僕の学校(1)

2020-03-22 09:24:48 | 童話
お兄ちゃんとお姉ちゃんは小学校へ行っていますが、僕はまだ幼稚園にも行っていませんが、僕も学校へ行っています。
僕の行っている学校の先生は、犬のシロと猫のタマです。

運動会の時間は、シロが先生で、駆けっこをします。
『シロ、そんなに速く走ったら追いつかないよ。』
先生のシロは走るのがとても速いので、先生には勝てません。

そして、木登りの時間は、タマが先生で木登りをします。
『タマ、すぐ登って行くからチョット待っていて。』

国語の時間は、絵本でお勉強をします。今度は僕の方が先生になります。
そして、大きなカブの絵本やサンタさんの絵本を読んであげます。
僕はお兄ちゃんやお姉ちゃんのように文字が読めないので、お母さんに読んでもらったようにシロとタマに読んであげます。だけど、読んであげているのが正しいかどうか分かりません。

算数の時間も僕が先生で、おやつの数をかぞえます。シロに一つ、タマに一つ、そして、僕に一つ。10個入っていたお菓子なので、残りは、う~んと、7個かな?

絵の時間は、みんなが生徒で絵を描きます。絵の先生は絵本です。
『タマ、グチャグチャに塗ったらダメだよ。』
『ポチは絵をなめたらダメだよ。』
『ほら、ポチの好きなお肉と、タマの好きなお魚の絵が描けたよ。おいしそうでしょ。』

マンガの時間も、みんなが生徒でテレビが先生です。マンガが始まると、シロは時々目を開けてテレビを見ますが、タマは僕の隣りで寝ています。