てんから、てんから、てんからてん(6)

2021-05-09 09:00:27 | 童話
そして、しばらくして、また満月の夜に
『てんから、てんから、てんからてん。』、
『てんから、てんから、てんからてん。』
と聞こえてきました。
『これから、学級委員会を始めます。それでは、今やっている活動を話しあいます。』

都会の小学校のイヌとネコが
『庭やマンションのベランダで、お花の苗を大切に育てています。』
と発表しました。
村の小学校の動物達が
『お花畑にはお花がたくさん植わっているので、お花を大切にしています。』
と発表しました。
『それでは、質問のある方はいますか?』

『春になりましたが、雪はもう解けましたか?』
『まだ雪は溶けないで、少し残っています。だけれど、雪ダルマはもう溶けてしまいました。』
『村ではお花が咲き始めましたが、都会でも咲き始めましたか?』
『お花屋さんにはいっぱいお花を売っていますが、植わっているお花が少ないので、分かりません。』
『村にはお花畑があって、いろいろな色のお花が咲きますが、都会にはお花畑は無いのですか?』
『お花畑は有りません。公園も、木や芝生が多いですが、お花畑はあまり有りません。』

そして、都会の小学校のイヌとネコが、大きな公園を月に映して見せました。
『本当だ、木がたくさんあって、広い芝生の上でイヌや人間が運動しているけれど、お花が植わっている所が少ないね。』
『うん、少ないよ。』
『それでは、今日の学級委員会を終ります。また次の満月の夜に学級委員会をします。
バイバ~イ。』
『バイバ~イ。』