こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

フデリンドウの小さな群生地、2015年4月

2015-04-24 | 

フデリンドウ(筆竜胆)は日当たりのよい山や野に生える2年草である。私はこの花に出会うと、芭蕉の句「山路来て なにやらゆかし すみれ草」を思い出す。こんなところで花を開いていたのかとのような感慨を覚えるからだ。そして、安堵感をもつ。かつて、近所の尾根道でフデリンドウが花を開くと、数日以内にその姿が消えてしまうことがたびたびあった。


さて、昨日、フデリンドウの小さな群生地のようになっている場所があることに気づいた。そこでは、草刈りをしたらフデリンドウが芽を出し増えてきたとのことである。

 

 

 

 

 

ハルリンドウとは異なって、このリンドウでの根上葉は小さくロゼット状にならない。

 

 

 

 

 

フデリンドウとの名は蕾の形が筆先を思わせることによるとされている(山渓ハンディ図鑑 山に咲く花、2013年)。しかし、このような由来は説得力に乏しいような気がする。蕾の形は、他の種類(リンドウ)のものも、私には同じように見えるからである。

 

ところで、雑草で覆われている箇所にはフデリンドウは生えていなかった。草丈が高い雑草に囲まれると、光合成に必要な太陽光がフデリンドウ(草丈5-10 cm)に十分には届かないのであろう。

 

昨年、鳴神山で何年か振りに一株のリンドウを見かけた(2014年5月中旬)。そして、カッコソウ、ヤマブキソウ、アカヤシオなどの花付きが昨年はよかった。

 

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撮影: 4月23日午後、群馬県桐生市にて。

 



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