ズーッとマイブームで、図書館で見つけては読み足している「宮本常一」著作集。年末には、文庫サイズになった”ちくま日本文学 宮本常一”を見つけ、読んでいると、先入観を打ち砕く一説を発見しました。
それは「ご一新のあとさき」という、明治維新前後の変化に関して、宮本氏の出身地 周防大島(山口県)で起こった出来事を中心に触れられているエッセイに出てきます。お百姓の子孫が奉公に出た問屋から大金を着服し、その金をもてあましたので「武士」の身分を買ったというくだり。相撲の年寄りと同じく「株」によって 権利を取得するのだそうです。
この人はその後、浦賀にペリーが黒船で来航したとき「武士だから」招集されることになったのですが、文盲で刀も使ったことが無く あわてふためく様子が書いてあり、かなり面白い展開になっています。
偶然ですが正月に実家で、下級武士だったという先祖の給料表みたいなモノが発見され、現物を見たばかりだったので、江戸時代がかなり身近になると同時に、今も昔も変革期にはいろんなことがあるもんだと 納得したのでした。
オバマ大統領が登場して世界が変わるといわれていますが、何事にも変化を恐れずサッサと行動したいものだと 身近な出来事から 自戒にするのでした。