京都の北西にある愛宕山の山頂部に鎮座する愛宕神社 - ここが全国各地にある愛宕神社の本社です。
この愛宕神社で7月31日から8月1日にかけて千日通夜祭が執り行われます。一般的には千日詣(せんにちまいり)といわれていますが、この31日夜から1日早朝にかけてお詣りをすると、千日分のご利益があるといわれています。
麓の清滝から愛宕神社までの標高差は約840mほどあります。急坂や石段もある普通の山道ですから、その実態は「お詣り」というより「山登り」です。
青春18切符で普通列車を乗り継ぎ自宅から京都に向かうと、約10時間かかります。31日の早朝に自宅を出て、夕刻に京都に着きました。ビジネスホテルにチェックインして、直ぐに愛宕神社に向かいました。
帰りは深夜になりますので、ホテルもその時間でも帰れる場所にしなければなりません。今回は堀川三条にあるホテルですが、四条大宮までは歩いてもたいしたことありません。
何故、四条大宮なのかというと ・・・ この日は清滝まで臨時のバスが運行されるのですが、その経路は阪急嵐山駅~京福嵐山駅~清滝です。阪急・京福の両方が利用できる四条大宮は便利な場所ということになります。
行きは四条大宮から京福電車で嵐山に向かいました。たった一両ですが、明らかに千日詣に行くと思われる姿の人が何人か乗っていました。
終点でバスに乗り換え、清滝に向かいます。
清滝から参道の山道に入ります。急な坂道に汗がどっと噴き出してきます。物凄く蒸し暑いです。
普段は冷房なしの生活をしているのですが、この日は冷房のきいた電車で長時間移動してきたので、体が暑さについていけません。スポーツ飲料で水分補給しながら、しばらく我慢です。
高度が上がるにつれて少しづつ気温も下がり、時折吹く涼しい風もあって、次第に体が慣れてきました。
既に下山してくる人も多く、登り下りの人達は互いに「下りやす」「登りやす」と声を掛け合います。中には下ってくる人に「登りやす」と大きな声をかけて元気に登っていく子供もいます。
この日は、清滝から愛宕神社までの参道には電灯が灯されますが、やはり懐中電灯は持参した方が安心です。無くても歩けますが ・・・。
.
.
.
最後の石段を登りきれば、愛宕神社の本殿です。大勢のお詣りの人で賑やかです。
31日の午後9時には、山伏によるゴマ焚き神事の夕御饌祭(ゆうみけさい)があるのですが、これを見ているとホテルに帰れなくなるので下山します。
また、8月1日の午前2時には朝御饌祭(あさみけさい)が行われます。(実は千日詣は今回が二回目で、最初の時はこの朝御饌祭を見てから下りました。その時の記事は ココ )
足下が暗いですから、登りより下りの方が神経を使います。疲れもあってか、下りで滑って転んでいる人が何人かいました。
登ってくる人の列は途切れることがありません。むしろ、登ってくる人の数はますます増えているのではないかと思われる勢いです。
清滝が近づいてくると少し蒸し暑さを感じるようになりましたが、夜も更けたせいで登りの時ほどの酷さではありません。
汗だくになって清滝に戻ってきました。清滝からのバスの車内は、なんとなく汗臭かったです。
すれ違う清滝行きの臨時バスはどれも満員です。これからが本番という感じの勢いです。
帰りは阪急の嵐山駅まで行き、そこから阪急電車に乗って帰ってきました。ホテルに着いた時は、午前0時を過ぎていました。