お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

似顔絵と、文字のスペーシング(似顔絵雑記)

2017-10-30 23:40:39 | 雑記
似顔絵に文字を入れるのは、とても難しい。
何を書くかも難しいですが、特にスペーシングには労力がかかります。

スペーシングとは、大まかに言うと、文字と文字とを等間隔に見せるための作業です。
 ※「スペーシング、文字」などで検索してみてください。
フリーハンドで文字を書いている場合には、さほど気にならないのですが、デジタルフォントを使う場合、このスペーシングが気になってしまいがちです。
和文もですが、英文でスペーシングが悪いとシャレになりません。
私はこのスペーシングの作業が苦手で、時間のあるときは自分でやりますが、名刺制作などはデザインの専門家にまかせたりしています。

スペーシングが全くできない場合でも、できないなりのやり方があると思います。
「全て詰める」「くっつける(合字)」などです。見づらくて本末転倒かもしれませんが・・・。
私の似顔絵の場合は、見る人にスペーシングを気にされないように、手書きにすることが多いです。まぁー、完全に逃げです。

簡単に文字をタイピングできてしまう時代。「使いづらいフォントだなー」と思うことも時にはありますが、一文字一文字を一所懸命作っている書体デザイナーがいることを噛み締めて、フォントを私は使いたいです。

似顔絵に文字を入れるとき、スペーシングの問題で似顔絵に目がいかないのは、ものすごくもったいないことだと思います。


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「似顔絵の谷間」安藤美姫(似顔絵雑記)

2017-10-30 16:42:07 | 雑記
写実ぎみの画風から、デフォルメやプリミティブなどの別の画風へと移行させようと思うとき、「似てない似顔絵=似顔絵の谷間」を通る必要があります。

どうして「似顔絵の谷間」を見つけたかというと、画風とそれとは違った画風とをつなぐアニメーション(メタモルフォーゼ)を作ろうとしたときに、中間の似顔絵がどうしても似ないのです。
それを『不気味の谷』から連想して、「似顔絵の谷間」と私が勝手に言ってみました。


それでは、「似顔絵の谷間」を通る似顔絵を、安藤美姫さんをモデルに描いてみようと思います。


1)写実ぎみに描いてみました。仕事以外ではあまり描きませんし、頭の中に浮かぶのであれば描く(描ける)必要はありません。


2)「素朴、稚拙」な画風にしようとしています。「似顔絵の谷間」です。自分でも似ていない感アリアリで、苦しいです。


3)さらに「素朴、稚拙」な表現にしようとしています。谷間から抜けつつあると感じます。


4)3)をベースに落書きを描く気持ちで描きました。


今ある自分の表現から、新しい画風を模索するとき、「似てない似顔絵=似顔絵の谷間」を経験すると思います。
似顔絵の指導とは、この谷間を経験させないように、「自分(指導者)の画風」またはその人の「潜在的に持っている画風」になるように教える場合が多いです。
この似てない似顔絵、似顔絵の谷間は、とても苦しい状態です。私の場合は、今回も描いていて楽しくありませんでした。
普通の場合は、2)3)までいっても、1)の画風に戻ってしまうと思います。

4)または、全く違った画風を目指す場合は、(できることならば)頭の中で「似顔絵の谷間」を通過(スルー)したいものです。
私自身も、一つの画風と違った画風との間の関係性は正直つかめていませんが、建設的に似顔絵を修練する場合は、この「似顔絵の谷間」をどう超えるかが問題になってくると思います。

トーマス・エジソンの言うように、1%のひらめきが重要かもしれません。

安藤美姫の似顔絵




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