先週(12月10日)の夜は寒かった。しかし、天空で起こったイベントは、寒さを我慢できるほど興味深いものであった。部分月食が21時45分から始まり、皆既月食が23時5分から23時58分まで続いた。
この夜の月食は、「地球は月よりも大きい。地球は丸い(球)。地球には大気がある。太陽光線のうち、赤色の光が月まで届く。」など、今更ながらのことを確かめさせるショーでもあった。
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◆部分月食のとき、欠けている部分から地球の影の大きさをためしに見積ってみた。
地球の大きさ(赤道面での直径、12,756 km)は月の大きさ(平均直径、3,474 km)の約4倍である。
しかし、地球と月の距離は384,400 km(平均)であることから、地球の太陽光線による影(本影)は約3倍になる(資料、国立科学博物館ホームページ)。そうか、自分の見積も満更でもないと思うことにする。
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◆ 皆既月食では、月が地球の影に中に入るているにもかかわらず、月全体が見える。そして、月面は暗赤色となる。
太陽光線に含まれる波長の短い光(青色の光)は大気で散乱・吸収される。しかし、波長の長い光(赤色の光)は、大気によって散乱・吸収されにくいので、月まで届く。したがって、大気があるから、「皆既月食のとき、月全体が見える。そして月面が暗赤色となる。」との現象が起こる。
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部分月食が皆既月食に変化する直前では、太陽の光を受けている部分が膨らんだように見えたり(錯覚のためだろうか)、影の部分の外側に線模様が見えたりした。また、月面は次第に赤色を帯び始めた。
こんなことを思いながら、静かに進んでいく天体のイベントに対してレンズを向けた。しかし、イベントは真上で起こっていた。しかも、冬の夜は凍えるほど寒かった。イベントの観客となるのも楽ではない。首筋が痛くなり、身体が芯まで冷えた。
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撮影条件: 望遠レンズ: EOS F4L 70-200 mm IS USM。 焦点距離: 320 mm。 露出、シャッター速度、ピントの決定: マニュアルモード。RAWモードで撮影、現像ソフト使用。
上手くまとめてあるので理由も良くわかりましたよ(^^)
それにしても200MMのレンズでもこんなにきれいに撮れるのですね。
私はこの日、鳴神山登山で満足してしまって、月食のことをすっかり忘れてました(笑)
何か理屈を付けたくなるは当方の習性です。
しかし、ご理解いただけたとのこと、ありがとうございました。
使ったレンズは解像度が良いとされています。
でも、明るさが刻々と変わっていく月を、200mmのレンズで
満足できる程度に撮るためには、練習が必要でした。
鳴神山で素晴らしい展望を楽しまれたのですから、
余韻で月食が片隅に置かれたとしても、これは当然のことです。
太陽ー地球ー月が一直線上に並んだときに起こる現象ですが、
2014年に次の皆既月食を見ることができるようです。