雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

フルサイズカメラで 長焦点(VC200L) 準備中

2019年01月26日 | 機材
ずっと月も見れていないのですが 来週には下弦の月となります。
期待はしていませんが
万一 星が顔を出した時のために新たな準備をしています。
それはフルサイズカメラで VC200L(レデューサーなし) の長焦点(1,800mm)で撮影する事。

昨年6月に半ば衝動買いでポチッた EOS 6D(HKIR改造)
一画素のサイズが大きいことから、高感度でも低ノイズな事がわかりました。
ただ広い写野は、団地内自宅裏口では光害カブリの影響を受けやすくなります。
となると 高感度で長めの焦点距離で撮ったらどうか?
VC200Lに レデユーサーHD(合成f=1,386mm)を付けて数タイトルは撮ってみました。↓
M16 わし星雲
(処理をやりなおしましたが カブリの残った周辺部はトリミング)
撮影DATA : 2018/ 8/ 3 21:50’~  Vixen VC200l+レデユーサーHD(合成f=1,3867mm))
露出 分 × 7枚+分 × 8枚 ISO 6400 LPS-D2 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7
広がりのある星雲はまだいいのですが、
見かけの小さい系外銀河などの対象は更に小さくなってしまいます。
かと言ってレデューサー無しで撮るには色々問題があります。
たとえば・・
F9.0と暗くなるため長時間露光が必要になる
f=1,800mmのオートガイドはかなりシビア・・

他にも解決しなければならない問題がありました。
光害カットフィルタが装着できない!
レデューサーHD ・ コレクターPH に装着した LPS-D2フィルターの手持ちは1枚だけです(合成画像です)
昨年購入した LPS-D2光害カットフィルターは52mmタイプ。
カメラ内蔵タイプより安価で、レデューサーHD(VC200L用)とコレクターPH(R200SS用)
両方に取り付け可能な事から購入。
ところが、レデューサーなしのVC200Lには取り付ける事ができません。
このためVC200Lをストレートに使う場合は フィルターなし と決めていました。
露光量が増える利点はあるのですが、ここに来て光害カットフィルターはやはり必要と思うように。
いろいろ考えて出した結論が。↓
「直焦ワイドアダプター 60DX」 の内部のM56ネジ(コレクターPH取り付け用)
ダウンリング(55-52) を介して取り付ける事にしました。
そのままではゆるくて外れるため、ダウンリングのネジ部分にアルミテープを貼り付け。
ネジ込む事はできませんが、はめ込んで外れないようにはなりました。

そこで VC200L に LPS-D2装着 のフラット画像も作成。
(フィルターなしのフラット画像は作成済みでした)
明るさ・色合いが可変式の天井のLED照明を使って、斜めに立てかけた障子紙を撮影しています。
色合いは最も「白い色」にして、明るさは鏡筒により調整しています。
今回のフラット撮影で鏡筒フ-ド内に照明が入り込んでいる事がわかり、
筒先をダンボール枠で囲みました。
作成したフラット画像です。↓
VC200L+LPS-D2FIL ISO6400 1/50秒×16枚コンポジット

撮影時の露光時間は15分・3分を各6枚以上 ISO6400 を予定。
オートガイドはステラショットですが、長時間露光・長焦点で星が流れないか心配。

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週間天気予報では星の見える気配はありませんが、
もし晴れても 積雪や機材の凍結などによるトラブルも心配。
4日早朝の撮影終了時にも鏡筒に霜が降りていました。
幸いトラブルの発生はありませんでした

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春の系外銀河先駆け M81 & M82 広域 (おおぐま座)

2019年01月21日 | 天体写真(系外銀河)
9日夜(正確には10日早朝)に撮れた最後のタイトルです。

M81 M82 広域 (おおぐま座) 
( 画像クリックで元画像の25%表示 )
( 右 が 北の方向 になります )
撮影DATA : 2019/ 1/10am 2:46’~  Vixen R200SS+コレクターPH(合成f=760mm)
露出 分 × 10枚 + 分 × 枚 ISO 3200 LPS-D2 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7
春の系外銀河の中では明るく大き目の銀河のコンビですが、
短焦点反射のR200SSでフルサイズカメラだとこんなに小さくなってしまいます。
中央の銀河コンビのトリミング画像です。↓
(南側)M81、右(北側)M82になります

この夜の撮影では雪あかりの影響か、カブリに悩まされましたが
このタイトルは特に目立ちました。
カブリを誇張した処理前の画像です。↓
他の画像にも見られた下端のカブリだけでなく 全体的にカブリが発生しています
その原因と思われるものが、撮影中風景のショットからわかりました。
鏡筒右上の天井がやけに明るくなっています。
いつも設置場所に隣接する趣味部屋から遠隔制御で撮影しているのですが、
その室内のLEDスタンドの明かりが漏れていました。
この対策は簡単で、今後はパソコンモニタ以外の照明は消す事にします。

3年前に同じ鏡筒でAPS-Cサイズのカメラで撮った画像です。↓

春の系外銀河をフルサイズで撮るには、長焦点のVC200L(f=1,800mm)を
レデューサ無しでゆくしかないと考えています。
その時の写野はレデューサ付きでAPS-Cで撮ったものよりやや広めになります。
VC200Lにレデューサを付けてAPS-Cカメラで撮った画像です

この後、雲が出て少し早めの撤収となりました。
雲が出る前に撮った固定撮影の画像です。
西に傾いた 冬のダイヤモンド
六角形のうち、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲル は建物に隠れてしまいました
2019/ 1/10am 02:50’~ TamronZoom(f17mm F2.8) 露光時間 30秒×5枚 ISO1600 LPS-P2 KissDX(SEO-SP2)

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TVでスポーツ中継はあまり見ないのですがテニスはよく見ます。
先ほど終わった全豪オープンテニス4回戦の
錦織 vs カレーニョブスタ の激闘はすごかった!!
2セット先行された後、何度ももう負けたと思ったのに・・
錦織 圭 あんたはすごい。

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クリスマスツリー星団 付近 (いっかくじゅう座)

2019年01月17日 | 天体写真(星雲・星団)
たぶん1月に撮れた唯一の夜になるであろう 9日夜(正確には10日)の2タイトル目は
いっかくじゅう座のクリスマスツリー星団付近。
見栄えのする ばら星雲 にしようか迷ったのですが、カメラを縦構図に変更して撮影しました。

クリスマスツリー星団 付近 ( いっかくじゅう座 )
( 画像クリックで元画像の30%表示 )
中下には ハッブルの変光星雲 も写っています ( 上 が 北方向 になります )
撮影DATA : 2019/ 1/10am 00:08’~  Vixen R200SS+コレクターPH(合成f=760mm)
露出 分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 3200 LPS-D2 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7

この領域は天の赤道付近になるため人工衛星がよく通過します。
今回も1分露光の画像4枚に写り込んでいました。
当初の重ね合わせた画像の一部です。
光跡がとぎれているのは ディザリング処理による撮影中断時間のため
いつもならそのまま残すのですが、今回はメインの星雲部分だったため処理で消しました。
ステライメージ7σクリッピングでコンポジット処理 )

撮影中の空になります。
南側は電信柱のLED防犯灯や 電線群と じゃまものがいっぱいあります

この領域は自宅裏からの撮影の制約もあり めったに晴れない冬場にしか撮れないのですが、
フルサイズカメラで撮ったのはこれが初めてになります。

これまでにAPS-CサイズのCooled60Dで撮った画像です。

これは今回と同じ光学系・同じ焦点距離で撮ったものですが、
フルサイズカメラの写野の広さがわかります。

次回はこの夜の最後のタイトル、おおぐま座のM81・M82銀河 広域 の予定です。

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週間予報では雪だるまマークが続いているのですが、
白くなっても、今のところ大雪とは程遠い状況です。
去年の今頃は除雪の雪運びで汗をながしていたのですが、
ウォーキングにも行けず、慢性的な運動不足のおそれあり。

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2019初撮りは まが玉星雲(ぎょしゃ座)

2019年01月14日 | 天体写真(星雲・星団)
前回記事でやっと撮れたウィルタネン彗星の画像をお見せしましたが、
新年を迎えて最初に撮ったのは ぎょしゃ座のまが玉星雲です。

まが玉星雲 (ぎょしゃ座) 
( 画像クリックで元画像の25%表示 )
右が まが玉星雲 IC405、左下は IC410 ( 北 は 上方向 になります )
撮影DATA : 2019/ 1/ 9 22:48’~  Vixen R200SS+コレクターPH(合成f=760mm)
露出 分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 3200 LPS-D2 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7

撮影中の空になります。
南中時には ほぼ天頂付近の対象ですが、1時間後でもほぼ真上

同じような構図で4年前にも撮っています。
構図は似ていますが、この画像はヨンニッパレンズ(f400mm)で撮影しています。
撮影時のブログ記事は→ こちら

今回の焦点距離は約2倍の760mm、総露光時間は高感度のISO3200で 約半分。
その違いはフルサイズカメラで撮影した事にあると思います。
まが玉星雲の頭部のトリミング画像です。 ↓
中央で輝く ぎょしゃ座AE星 は毎秒100kmという超高速で移動中の巨星で、
「ランナウェイ・スター」 と呼ばれています。
その昔 オリオン座分子雲にあった連星系の片方が超新星爆発を起こしたため、
はじき飛ばされた星だそうです。

積雪は少ないのですが、防犯灯に照らされた雪のせいか やっかいなカブリが発生。
自宅敷地内の防犯灯は電柱に上ってダンボール箱をかぶせているのですが ・・

次回はこのあと撮った いっかくじゅう座のクリスマスツリー星団 の予定です。

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カブリ処理に手こずり 3日がかりの画像処理になりました。
フラット処理をやっていても残ってしまうカブリ (画像下端ほか)
以前にブログで紹介したステライメージによるR画像減算による
方法を改善して なんとか目立たないよう処理しました。

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今さらですが、ウィルタネン彗星やっと撮れました。

2019年01月10日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
1月の新月期もあきらめムードだったのですが、
昨夜(9日)は移動性高気圧が通過したわけでもないのに
夜中に雲が切れて2ケ月ぶりに撮影する事ができました。

昨夜0時 の SCW予報
太平洋側の高気圧が気まぐれに日本海側まで北上したようです。
ただ予報では、わが上越市は高気圧の先端ギリギリ。
期待が裏切られる可能性 大だったので
昼間 雪がちらつく中 裏口スロープの除雪だけやって、
機材の設営は夜中ギリギリまで待ちました。
結果は
放射冷却で冷え込む中、23時頃から4時過ぎまで4タイトル撮影できました。

今回はそのうちの3タイトル目に撮った、去りゆく ウィルタネン彗星 を先にお見せします。
積雪は10センチも無いのですが -5℃で湿度90%くらいまで冷え込みました

昨年12月に地球に最接近し、「平成最後の肉眼彗星」 などと騒がれたようですが、
当方はずっと雲に邪魔されて これまで撮影できずにいました。
去りゆく ウィルタネン彗星(46P) 
撮影画像の彗星核の位置を基準に重ね合わせしています
( 画像クリックで元画像の25%表示 )
彗星は画像の左方向(西から東)に動いています( 北 は 上方向 になります )
撮影DATA : 2019/ 1/10am 01:32’~  Vixen R200SS+コレクターPH(合成f=760mm))
露出 分 ×  ISO 3200 LPS-D2 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7

撮影時の彗星の位置はやまねこ座とおおぐま座の境界にそって移動中でした。
1/10am 01:39’~ TAMRON Zoom(f17mmF2.8) 露出 30秒×5枚 ISO1600 kissDX(SEO-SP2)
上の縮小画像でも彗星を確認できたのですが、肉眼(老眼)ではとてもとても ・・

この彗星を撮るのは今回が最初で最後でしょう。(撮れただけもラッキー)

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昨日 星のふるさと館のスタッフのAkiyama さんから
冬季休館中の館の写真をメールでいただきました。
9日午前に点検のため館に入ったそうですが、駐車場で積雪180センチ。
胸まで雪に埋まっての点検作業、ごくろうさまでした。

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