりもわずか平坦になっています。

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自作露除けフードの効果はサンニッパ用も含めて
これまで天下無敵と言えますが、
作成については一にも二にも根気が必要で、
万人にお勧めできるものではありません。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
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『星像合焦用切欠仮面』完成から、完璧なピント合わせへ

2013年04月13日 | 手作りグッズ
先日のNFD400mmによる撮影で、またまた”ピンぼけ”に気づかず
一晩を無駄にしてしまいました。
その原因のひとつが、自作の「バーティノフマスク」がOHPシートにパターンをプリントしただけのもので、
得られるテストパターンの明瞭度が低いためでは無いかと考えました。
そこでプリントでは無く、パターンを切り抜いたものに作り直す事に決めました。

そのブログ記事のコメントに寄せられた皆さんからアドバイスを参考に、作り上げたのが
和名 星像合焦用切欠仮面(通称 バーティノフマスク)
越後「加茂の桐ダンス」の技が生きています。(ウソです。版画用のベニヤ板です。)
大事なスリットの部分は”ロックタイ”(他にも呼び名はいろいろ)を切って使っています。
(コメントをいただいた”ただよし”さんからのアドバイスです。)
・・・・・・・・・・・・・・・・上右) NFD400mmレンズに装着した状態です。

なんか安っぽく見えたので、木製帆船づくりでやった塗装を行ってみました。
単なる”汚し塗装”?・・・(どなたですか? 『焼肉用円卓』 なんていう人は。)

新しい「バーティノフマスク」で得られる星像(テストパターン)が、どの程度のものかは別途検証するとして、
他にも”ピンぼけ”を防ぐ対策が必要です。

ピントの位置の、正確な再現を可能にする。・・・・・・・・・・
レンズ鏡胴に「副尺付目盛り」(天文ガイド付録)を貼り付けました。
上左) 以前から付けていた目盛り。(一目盛り以下の読み取り精度が低かった。)・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・上右) レンズ左横に副尺付の目盛りを追加した。(目盛りの1/10まで読み取り可能となった。)
  

幸いな事に、NFD400mmレンズのピントリングは、ほとんど”遊び”がありません
このため、0.1目盛りづつ動かしてピント位置を探す事も可能になりました!


大きな画像で合焦位置を判定する。・・・・・・・・・・
少しづつピント位置をずらして撮った画像を、パソコンに取り込んで比較する。
問題は、取り込む画像を「バーティノフマスク」を付けた星像にするか、
外して撮った実際の星像とするかでした。
この問題の答えは、”ミッチー”さんから いただいたコメントにありました。
「バーティノフマスク」で、おおよそのピント位置をつかんだら
その位置の前後の実際の星像をパソコンに取り込んで比較する。というものです。

だったら、わざわざ作り直す事 無かったんじゃない?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを言っちゃあ おしまいだよ

kissDXでも可能な、具体的な方法が見つかりました。・・・・・・・・・・・・・・・
(1). 「ほぼピント位置」と思われる前後を、何枚か撮影します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(2). EOS付属のユーティリテーを立ち上げ、撮影した画像をパソコンに取り込みます。
(事前にカメラとパソコンをコード接続しておきます。)・・・正確に言うと、取り込み時にパソコン側を接続する。・・
単身赴任時代に買ったコンパクトノートパソコン。(最近はPHDガイディング用に使っていました。)

(3). 取り込みが終わると、同じユーティリテー内の「ズームブラウザ」が自動的に立ち上がります。

(4). 画像を並べて、適度に拡大し、最適画像を見つけ出します。
ズームブラウザ」では最大で4枚までの、同時比較が可能です。

(5). 最適画像を撮った時のピントリングの位置に、副尺を使って精密に合わせます。


「バーティノフマスク」の作り直しから始まったのですが、
みなさんからいただいたアドバイスのおかげで、思いもかけない
完璧なピント合わせの手順に辿りついたのではないでしょうか?
あとは、実際の撮影において成果がだせるのかどうかです。


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今夜はさっそく晴れそうなので、ピント合わせ手順の検証をしてみます。
その前にやっと天候が回復したので、地元 高田の夜桜(日本三大夜桜)を見てきます。

雲上くもがみ

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手作りグッズの紹介(天体導入)・つづきの続き

2012年12月03日 | 手作りグッズ
  赤道儀の目盛り環を使った導入方法では、
      誤差の発生をさけることができない!


それでは、その誤差はどの程度のものなのでしょう?

私の赤道儀(EM-200)での推定読み取り誤差は、
 最大で  赤経(Ra)±2分   赤緯(Dec)±0.5°
ここで注意するのは、目盛り環による読み取り誤差は
  2度 発生する。!  ということです。
基準星撮影天体の位置合わせの2回)
つまり撮影天体の位置合わせが終わった時点では、
最大誤差は 赤経(Ra)±4分 赤緯(Dec)±1.0°
となります。
   (むろん、誤差が打ち消しあう場合もあります。)

それでは、おなじみの”すばる”を使って誤差を見てみます。
  左が誤差なし 右が最大誤差(北西方向)発生時
 [ ]内は私の所持している該当光学系 カメラはCanonEOS kiss DX

● f=200mm  [Canon EF 70-200mm F2.8 Zoom]         StellaNavigator/AstroArts Inc.

 f=200mmでは写野が広いため、最大誤差が発生しても
 まだ”すばる”の中心はとらえています。

● f=400mm  [Canon NFD400mmF2.8]

 ”すばる”は見かけの大きさが約2°もあるため、その一部が見えて
 いますが、小さい銀河などは写野を外れるかもしれません。

● f=800mm [Vixen R200SS]

ついに”すばる”ですら、本体が写野から外れています!

● f=1500mm [Vixen R200SS+純正EXT]

わたしの星雲・銀河撮影での限界 f 値、R200SSに純正エクステンダです。
 最大誤差が発生すると、どこにいるのかすらわからなくなります。

  参考に各 fmm(焦点距離)別の写野です。

内側から f= 1500mm800mm400mm300mm・200mm

ここまでの検証で、
「読み取り誤差が最大であっても、
f=300mmくらいまでの望遠レンズなら、写野の中心は
外しても、対象天体を捕らえる事ができる。」
        ことがわかります。

極端に言えば300mmくらいまでの望遠レンズなら
基準星と対象天体の位置がわかれば導入は可能です。


下の画像は、望遠レンズでの撮影を目的に作成した
ガイド星図で、この春まで使っていました。

「滝星図(8.5等)」をベースに作成してあります。
記載内容は
  ・撮影対象の位置データ
  ・基準星の位置データ
  ・望遠レンズの写野枠

このガイド星図はR200SSでの撮影にも使ってきましたが、
明るい対象に限られていました。
それは 
暗く小さな対象だと、
最初に捕まえられないと、お手上げだったからです。


そこで この春
 ステライメージを有効に活用して作成したのが

    『 ガイド星図 22時 』 です。
  

  次回は 「 ガイド星図 22時 」 を紹介いたします。→→




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