診療日誌
本日は、久しぶりに医師としての感動を覚える出来事があった。
頭蓋内悪性腫瘍に対しては、定位放射線治療が行われることがある。集光照射というか、レンズの焦点の位置に腫瘍を置き、多方向からその焦点めがけて放射線を照射する方法である。
正常脳組織に比べて圧倒的な大線量を病巣に照射することができる。
治療は１回で完了することが可能である。
治療後患者さんはどうなるか？
右半身麻痺、言語障害があるような患者さんでも、病室に戻るや否や、トイレに自力歩行で行ってきて、まともな会話が可能となる例を経験してきた。
これはとても感動的である。思わず神に深く感謝したい気持ちにさせられる。
今日は、銀座での診察日である。
入院中の患者さんが外出許可を取って来院されていた。
脳内に３個の腫瘍がある。MRIの画像は、それが悪性リンパ腫であることを、少なくとも私には訴えている。
ほとんど食事ができていないとのこと。
ご本人とご家族に簡単な説明をしたのち、ビタミンC２０g点滴を実施。『ほとんど食事ができていない患者さんには、劇的な効果が出る場合があります。』と説明も行った。
完全な右半身麻痺。呂律障害（十分に話せない）
点滴終了後、患者さんの元を尋ねると、流暢に会話することができるではないか！！
右手を動かせますか？思わず質問した。 でも右手は動かなかった。
しかしである！ビタミンC点滴が、ある程度の即効性を証明してくれたのである。
私がどれほど喜び、興奮しているかは、周囲の人間にはわからない。
私は深く神に感謝している。この気持ちは誰かと共有したいという強い気持ちがある。でも他人には理解できないのだから、一人静かに、もう一度、神に感謝することとする。
病人に対する断食と同じ？
2016年10月26日
やっぱりイントラリポス点滴は、凄い。
藤川先生のfacebook記事で、イントラリポス点滴の有効性が述べられていました。
カロリーの高い点滴をする、のではありません。
脂質を補充する。
ATPを増やす。
生化学的に理に適った考え方。
だから、過食症の人の、過食が止まる。
カロリー理論では、あり得ない現象でしょう。
生化学的には自明であっても、凄い発見だと思います。
糖質ゼロ点滴＋イントラリポス点滴が、現時点で点滴治療における最強の組み合わせかもしれません。