赤道儀の目盛り環を使った導入方法では、
誤差の発生をさけることができない!
それでは、その誤差はどの程度のものなのでしょう?
私の赤道儀(EM-200)での推定読み取り誤差は、
最大で 赤経(Ra)±2分 赤緯(Dec)±0.5°
ここで注意するのは、目盛り環による読み取り誤差は
2度 発生する。! ということです。
(
基準星と
撮影天体の位置合わせの2回)
つまり撮影天体の位置合わせが終わった時点では、
最大誤差は
赤経(Ra)±4分 赤緯(Dec)±1.0°
となります。
(むろん、誤差が打ち消しあう場合もあります。)
それでは、おなじみの”すばる”を使って誤差を見てみます。
左が誤差なし 右が最大誤差(北西方向)発生時
[ ]内は私の所持している該当光学系 カメラはCanonEOS kiss DX
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f=200mm [Canon EF 70-200mm F2.8 Zoom]
StellaNavigator/AstroArts Inc.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/f0/0cf1939ecd3ff91b52c09cd43afdd57d.jpg)
f=200mmでは写野が広いため、最大誤差が発生しても
まだ”すばる”の中心はとらえています。
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f=400mm [Canon NFD400mmF2.8]
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/88/3c34087b94746f129b537c96db72d22d.jpg)
”すばる”は見かけの大きさが約2°もあるため、その一部が見えて
いますが、小さい銀河などは写野を外れるかもしれません。
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f=800mm [Vixen R200SS]
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/fc/43f4a81e762fcc4d6c138303c6bce219.jpg)
ついに”すばる”ですら、本体が写野から外れています!
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f=1500mm [Vixen R200SS+純正EXT]
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/52/0bae50cadffea7e1f95ddff2b3488a04.jpg)
わたしの星雲・銀河撮影での限界 f 値、R200SSに純正エクステンダです。
最大誤差が発生すると、どこにいるのかすらわからなくなります。
参考に各 fmm(焦点距離)別の写野です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/c9/61d75b64252270eee67d0974220e026b.jpg)
内側から f=
1500mm・
800mm・
400mm・
300mm・200mm
ここまでの検証で、
「読み取り誤差が最大であっても、
f=300mmくらいまでの望遠レンズなら、
写野の中心は
外しても、対象天体を捕らえる事ができる。」
ことがわかります。
極端に言えば
300mmくらいまでの望遠レンズなら
基準星と対象天体の位置がわかれば導入は可能です。
下の画像は、望遠レンズでの撮影を目的に作成した
ガイド星図で、この春まで使っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/58/bfd52a90f9c46d5c64b841a3281af4e8.jpg)
「滝星図(8.5等)」をベースに作成してあります。
記載内容は
・撮影対象の位置データ
・基準星の位置データ
・望遠レンズの写野枠
このガイド星図はR200SSでの撮影にも使ってきましたが、
明るい対象に限られていました。
それは
暗く小さな対象だと、
最初に捕まえられないと、お手上げだったからです。
そこで この春
ステライメージを有効に活用して作成したのが
『 ガイド星図 22時 』 です。
次回は 「
ガイド星図 22時 」 を紹介いたします。→→