山村留学体験記&棚田復活!         あの山の向こう

横浜→長野へ山村留学した長男(中学3年間)と次男(小4-5)の記録と山留「その後」+山村の耕作放棄棚田の再生挑戦記♪

修園&卒業式

2009年04月11日 | 育てる会「山村留学」のこと
2009年3月。 山村留学/八坂美麻学園 「修園のつどい」

それぞれの子供たち、親御さんの山村留学の1年が終了。





今期で修園し 自宅に帰る子、

このまま山村留学を継続する子、

また別の地域の学校を選択した子・・・


修園を迎えるまでの間 子供たちは自分の進路について よくよく考え、

そして親子間での話し合いもして

自分なりの答えを導き出しました。


1年ごとに メンバーが入れ替わる山村留学での人間関係の構築は

以外に複雑でデリケートな面があります。

お互いに 相手を知ろう、 自分を伝えよう・・・ という

寄り添う気持ちがないと 逆に自分が辛いことになってしまいます。


<修園のつどい。子供たち 一人一人 1年の総括や感謝の言葉を発表します>



小学校低学年から 中学校3年生までの大家族。

育ってきた環境も 出身地もバラバラ。

これまでは ゲームやテレビに夢中だった子供が少なくない昨今、

人との関わり方、 相互に快適な人間関係を構築するための

コミュニケーションのとり方を学ぶという意味でも

山村留学は とても貴重な場であると思っています。


入園の頃は みんな緊張感もあり

相手の顔色も伺いながら 接している子が多いのですが

少し慣れてくると 素の部分が出てきて摩擦も起きます。


そういう摩擦や いざこざがあってこそ

初めて相手との関わり方を学んでいくのかな・・と思います。



<日本各地の伝統芸能も積極的に取り入れています>


<和太鼓は子供たちに大人気。1年でかなり上達します♪みんな生き生き!>


きっと 山村留学の拠点となっている このセンターでは

年がら年中 あっちこっちで 

そんな 「 雨降って地固まる 」 が繰り返されて 

時と共に 子供たちは成長していくのでしょう。。。

月の半分を過ごす 地元の農家さん宅でも同じ。


いろいろなことがあった子供たちですが

修園前には とても落ち着き いい関係が築けたようでした。



拠点センターの指導員さんや 農家の父さん、母さんには

本当に頭が下がります。

それぞれの子の個性をちゃんと見てくださって

その上で 丁寧に対応してくださいます。

優しいだけではなく 悪いことをした時は、 きちんと叱って下さいます。

子供たちへの愛情や 責任の重さを感じているからこそ・・ と思います。



<農家の父さん、母さんを囲んで感謝の宴>



ともあれ 無事修園、 そして卒業おめでとう~!

宴の最後は 恒例の 「 山村留学の唄 」を全員で歌い 涙。。。。

山村留学の春夏秋冬がおわりました。

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育てる会の山村留学とは。。。。

2009年04月11日 | 育てる会「山村留学」のこと
「育てる会の山村留学 」 は、

小学生から中学生の子供たちが 親元を離れ

月の約1/2は 留学生専用施設である「センター」で

指導員や栄養士のもとで 集団生活をし、

残りの1/2を小人数にわかれて、 地域の農家さん宅にホームステイします。

農家さん宅では その家の家族となり 「父さん、 母さん」と

親子の関係で暮らします。


これを1年間繰り返しながら、地域の公立小中学校に通学します。


長野県 八坂美麻学園センターは ほぼ山頂にあって

子供たちは 山の左右に位置する 八坂小学校、 八坂中学校(旧八坂村)か

小中同じ校舎の 美麻小中学校(旧美麻村)のどちらかを選択し 通学します。

(両村は近年 大町市に合併されています)



ということで 子供たちは 3つの生活の場を持ちます。


活動センタ…専任指導員が子供たちと共に生活する中で、多彩な活動を

      展開していきます。

      多くは学校がお休みの週末などに行われますが

      日本各地の伝統舞踏、 和太鼓のほか、

      農作業、 登山、 スキー・・・など 大自然と触れ合う機会が

      目白押しです。 

      毎日の通学だけでも 10キロ以上歩きますが

      とにかく基礎体力は しっかりつきます!

      
      また、 「食育」 については、 かなり力を注いでいて

      子供たち自らの手で、 米 みそ作りに携わる他、 しいたけなど

      野菜の栽培、 調理などもこなします。
     
      

農家生活…地域の暮らしにとけ込んで生活をします。

      センターでの大集団生活から、 家族単位の生活で

      少し落ち着いた暮らしになります。

      父さん、母さんの手料理や親子の会話などを通して

      得られるものはとても大きいと感じます。



学校生活…村の子として、地域の公立学校に通います。

     いづれの学校も 少人数。

     1学年1クラス。 先生や同級生はもとより

     上級生も下級生も とても密接な関係になります。

     小学生は のびのびと学校生活を送っていますが

     中学生になると 以外にも宿題がいっぱいあって

     テストも多い気がします。

     
     聴くところによると 長野県は教育熱心・・ とのことで

     学力レベルも高いのだそう。

    
     実際、 我が長男も うちにいた頃は 自分で進んで勉強する・・

     なんてことは皆無に等しく 成績も心配していたのですが

     山村留学を始めてからは 学習の習慣がしっかりついて

     夏休みなど帰省しても 着々と宿題の山に挑んでいました。

     学習時間が増えたこともあって実質 成績も上がりました。

    
     実は 当初 山村留学に反対した主人の 反対理由は

     「 勉強が遅れる 」 と言うことだったのですが

     一応 この辺はクリアになったようです。。。

     



育てる会では この3つの生活の場を生かした山村留学方式を、

「学園方式」と呼んでいます。


学園方式の利点は


1. センターでは専門的野外活動指導を受け、

   農家では昔ながらの農村の生活文化体験ができる。


2. センターの集団生活の中で協調性や人付き合いを学び、

   農家では小人数の中で兄弟関係を学んだり、

   家族と離れて暮す子ども達のアットホームな心のよりどころを

   得ることができる。


3. 子どもたちに様々な生活の場を与え、自分を生す場面の選択肢が広がり、

   のびのびと生活する事ができる。


4. 農家生活では地元に密着しているため、学校や地元にとけ込むのが

   容易になる。


5. 修園後も農家との付き合いが続き、交流が深まる。

   また、センターにはボランティアの手伝いや短期活動のリーダーとして

   参加する事もできる。



私や家族が この2年間の山村留学を経験して 感じていることは、

子供たちが 個性を発揮しながら 

「 生きる 」 底力を養えることが 最大の魅力だと。


実は 一見不自由そうに見える暮らしの中にこそ

無限の自由が存在することを

山村留学の体験を通して見つけることが出来ました。


親が子供に与えるもののうち、 物質的なものは

逆に子供の選択しの幅を狭めてしまうことがあります。

たとえば ゲームやテレビ、スナック菓子・・

そういうものに慣れてしまうと 

違う時間のすごし方、 楽しみ方が わからなくなってしまったり

偏食から栄養不足になったり 素材の味や旬のものを楽しむということが

彼らの選択肢の中には 生まれてこない。



「 今までの自分は ゲームやテレビ・・・ そういうものに

  実は “縛られていた”ことに気づいた・・   

  僕は 山村留学で 本当の自由を手に入れた 」


そんなことを言った修園生がいました。

私も はっとさせられましたが、 そこに気がつける山村留学は

すごいなぁと思います。


親と言う立場を改めて 考えさせられる機会も多いです。

親子で学べる山村留学が もっともっと正しく 多くの親子に

認知されるとうれしいなぁと思っています。



1年を通じての山村留学の他に

夏休みを利用した2週間のプログラムもあります。

山村留学をちょっと体験してみる いい機会でもあります。

夏のプログラムは 近年 人気が高く

けっこう定員になるのが早いので

興味をお持ちの方は お早めに 育てる会 にお問い合わせ下さい。

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