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安楽寺

2006年12月30日 | 京都
法然院の次はその南にある安楽寺です。ここも最近有名になってきましたが、寺の由来を知る人はどの位いるのでしょうか。

安楽寺の山号は住蓮山です。この名前は法然上人の二人の弟子住蓮・安楽から名づけられたものです。

平安時代の仏教は権力者や貴族のものでした。そこへ、法然が全ての人は「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで救われると説いたのです。それ故、それまで救いの対象から外れていた多くの人々に広く受け入れられたわけです。おもしろくないのは今までの特権的地位が脅かされる既存の僧侶達です。厳しく対処するようこれら僧侶は後鳥羽上皇に訴えたのです。そんな折、二人の官女の願いを受けて、松虫を住蓮が、そして鈴虫を安楽が剃髪するということが起きたのです。これを理由に上皇が法然一派への弾圧を行います。安楽・住蓮は打ち首、法然そして当時弟子だった親鸞も流罪になりました。この安楽・住蓮を弔うために建てられたのが安楽寺です。私流に解釈すれば、革新派の法然一派が守旧派の南都僧侶達に「はめられた」事件ではないかと思います。

山門前には何人かのカメラマンがいるだろうと思っていましたが、時期が遅かったからでしょうか、誰もいませんでした。片側だけですが、紅葉が綺麗でした。中へは特別拝観でしか入れません。







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